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【J2:第45節 徳島 vs 札幌】レポート:本来の姿を見事に取り戻した徳島。3得点で札幌に快勝。(09.10.18)

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10月17日(土) 2009 J2リーグ戦 第45節
徳島 3 - 0 札幌 (14:05/鳴門大塚/4,096人)
得点者:44' 羽地登志晃(徳島)、46' 倉貫一毅(徳島)、63' 羽地登志晃(徳島)
スカパー!再放送 Ch183 10/20(火)12:30〜(解説:西谷正也、実況:高松良誠、リポーター:藤原美佳)
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1週間前とは全く違う。積極性と勇気、集中力と闘争心。チームからはそれらがビシビシと感じられた─。そう、徳島は本来の姿を取り戻したのだ。そして選手たちがそれを証明するかのように出した結果は、札幌に対して3-0の快勝。しかも札幌にシュートを僅か1本しか打たせないほどの内容でその勝利を手中に収めた。

徳島は序盤からこの一戦に懸ける気持ちを全面に出して戦う。特にそれが目に見えて表れたのが球際の激しさで、まず五分五分の競り合いになれば多くの局面で札幌を制圧。ほとんどのボールを我がものとしていった。また課題と思われた相手ボールホルダーへの寄せでも選手たちは立て直した姿を見せる。それによって危険なバイタルエリアへボールを運ばれないばかりか、前線からのアグレッシブな守りも復活し、チームはしっかりと自分たちのサッカーをシフトアップさせていったと言えるだろう。

そして徳島は戦術面の狙いも立ち上がりからしたたかに徹底実践していく。その狙いとは両翼からのチャンスメイク。「早めのクロスを上げていこうということだった」と試合後に羽地登志晃が明かしたが、その通り左から挽地祐哉が、右からぺ スンジンが再三のクロスを供給していった。すると、前半終了間際の44分にはついにその攻撃が実を結ぶ。左からのスムーズなパスワークで右タッチライン際を駆け上がったぺにリズムよくボールを渡すと、そのぺが札幌DFライン裏へスプリントを始めたキム ドンソプに早いタイミングで絶妙クロス。キムこそ飛び出した札幌GK・高原寿康と交錯し潰れたが、そこからこぼれたボールを羽地が落ち着いて流し込み、チームはこれ以上ない時間帯に待望の先制点を奪い取った。
さらに、こうして先手を取ったことで徳島の勢いはいっそう加速する。ハーフタイムを挟みゲームが再開されると、いきなりの46分、畳み掛ける追加点を挙げたのだ。柿谷曜一朗の投げたロングスローが2度3度の空中戦から浮き球でこぼれたところを倉貫一毅が的確なミートで決めたのだが、このゴールはまさに札幌の反撃意欲をくじく一発。勝利をグッと引き寄せた得点だったと言えよう。
こうなればもうゲームの流れは完全に徳島。63分に再び羽地が今度は豪快なミドルシュートを決めてほぼ勝負を決する3点目を奪えば、チームは守備でも相変わらず個々が局面での強さを見せて札幌に自由を許さず、また組織としても全員のハードワークによる連動したプレスを継続して危ない場面すら作らせない。終了のホイッスルまで徳島はほとんど非の打ち所のない戦いを貫き通した。

試合後に徳島・美濃部直彦監督も「今日はハートのある戦いが出来た」「その内容は本当に素晴らしかったと思う」と惜しみない賛辞をチームに送ったが、確かにこの一戦はその評価に値するものであったと言って間違いない。もちろん小さな問題もゼロであったかと言えばそうではないものの、とは言え屈辱的な結果を突きつけられた1週間前の天皇杯から選手たちがしっかりと立ち直ってきたことは今後にも繋がる大きな成長。次節の首位・C大阪との戦い(10/21)にも期待が膨らむ。

対してだが、敗れた札幌にとって今節は非常に難しい戦いであったと言わざるを得ない。出場停止やA型インフルエンザ感染で何人もの主力が戦列離脱。特にチームの絶対的エースであり、徳島に相性の良かったキリノが遠征帯同出来なかったのは非常に痛かっただろう。ただ、シュート1本に終わったこの日の内容は決してそれだけを理由に出来ないはず。なぜなら石崎信弘監督が終了後の会見で何度も口にしたイージーミスがチームには多過ぎ、またマイボールになった時の切り替える早さと質は終始上がらず。今節の結果によってはJ1昇格の可能性が完全に消えてしまうという危機感が残念ながらチームからは感じられなかった。 終了直後、遠路駆けつけたサポーターのもとへ挨拶に行ったチームはかなり長い時間その場に直立しサポーターの言葉を聞いていたが、いずれにしても札幌は彼らのため、また自身のプライドのためにも次節(vs栃木)で復活を果たさなくてはならない。

さて、レポートの中で追った試合の流れには書き切れなかったが、最後にどうしても付け加えておきたいことがある。何かと言えば、柿谷曜一朗のこの一戦における輝き。 2点目のキッカケとなるロングスローを投げた以外、彼はこの日直接得点には絡まなかった。しかし、である。前半から見せた彼の再三にわたる深い位置までのドリブル突破が札幌守備陣に選択の迷いを発生させたのは間違いない事実。ドリブルなのかクロスなのか、また後方へフォローに入る挽地を使うのか。そうして札幌に守りの狙いを絞らせなかったプレーはやはりさすがであった。それによって特に左サイドからの攻撃には変化と工夫が付き、チームの前へ出る姿勢を大きく牽引していたと言えるだろう。間違いなく今日の勝利の立役者であった。

以上

2009.10.18 Reported by 松下英樹
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