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【第89回天皇杯2回戦 V長崎 vs 横浜FM】レポート:横浜FMが渡邉の凱旋ハットトリックで好発進! V・ファーレン長崎は完敗するも好印象を残す。(09.10.12)

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10月11日(日) 第89回天皇杯2回戦
V長崎 0 - 4 横浜FM (13:00/長崎/5,071人)
得点者:14' 坂田 大輔(横浜FM)、44' 渡邉 千真(横浜FM)、51' 渡邉 千真(横浜FM)、56' 渡邉 千真(横浜FM)
天皇杯特集
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横浜F・マリノスの渡邉千真が「すごく楽しみにしていた」故郷・長崎での試合で、プロ初のハットトリックを達成。申し分ない凱旋試合となった。同じく長崎出身の兵藤慎剛も、スタメン出場を果たす。また、GKは普段サブの秋元陽太が務めることに。対するV・ファーレン長崎は、元横浜FMの佐藤由紀彦がキャプテンマークを巻き、定位置の右MFで先発出場した。

試合は終わってみれば、実力通り横浜FMの圧勝だったが、序盤はV長崎が攻勢に出た。その起点となっていたのが佐藤由だ。序盤に2本のクロスで観衆を沸かせる。特に3分(2本目)の右クロスは、彼らしい美しい軌道のピンポントパスだった。そして35分に見せ場が訪れる。左サイドの好位置からのFKを味方選手が短く蹴り出し、佐藤由が渾身のミドル。左隅を突く、鋭いシュートが横浜FMゴールを襲ったが、GKがかろうじてセーブした。

この佐藤由の存在が、逆に横浜FMの選手を奮い立たせた。
「誰も知っている選手が相手にいなかったら気を抜いていたかも。アイツがいたから、気を引き締めることができたと思う」
元同僚の松田直樹は、そう振り返っている。そういう背景もあって、横浜FMは現在JFL8位のチームに、本気のプレスをかけて襲う。ボールを奪えば、高い個人技と素早いパスワークを存分に発揮。そうなると、V長崎はボールを奪取することすらままならず、最終ラインで中盤の選手を含めて5、6人で守りを固め、カウンター狙いに出る。

だが、横浜FMはその守備を難なくこじ開けた。前半の2得点は、ともに小宮山尊信が絡む。14分の先制弾は、彼が左サイドで狩野健太とのワンツーを決め、クロスを送り、中で坂田大輔がプッシュした。2点目は44分。小宮山がマッチアップした佐藤由を縦への速いドリブルで引き離し、センタリングを出す。それをニアで待ち構えた兵藤がスルー。最後はファーに飛び込んだ渡邉が押し込んだ。
V長崎にとっては、前半終了間際のこの失点が「痛かった」(岩本文昭監督)。

後半に入っても横浜FMは攻撃の手を緩めず、51分、56分に渡邉が加点。3点目は狩野の巧みなポストプレー、4点目は長谷川アーリアジャスールのサイドをえぐるドリブル突破から生まれている。横浜FMのゴールは、これで打ち止め。
59分には選手交代で、ケガで長期離脱していた清水範久が約7カ月ぶりに出場。ブランクを感じさせないキレのある動きを見せていた。

その後、V長崎は川崎元気、山城純也という元Jリーガーをピッチへ送り、攻め入る場面もあったが、ゴールは遠く。ただ、最後まで一矢を報いようと、諦めないスピリットには好感がもてた。

驚いたのは試合後だ。V長崎の選手たちは、着替えずにユニフォーム姿のまま、ファンの待つメインスタンド裏に現れ、J参入のために必要なスタジアム改修を請願する署名活動を行っていたのである。
また、試合後のスタンドで、横浜FMサポーターから「(佐藤)由紀彦」コールが起き、エールが送られていたことも印象的。天皇杯だからこそ見られた温かいシーンだったと言えるだろう。

以上

2009.10.12 Reported by 小林智明(インサイド)
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