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【J2:第44節 仙台 vs 横浜FC】レポート:中島裕希、2試合連続の決勝点。雨と寒さに震えながら見守ったサポーターを暖める勝点3を、仙台にもたらした(09.10.08)

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10月7日(水) 2009 J2リーグ戦 第44節
仙台 1 - 0 横浜FC (19:04/ユアスタ/10,228人)
得点者:33' 中島裕希(仙台)
スカパー!再放送 Ch183 10/8(木)17:30〜(解説:鈴木武一、実況:松尾武、リポーター:村林いづみ)
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 昨日の試合を振り返ろうと、この原稿執筆に取りかかっている今は、8日木曜日の朝。仙台も台風による雨が徐々に激しくなってきた。
 愛媛のホームゲームが中止となるなど、リーグの運営にも影響を与えている今回の台風18号だが、それ以前に日本各地で小さくない被害が出ている。まずは被害に遭われた方々にお見舞い申し上げるとともに、現在進行形で台風が直撃している地域の方々、並びに仙台も含め、これから台風のコースに入る地域の方々に、大きな被害が出ないことを祈りたい。

 昨夜のユアテックスタジアム仙台も、時間を経るごとに強くなる雨足に悩まされるコンディションとなったが、そうした天候への対処も含めて、仙台は1-0という点数には表れない盤石の試合運びで横浜FCを退けることに成功した。

 仙台がこの日選んだ戦い方の基本線は、しっかり守っての逆襲。立ち上がりこそ互いにDFラインを高く設定し、悪コンディションの中でもコンパクトな布陣での戦いとなる様相があったが、そんな状況下でも仙台は奪ってからの連動でフィニッシュに持って行くことができていたし、横浜FCにセットプレー以外では決定機を作らせないことに成功していた。
 とはいえ、その数少ない決定機でひやっとさせられる場面がなかった訳ではなく、27分にはペナルティーエリア内にとどまったFKのクリアをエデルに拾われて、エリア内正面至近距離から強烈なシュートを許す。だがこのピンチは、フィールドプレーヤーがクラブ設立15周年記念の黒を基調としたユニフォームをまとう中、膨張色であるベガルタゴールドが鮮やかな「普段の」フィールド用ユニフォームを着用することになったGK林卓人が、いつも以上の存在感そのままにパンチングでセーブ。この時間の前後には横浜FCに仙台エンドで回される場面も見受けられたのだが、落ち着いてブロックを組んで守った仙台を崩し切るには至らない。

 そんな中で生まれた33分の、両チーム通じてこの日唯一のゴールとなった仙台の得点は、まさに狙い通りの一発だった。攻めに出ようとした横浜FCがハーフウェイライン付近でパスミスを犯し、千葉直樹がカット。ボールはそこから富田晋伍、関口訓充を経由して、右前方、DFライン裏に流れ込んだ平瀬智行へ振られる。平瀬からの狙い澄ましたセンタリングに対し、ゴール正面、GK大久保択生の鼻先でフリーとなった中島裕希が完璧なヘディングシュートで合わせて先制。サポーターからの募金を受けて今節から登場した、ベガルタゴールドとブルーのゴールネットを初めて揺らしたのは、20試合ぶりに決めた前節のゴールによる復活が間違いではなかったことを示した中島だった。ちなみに中島のユアスタでの得点は、なんと昨年の第3節福岡戦でPKを決めたもの以来、1年7カ月ぶり。長きにわたる空白にピリオドを打った今、残るユアスタ今季4戦でのさらなる爆発に期待が集まる。

 この後、雨の勢いがさらに強くなっていったことを踏まえても、仙台が前半にゴールを奪えたのは大きかった。もし0-0、もしくは横浜FCにリードを奪われていたとしたら、引いて守り始めた相手をこのコンディションで崩していくのは難しかっただろう。だが1点とはいえリードしていたことで、仙台は時折繰り出すカウンターで横浜FCを脅かしながら、着実に時間を使っていくことができた。
 目安4分となった後半ロスタイムになって、最後の反撃と人数をかけてきた横浜FCに対して仙台は押し込まれ、何が起こっても不思議ではないピッチ状況ゆえに少々不安な展開となったが、この時間帯を除けば、仙台は横浜FCに組織だった抵抗の機会をほとんど与えなかった。

 今節は終わってみれば、2得点をあげたのは甲府だけで、それ以外は1-1、もしくは1-0という固い結果だった。公式記録でも晴れとなっていた、札幌厚別での札幌vsC大阪はともかく、他のカードは全て、折からの台風の影響が多かれ少なかれ出た試合となったのかもしれない。
 ただ、上位陣が全て勝った以上、仙台もどんな展開や天候であれ勝点3を得る必要があった。その意味を考えれば、仙台にとっては満点の結果と言えるのではないか。

 こうしてレポートの結びに取りかかっている今は、8日の午前9時30分。仙台の雨はさらに激しさを増し、屋根を叩く雨音もけたたましいものとなってきた。
 窓越しの風景から、昨夜の空を思い出す…あのコンディションでも波乱に巻き込まれることなく、勝点を取りこぼさずにいられた意味は、ことのほか大きい。 

以上
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