スカパー！生中継 Ch182 15:50〜（解説：長谷川治久、実況：本野大輔、リポーター：森田純史）
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■リーグ戦上位クラブ 直近3節の試合結果と次節対戦相手
| 第42節 | 第43節 | 第44節 | 第45節 | 第46節 | |
| Ｃ大阪 | ○1-0 栃木 | △0-0 福岡 | ○1-0 札幌 | 愛媛 | 徳島 |
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1週間前、ともに天皇杯初戦となる2回戦で早々に敗退したＣ大阪と愛媛。再開されるJ2リーグ戦で出直しを図りたい両者が、Ｃ大阪のホーム、長居スタジアムで顔を合わせる。
リーグ戦では実に好対照な結果を残している首位Ｃ大阪と15位愛媛。特に9月以降を比べると、Ｃ大阪が6勝2分けと負けなしで、念願のJ1復帰に向けて前進しているのに対して、愛媛は2分け5敗（第44節熊本戦は台風の影響により10月31日に順延。1試合未消化）。今季3度目の3連勝を果たした第36節東京Ｖ戦以来、長らく白星から遠ざかっている。
ただし、Ｃ大阪の現状は決して順風満帆とは言えない。前節のアウェイ札幌戦ではロスタイムに香川真司が殊勲の決勝ゴール。劇的な勝ち方で勝点3をモノにしたが、その喜びもつかの間、天皇杯では格下、東北社会人リーグの福島ユナイテッドに、ロスタイムの失点でまさかの敗北。エースの香川や司令塔マルチネス、左サイドのダイナモであるDF石神直哉が不在だったとはいえ、彼ら以外はほぼベストの布陣だっただけに、非常にショックの残る黒星だった。
加えて、今節から2試合は攻撃の要のひとりであるMF乾貴士が累積警告により出場停止。香川やマルチネスも今週のトレーニングでは一時的には合流したものの、別メニュー調整を強いられていることもあり、愛媛戦の出場は微妙。さらにはカイオ、小松塁、西澤明訓といったFW陣も故障を抱えた状態であり、どこまでプレーできるか未知数。終盤に来て、リーグ屈指のタレントを揃える攻撃陣に、緊急事態が発生している。
「どのチームもそうだが、シーズン終盤に来て、主力のコンディションの問題や出場停止などが出てきている」と、Ｃ大阪のレヴィークルピ監督。それでも、「今年はチームの総合力も高いレベルにあり、（香川）シンジやマルチネスらがいなくても、それほど負けてはいない。（今節も）チーム一丸となって戦う大事な試合」と、この正念場を総力戦で勝ちに行く覚悟だ。
スクランブル態勢のなかで、注目はここまで出番に恵まれなかった選手たち。「気持ちは今、今季一番。昨年初めて出たときよりも、ぶっちゃけモチベーションが高いんです」という20歳のFW白谷建人をはじめ、石神も「いいものを持っている。いつかは出てくると思っていた」という19歳のMF山口螢といった今季リーグ戦出場ゼロの若手や、FW苔口卓也らが先発ならびにベンチ入りする可能性を秘め、正直、誰が出てくるのか予想がつかない。
予想がつかないといえば、愛媛も同じ。こちらも第43節栃木戦、天皇杯福岡戦で活躍した左サイドバックの三上卓哉が累積警告により出場停止になる。バルバリッチ新体制下で常時先発しているのは、GK山本浩正、DFアライール、MF赤井秀一、永井俊太、FW内田健太、内村圭宏の6選手のみ。勝てないこともあり、メンバーを完全に固定するまでには至らない。ただし、最近公式戦2試合だけを見れば、天皇杯はPK負けとはいえ、どちらも90分間はドロー。天皇杯ではFWドドが初得点を記録、エースの内村にも1カ月ぶりのゴールが生まれた。トンネルの出口は見えつつある。
今季過去2戦はＣ大阪が連勝。しかし、前半は守備のブロックをしっかり敷いた愛媛も粘り、スコアレスの展開だった。今回はどちらも以前とは陣容が違うものの、攻勢のＣ大阪、守勢の愛媛という流れが現実的なところになるだろう。そこで「天皇杯の経験を次に活かさないといけない」（MF藤本康太）という思いが強いＣ大阪が、10月ホーム初勝利を挙げるのか、それともＣ大阪を知り尽くした守護神・山本を軸に、愛媛がバルバリッチ体制下での初白星を得るのか。この一戦、ドロー決着にはしたくないという思いが、どちらにも強いはずだ。
以上
2009.10.17 Reported by 前田敏勝
