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【第89回天皇杯2回戦 京都 vs V那須】レポート:V那須の「夢」への挑戦。これを京都が凛然と受け完勝。3回戦進出を決める。(09.10.11)

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10月10日(土) 第89回天皇杯2回戦
京都 4 - 0 V那須 (13:00/西京極/1,981人)
得点者:15' 林 丈統(京都)、24' 柳沢 敦(京都)、76' 宮吉 拓実(京都)、79' ディエゴ(京都)
天皇杯特集
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天皇杯2回戦。京都にとっては初戦、ヴェルフェたかはら那須にとってはJ1チームへの挑戦という試合だったが、結果は京都の完勝となった。

京都は、左サイドの中村太亮、センターバックの森下俊を先発に起用。V那須はFWの本田洋一郎をケガで欠き、小林利洋をFWに置いた。

開始1分にも満たない時間で林丈統が裏に飛び出しGKと1対1になるなど積極的に攻める京都。V那須も旺盛にチャレンジする姿勢を見せ、6分にはミドルから、10分には堀田利明のクロスから高秀賢史がヘディングで合わせるなどシュートを放つ。
しかし15分、京都が先制する。右CKから、森下が裏で受けると中央へ折り返す。シジクレイが頭で触ったボールが裏へ抜けると、そこに林が。これを林が左足で落ち着いて決め、京都が1-0とする。
さらに24分、今度は中村から右サイドの林へ展開すると、柳沢敦が中央でDFラインの裏へ抜ける。そこに林からパスが入ると、柳沢は、ボールに飛び込んでくるGKの上を通し、ゴールを決める。京都が追加点を奪い2-0とする。
その後も、32分に左サイドで裏を取った中村太が左足でシュートを放てば、V那須も、左サイドで高秀がシジクレイを振り切るドリブル、さらに43分には同じく高秀がエリア内右で、森下を振り切り中央へ送り、戻っていた安藤淳がクリアして難を逃れるなど、チャレンジを見せた。

後半に入り、後半17分に中村太に代え中山博貴、同26分に林丈統に代えて宮吉拓実を投入し、攻撃の活性化を図る。そして後半31分、その宮吉が結果を出す。
左サイドの安藤から大きく右サイドの宮吉へ、裏を取るボールが出ると、宮吉がこれを持ち込み右足を振り抜く。これが逆サイドネットを揺らし、宮吉のプロ初ゴールで京都が3-0とリードを広げる。
さらにその3分後、今度は前でボールを奪った中山がエリア内右で粘り、中央へクロスを入れるとディエゴが頭で合わせて京都は4-0。
後半35分に左サイドからのクロスに高秀に合わされるシーンもあったが、その後は角田誠、ディエゴらを中心にシュートを放ってV那須を圧倒した京都。4-0で試合を終え、次のラウンドへ駒を進めた。

早い時間帯に先取点が入ったのが全てと言っていいだろう。前半30分までに2-0でリード出来たことで京都が落ち着いて試合を運べた。
勝ったから言えるが、差は歴然とあった。特にV那須の攻守の切り替えで、カウンターを仕掛けようという時での判断やパスなどのミスは京都の守備を楽にした感がある。前半、点が欲しくて人数をかけて攻撃した京都。フィニッシュにたどり着けずに、V那須にボールを奪われればピンチとなるはずだが、相手にフィニッシュに持ち込まれることはなかった。
こうした差を考えれば、今回の勝利をJ1リーグ次節の千葉戦(10月18日@フクアリ)へ持ち込もう、というのは難しいだろう。だが、天皇杯2回戦は危なげなく「完勝」した、これは称賛に値することである。
「次のラウンドへ進むことが大事」、京都とすればまさに加藤久監督のこの言葉通りの2回戦だろう。

天皇杯でアマチュアとJ1チームが対戦するのは、J1側からすれば非常にやりにくいことではある。だが、アマチュア側からすればこの経験が非常に大きいのだということを、V那須の神山和泰監督は試合後の会見で教えてくれた。
「小さい頃にJリーガーになりたいと思って、その夢であるJリーガーが目の前にいて、それと対戦してみる。今日戦った京都が、今日で引退する選手もいて、彼らのイメージの中にすごく残ると思うんです。指導者になるにしても、そうではないにしても、サッカーに関わっていく上でイメージとしてすごく残る。(それは)大事なことだと思うんです」
Jリーガーはサッカーを志す者、年齢に関係なく、その者たちにとっての、「夢」なのである。神山監督の言葉は、日本サッカーの最高峰であるJ1で戦う京都の選手たちに「自覚」を求められる言葉なのではないだろうか。

以上


2009.10.11 Reported by 武田賢宗
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