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ルヴァン 準々決勝 第1戦
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【第89回天皇杯2回戦 山雅 vs 浦和】レポート:落とし穴にはまった浦和がまさかの初戦敗退。躍動した松本山雅はジャイアントキリングを果たす。(09.10.12)

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10月11日(日) 第89回天皇杯2回戦
山雅 2 - 0 浦和 (13:01/松本/14,494人)
得点者:12' 柿本倫明(山雅)、72' 阿部琢久哉(山雅)
天皇杯特集
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静まり返るアウェイゴール裏の一方で、スタンドが一体になって歓喜に沸く松本山雅サポーター。スタジアムに勝者と敗者のコントラストが描かれる。J1のチームが地域リーグのクラブに敗れるというショッキングな結末に、今季は我慢を続けていた浦和サポーターも、ブーイングで選手を迎えることになった。

この日の浦和は、序盤からDFラインが不安定なところを見せた。スピードのある小林陽介を中心にした松本山雅アタック陣に、次々と裏へと抜け出されてピンチを迎える。その流れのままに、12分には柿本倫明に裏を突かれ、巧みなループシュートを決められてしまう。その後も修正のきかない浦和守備陣を前に松本山雅のカウンターが猛威を振るい、72分には左サイドを破って最後は阿部琢久哉によるダメ押しの一発が飛び出した。

「変な緊張もなかったし、実際のところ予想以上にうまくいった」。そう話したのは、殊勲の先制弾を挙げた柿本。Jリーグのビッグクラブを迎えるとあって、この日のスタジアムは試合前から祭りのような雰囲気を醸し出していたが、選手たちは冷静に、そして熱く気持ちを高ぶらせて浦和の選手たちに挑み、そしてクラブ史に残る最高の結果を残してみせた。JFL昇格の夢に向けても、大きな弾みを付けたことは間違いない。

一方、1点も奪うことなく試合を終えた浦和ではあったが、収穫がまったくなかったというわけではない。この日ボランチの一角で持ち前の運動量とボールタッチで試合の中心にいた山田直輝は、試合が進むにつれて徐々にペースを上げていった。さらには、勝利への意欲をむき出しに、自らのプレーで強いリーダーシップを発揮。チームを勝利に導くことは叶わなかったが、リーグ終盤戦での活躍を予想させるプレーぶりを見せてくれた。

また、チームとしてもボール回しのリズムは着実にテンポアップしている。普段よりも相手のマークが甘かったこともあるが、練習のように展開されていくパス回しには、スタンドからもため息が漏れるほどだった。あとは指揮官も語るように、「まず最初にゴールへの強い意志を持つこと」。格下の相手を迎える際に、最も意識を保つのが難しいゴールへの強い意志。次々とチャンスを逃したこの日の浦和に足りなかったのは、まさにそれだった。

寒さ感じさせる松本の地で、屈辱の初戦敗退を強いられた浦和。屈託なく、そして自らのやるべきことを貫徹した松本山雅の姿に、選手たちは何を感じたのか。「こういったゲームのなかに自分たちがもう一度上に行くために必要な要素が含まれている」。キャプテンの鈴木啓太が語った言葉の意味は、次戦での戦いぶりで証明されるだろう。

以上
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