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【第89回天皇杯2回戦 水戸 vs 福岡大】プレビュー:スピードスター永井謙佑を中心としたタレント集団・福岡大学が水戸に襲い掛かる! 水戸は3年前の屈辱を繰り返してはいけない。(09.10.11)

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10月10日(土)第89回天皇杯2回戦 水戸 vs 福岡大(15:00KICK OFF/ひたちな)
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天皇杯特集
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天皇杯を前に、水戸に携わる多くの人はおそらくあの日のことを思い出していることだろう。2006年10月8日、第86回天皇杯3回戦で水戸は地域リーグの静岡FCに0−1で敗戦。クラブ史上に残る汚点を残してしまった。当時は5連敗、今回は6連敗中で挑む天皇杯。状況は酷似しており、否が応でもあの残像が頭に蘇ってくる水戸サポーターは少なくないはずだ。

しかも、福岡大学は静岡FC以上に難敵であることは間違いない。今年の大学サッカーは「西高東低」と言われているが、その西の筆頭格が福岡大学である。春から夏にかけて行われた第33回総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントで大学ナンバー1に輝き、天皇杯の切符をつかむこととなった。大学王者の肩書きを引っさげて、Jリーグチームから勝利を挙げる気満々でひたちなかに乗り込んでくることだろう。

元日本代表の坪井慶介(浦和)や黒部光昭(福岡)らを輩出してきた福岡大学。今年もタレント揃いで、Jクラブのスカウト陣が目を光らせている。その中で一際注目を集めているのが、3年生のFW永井謙佑だ。50mを5秒8で走るスピードスター。昨年はU-19日本代表のエースとして活躍。FIFA U-20ワールドカップ2009への予選突破はならなかったが、準々決勝のイラン戦ではハットトリックを決め、大会得点王に輝いた。今年は福岡の特別指定選手にも選ばれており、すでにリーグ戦3試合に出場し、貴重な戦力として早くも活躍を見せている。水戸からすれば、永井を止めることが勝利への絶対条件。彼のスピードに振り切られないような守備をしなければならない。

永井以外にも戦力は充実している。今年永井とともに福岡の特別指定選手に選ばれているセンターバックの宮路洋輔、07年から3年間鳥栖の特別指定選手となっているGK河田晃兵、U-18日本代表でナンバー10をつけるFW清武功暉、Jクラブのスカウトが注目するMF末吉隼也、九州大学リーグ2009で得点ランク1位を走るトップ下の藤田直之、高い身体能力を武器にゴールを襲う高橋祐太郎(高橋大輔(大分)の弟)など多士済々。大学屈指のタレント軍団である。「Jリーグのチームとやってもやれるだけの力はある」と木山隆之監督が見るように、水戸にとってこの上なく嫌な相手であることは間違いない。絶対に楽な試合にはならないだろう。

おそらく福岡大学はカウンター狙いで来るはず。やや守備を固めて、水戸が前がかりになったところを永井のスピードを生かした速攻で突く。その戦いで総理大臣杯を制しており、この試合でもそう挑んでくることが予想される。それだけに水戸は先制点を早い時間帯に取れないと苦しくなるだろう。焦りとともに守備のバランスは崩れてしまう。その隙を福岡大学は狙ってくるに違いない。どの試合でもそうだが、この試合では特に先制点が大きなポイントとなることとなるはずだ。3年前の静岡FC戦では開始早々の決定機を決めきれず、流れを逸してしまった。同じ過ちをしてはいけない。

水戸が最もやってはいけないのは、相手が大学生だからといって受けに回ることである。そんな余裕を見せれば、足元をすくわれることとなる。試合開始からフルスロットルでプレスをかけて、早い段階で先制点を奪い、力の差を見せつけ、相手の戦意を喪失させたい。とにかく相手をねじ伏せるというぐらいの強い気持ちが必要だ。先手必勝あるのみ。前半で勝負を決めるぐらいの勢いで臨みたい。

第44節甲府戦で0−2で敗れ、リーグ戦6連敗を喫した水戸。内容は上向いているものの、結果として光が見えてこない。さらに高崎寛之も負傷し、福岡大学戦は欠場濃厚と、依然苦しい状況が続く。だからこそ、この試合を浮上のきっかけにしたい。相手は大学生といえども、公式戦には変わらない。とにかく1つ勝って、再び波に乗りたいところだ。

ただ、何が起こるかわからない一発勝負。水戸にとって今の状況でこの試合を迎えるのは怖いというのが正直なところだろう。逆に失うものがない福岡大学にとっては最大のチャンスである。そうしたお互いのメンタル面の交錯がこの試合の最大の見所。負のエネルギーを断ち切って水戸が勝利をおさめるか、それとも勢いそのままに大学王者がJクラブに一泡吹かせるか。トーナメントならではの番狂わせの可能性が十分秘められたこの一戦、下克上の予感は高まる。しかし、そのプレッシャーを跳ね除けてこそ、本当の強さ。あれから3年、水戸は絶えず成長を続けてきたはず。その証を勝利という形で示さなければならない。

以上

2009.10.09 Reported by 佐藤拓也
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