スカパー!生中継 Ch180 13:50〜(解説:増田忠俊、実況:小笠原正典、プレーヤー解説:吉村寿洋、リポーター:成尾佳代)
勝敗予想ゲーム | 皆の投稿で作るスタジアム情報
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■リーグ戦上位クラブ 直近3節の試合結果と次節対戦相手
第26節 | 第27節 | 第28節 | 第29節 | 第30節 | |
清水 | ○1-0 山形 | ○1-0 神戸 | △1-1 広島 | 大分 | F東京 |
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青いユニフォームのエンブレムの上に輝く1つの星――。
昨年のヤマザキナビスコカップで大分が優勝し、クラブ初のタイトルを手にした勲章の証である。だが、今季はリーグワーストとなる14連敗と不名誉な記録を樹立するなど低調が続き、今節J1残留をかけて戦いに挑む。その相手はヤマザキナビスコカップ決勝で戦った清水である。
土曜日に試合が行われる15位山形の動向次第ではあるが(山形が勝った場合、大分が引き分けるか、もしくは山形が引き分けた場合、大分が負ければ降格が決定)、負け、もしくは引き分けであればJ2降格が決まる可能性がある。
大一番を前にポポヴィッチ監督は「自分たちのクオリティを証明してJ1に残る。一人では何もできないが、全員の気持ちが同じであれば奇跡は起こる。最後まで諦めず、自分の最大限の力を出そう」と選手に声をかけた。いま大切なのは、いい意味での割り切りだ。ここまで来ると、もはや勝点計算をしている場合じゃない。いかに自分たちのサッカーをして、対戦相手に勝つことだけを考えて勝負できるか―。そんなメッセージを込めたのだろう。ポポヴィッチ体制になって約3カ月。パスをつないでポゼッションを高めるサッカーを提示して、チームづくりを進めてきた。「簡単にクリアせず、DFラインからパスをつなぐようになった」と、指揮官は成長を感じている。相手が首位の清水であろうと「自陣に引きこもって守りを固め、カウンターで1点なんて考えていない。自分たちのスタイルを貫き勝利を目指す」。就任当初から貫き通した攻撃サッカーで大一番に挑む。
対する首位の清水に死角はない。リーグ戦13戦負けなし。いま最も勢いのあるチームは万全の状態でアウェイに乗り込む。前節の広島戦で4試合ぶりに失点したものの守備は安定感があり、大崩することはない。攻撃は両サイドからのクロスに対しヨンセンがターゲットとなり、セカンドボールを拾って2次、3次攻撃と厚みがある。特に8日香港戦、14日のトーゴ戦と日本代表の試合で2試合連続ハットトリックを達成した岡崎慎司は、こぼれ球の反応が早く、キレは増している。大分がヨンセンと岡崎の強力2トップを警戒し、左右のMFが下がれば、その分、兵働昭弘、枝村匠馬が攻め込むスペースを自由に使え、攻撃力は増す。両サイドの駆け引きがポイントとなりそうだ。
負けることはJ2降格を意味する大分。99シーズンのセカンドステージ優勝以来、10年ぶりのリーグタイトルを目指し独走したい清水。互いに勝点3を狙い「勝ちたい気持ち」が前面に出たスリリングな試合になることは間違いない。
以上
2009.10.17 Reported by 柚野真也