スカパー!生中継 Ch180 15:50〜(解説:本並健治、実況:牛尾淳、リポーター:林智美)
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■リーグ戦上位クラブ 直近3節の試合結果と次節対戦相手
第27節 | 第28節 | 第29節 | 第30節 | 第31節 | |
新潟 | ○2-1 広島 | ○1-0 鹿島 | ●0-1 浦和 | 神戸 | 磐田 |
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現在14位。9月以降はG大阪との関西ダービーに競り負けると、順位の近い千葉、京都にホームで勝ち切れず、前節では敵地で山形に0-1と惜敗し、2分3敗と白星なし。ついにはその山形に順位もひっくり返された神戸。16位柏との勝点差は7だが、依然として厳しいポジションに置かれている。その不本意な状況から脱出を図るべく、今節は第24節浦和戦以来、約2カ月ぶりの勝利を目指して、5位新潟と対戦する。
一方、その新潟は、前節浦和に開始0分での失点により0-1と敗れたが、神戸とは対照的に9月以降3勝1分1敗と好調をキープし5位。8位浦和まで同じ勝点46で4クラブが並んでいるものの、首位川崎Fとの勝点差は6と射程圏内。加えて、神戸にはリーグ戦で6勝3分けと相性抜群。悲願のJ1初優勝、初のACL出場権獲得に向けた戦いとなり、重ねて神戸とは対極の位置にいる。
今季最初の対戦でも、神戸は0-2(第12節@東北電ス)と敗退。試合直前に金南一が、試合中に宮本恒靖がそれぞれ負傷するアクシデントに見舞われながら、粘り強く戦ったものの、セットプレーからの失点を皮切りに終盤に突き放され、またも涙を呑んだ。
今度こそ、今季得意のホーム、ホームズスタジアム神戸で、新潟に黒星を付けたい神戸。しかし、この試合ではJ1リーグ戦200試合出場も達成したDF北本久仁衛が累積警告により出場停止。加えてFW大久保嘉人も、日本代表戦などでの過酷なスケジュールもあってか腰痛が再発し、21日、22日のトレーニングを回避。三浦俊也監督は前日まで様子を見極めて判断する旨を述べていたが、状況は厳しいといわざるを得ない。
それでも、「ホムスタでは結果が欲しい。頑張るのは当たり前だし、口で言うだけでは説得力はない。当日のプレーで(勝利への思いを)見てもらうしかない」と言うのは、左サイドバックで活躍する松岡亮輔。勝利に飢えているクリムゾンレッドのイレブンは、高いモチベーションで、相当の覚悟を持って、試合に臨む準備はできている。
神戸が現状を打破するポイントとして、三浦監督も、選手たちも一様に口を揃えて述べたのは、「失点しないこと」。「(近い順位で競う)京都や千葉にも、失点したから勝てなかった。守備をサボってしまうと、チームは勝てなくなる」(三浦監督)。「勝っていたときには守備の意識が全員高かったが、そこが緩くなってきたところがあった」(吉田孝行)。後期、2度の監督交代を経て立ち返った堅守というベースを、今一度取り戻すこと。そして、8月3連勝時のように、常に先手を奪うことが、神戸には求められる。
「組織的で、お互い決め事に応じて動き、バランスもいいチーム」(金)、「(現在J1リーグ戦)最少失点で守備が強い。FW2人、センターバック2人と高い選手がいて、キッカーもいい。セットプレーには注意しなければいけない」(三浦監督)と、神戸が警戒する新潟。そのなかで、特にこの試合のキーマンとなりそうなのが、新潟のMFマルシオ リシャルデス。過去2シーズンの神戸戦でも4得点を挙げている「神戸キラー」だ。三浦監督も「マルシオ中心のチーム」と述べていたが、彼を止められなければ、神戸に勝利の芽はないと言っても過言ではない。神戸がどのような「マルシオ対策」を立てるのかにも注目したい。
また、今節の新潟はDFジウトンが浦和戦で2度の警告を受けて退場となったために出場停止。左サイドバックには元神戸の松尾直人が入ることも予想される。「直人さんの特徴は分かっているし、いいところを消せるようにしたい」と、元チームメイトとの対決にも意欲を見せたのは神戸MF朴康造。新潟、神戸ともにサイド攻撃が持ち味の1つだけに、両サイドの攻防も楽しみなところになる。
神戸はJ1残留を確実なものにするためにも、新潟はトップ3に参入するためにも、ともに勝利が欲しい一戦。ハードワーク、チームプレーを身上とする両者だけに、最後の最後まで白熱した展開が繰り広げられることだろう。勝利の凱歌を挙げるのは、またも新潟なのか。それとも、2カ月ぶりにホムスタで試合後に「神戸讃歌」が響き渡るのか。残り5試合となった2009年J1リーグ戦で、神戸も、新潟も、その結果が大きな意味を持つ試合となる。
以上
2009.10.23 Reported by 前田敏勝