本文へ移動

今日の試合速報

国立競技場に10,000名様無料ご招待 9/14 19:00KO 国立競技場 FC東京vs名古屋
国立競技場に10,000名様無料ご招待 9/14 19:00KO 国立競技場 FC東京vs名古屋

J’s GOALニュース

一覧へ

【J1:第29節 F東京 vs 柏】レポート:柏の守備をF東京2トップが打ち壊すも、エース石川負傷退場、長期離脱も…。(09.10.18)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
10月17日(土) 2009 J1リーグ戦 第29節
F東京 4 - 0 柏 (13:04/味スタ/28,235人)
得点者:44' 赤嶺真吾(F東京)、55' 羽生直剛(F東京)、62' 平山相太(F東京)、69' 石川直宏(F東京)
スカパー!再放送 Ch183 10/19(月)08:00〜(解説:田中孝司、実況:下田恒幸、リポーター:日々野真理)
勝敗予想ゲーム | 皆の投稿で作るスタジアム情報
----------
F東京が味の素スタジアムで柏と対戦し、4−0で快勝した。F東京は勝点46に伸ばして上位争いにとどまった。柏は同27のまま、残留争いをする他チームとの差を縮めることができなかった。

試合はF東京が今季リーグ最多となる4得点を奪い、柏を圧倒した。試合後の会見で柏のネルシーニョ監督は1点目が勝敗を分けたと話した。
「この一週間、FC東京と対戦するためにしっかり守ってFC東京のディフフェンスの裏を突くカウンターを準備してきた。前半終了間際に敵陣深くのところで集中を欠いたプレーでボールを奪われ、本当に一瞬の隙を突かれてきれいに決められてしまった。結局は、そのゴールで崩れてしまった。そういう試合でした」

前半ロスタイム、MF羽生直剛からのパスをFW赤嶺真吾が合わせて先制のゴールネットを揺らした。後半に入っても、F東京の勢いは衰えず、55分に羽生が、62分にはFW平山相太が追加点を決めた。そして69分にはMF石川直宏がリーグ得点王に並ぶ今季15点目のゴールを挙げて試合を決めた。
柏MF栗澤僚一は、「出足が悪く、最後の厳しさが足りなかったと思う。一つ一つのプレーがよくなかった」と大量失点を振り返っている。守備での状況判断のまずさもあった。ボールホルダーへのプレッシャーを掛けるべきなのか、それともスペースを埋めるべきだったのかが曖昧になってしまっていた。結果的にF東京の攻撃陣に自由を与え、ネルシーニョ体制では最多となる4失点を浴びた。

柏が1失点をきっかけに守備の脆さを露呈したという見方がある一方で、F東京の攻撃はこれまでとまた違った味わいを見せていた。城福トーキョーが目指す攻撃スタイルは新たな姿を見せたといってもいい試合内容だった。
今シーズンは、まず相手の守備ラインをいかに下げてスペースと一人ひとりがボールを持つ時間を作れるかをチームとしてトライしてきた。それだけに前線のキャラクター選びは限られていた。FWカボレや、FW鈴木達也が、その一躍を担ってきたかわりに、チームでも図抜けた得点力を誇る赤嶺の起用を躊躇させる要因でもあった。平山と赤嶺の共存は今季のサッカーには合致しないように思われてきた。
「2人の組み合わせでうまくいった試合がなかった。僕らも『2人はキャラクターが被ってしまうんだよな』で終わらせたくはなかった。今日のような結果は、チームのアプローチだけではなくて本人たちの努力の結果だと思う。約束された指定席はないが、今日で2人が両立できることのきっかけを本人たちも掴んでくれればと思う」(城福監督)
その2人が先発し、しかも2人が得点に絡んだことは大きな成果だった。そこにはチームとしてクリエイトスペース(スペースを生み出し)&エクスプロイトスペース(スペースを利用する)を強く意識できていたことがのぞきみえる。前線の2人のプレーエリアの住み分けだけでなく、周りの選手がそれに上手く呼応したチームプレーが得点を生み出した。特に4得点すべてに絡んだ羽生のスペースへの顔出しと、スコアに記録されない石川直宏の飛び出しは見逃せない。

1点目は、羽生が中盤のギャップに入り込んで、スペースに走りこむ赤嶺へとラストパスを送った。このとき、石川は別のエリアへと動き出してDFを釣っていた。2点目では、赤嶺がニアサイドで粘って中央の空いたスペースへと羽生が侵入してゴールを挙げている。さらに3点目では赤嶺からのリターンパスを受けた羽生がダイアゴナルランで抜けてきた平山に対して上手くスルーパスを出した。4点目は、最終ラインの裏のスペースに石川が飛び込み、羽生がそこに合わせている。前線の2人が流動的にポジションを変えてスペースを作り、そして第3者である2列目の石川と羽生がうまくそのスペースへと侵入している。柏の最終ラインの設定は決して深くなかったが、彼らの動きについていくことができず、背後に穴を空けてしまった。こうなると、これまでのように石川ひとりに得点機が集中してきた構図とは異なり、何人もの選手に決定機が振り分けられるようになる。

ただ、今はまだ、この快勝劇はリーグ終盤に起こす奇跡の助長になるはずだったというべきなのかもしれない。4点目を決めた直後、スタジアムは凍りついていた。殊勲のダメ押しゴールを決めた、石川はピッチへと崩れ落ちたまま、立ち上がることができなかった。何度も地面に拳を打ちつけ、その場にうずくまったままだった。冷たいものが背中を流れる。05年の悪夢がF東京サポーター、関係者にも過ぎった。試合後、面会に訪れた両親や家族には元気な姿を見せたが、石川なしにF東京の奇跡は考えられない。城福監督も「神様がいるなら、祈るしかない」と話した。今はただただ祈るばかりだ。

以上

2009.10.18 Reported by 馬場康平
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2024/08/01(木) 20:45 ハイライト:広島vsシュトゥットガルト【Jリーグインターナショナルシリーズ2024 powered by docomo】