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【第89回天皇杯2回戦 湘南 vs 明治大】レポート:平塚競技場に響く歓喜の歌。明治大学が湘南を降し、3回戦に駒を進める。(09.10.11)

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10月10日(土) 第89回天皇杯2回戦
湘南 0 - 1 明治大 (15:04/平塚/1,839人)
得点者:31' 三田 啓貴(明治大)
天皇杯特集
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試合終了の長い笛が吹かれると、明治大学側のスタンドからは拍手と歓声が沸きあがり、校歌が誇らしげに響いた。神川明彦監督は言う。「Jリーグのチームを倒すために懸命に準備してきた。けっして我々がJのチームに劣っているとは思っていない。ボールを動かすという点では明治のほうが上回っていたと思っている」。指揮官の言葉どおりゲームを握り、自分たちの時間帯にゴールを挙げた明治大学が天皇杯3回戦に駒を進めた。

明治大学がゲームを主導した背景には、前線に始まるコンパクトなディフェンスがあった。ボールを奪えば縦を狙い、あるいはサイドを崩しにかかる。球際の争いは力強く、攻守の切り替えも速い。積極的な動き出しで裏を狙い、ペナルティエリアに侵入するシーンも少なくなかった。かたや湘南は菊池大介が奮闘するも、パスが繋がらずリズムをつくれない。序盤からかさんだファウルの数が後手を踏んでいることを表していた。

「いい時間帯に1点取ることができた」と神川監督が振り返った明治大学の先制の場面は、31分に訪れる。相手の攻撃を防いだのち、すかさずカウンターに転じた。FW山村佑樹が左サイドへと捌き、受けた山田大記が巧みにDFをかわしグラウンダーのクロスを送った。ファーサイドに走りこんだのは、FC東京U-18で不動のボランチとして鳴らした三田啓貴だ。「攻守に絡むことを意識して前半から走り回りました」そう笑みをこぼした1年生が、左足を合わせて鮮やかに決めてみせた。

「きょう初めて先発でサイドハーフをやりました」と明かす三田は序盤、なかへと切れ込みシュートまで持ち込んでいる。初めて託された役割を果たすうえで、ゲームのファーストタッチは大切だったに違いない。「ふかしてしまったけどシュートを撃ったことで乗っていけた」と振り返るとおり、あるいは「選手が落ち着いてパスをしっかり繋ぐ自分たちのサッカーを展開してくれた」と神川監督も語ったように、明大イレブンは前向きに試合に入り、清々しく前半を戦い終えた。

対してビハインドを負った湘南は後半、鎌田翔雅の投入とともに3-4-3にシステムを変え、積極性を取り戻す。51分には古林将太の奪取を契機にシュートを浴びせ、ペナルティエリアに入りこんだ鎌田がゴールネットを揺らしもした。これはオフサイドの網にかかるが、その後も鈴木修人を起点に展開し、相手の反撃にはGK植村慶を中心に守りぬいた。さらに投入された田原豊と中村祐也がきわどいシュートを放ち、終盤には島村毅も上がって前に人数をかけている。しかし明治大学の粘り強さは最後まで途切れず、カテゴリーの壁を覆すのだった。

結果はもちろん、この日選ばれた選手たちが与えられたチャンスを十分に活かせなかった前半の内容がなにより歯がゆい。Jのチームを食らう意気で挑んでくる相手に対し、スタメンを期する彼らのハングリー精神こそ迎え撃つにベストの選択であるはずだった。「気持ちは入っていたと思うが、その気持ちが逆に視野を狭くさせていたと感じる。経験不足や判断の材料が少ないなど課題が見えたはず。これをいいクスリにして、発奮してもらいたい」試合後、反町康治監督は語った。指揮官のメッセージを受け止め、表現すべきは日々のトレーニング、そして佳境を迎えるリーグ戦に他ならない。

以上

2009.10.11 Reported by 隈元大吾
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