10月7日(水)J2 第44節 岐阜 vs 東京V(19:00KICK OFF/長良川)
スカパー!生中継 Ch184 18:50〜(解説:大野聖吾、実況:堂野浩久、リポーター:桑原麻美)
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3連敗。第1クールの連敗は引き分けを挟んでいただけに、今季初の3連敗記録となっている。これ以上この記録を伸ばさないためにも、岐阜にとって正念場の一戦がやってきた。
やっているサッカーが悪いわけではない。しかし、勝ちを拾えないどころか、落としてしまう。ひとつは決定力不足と、そのひとつ前のプレーの精度の低下にある。第2クール以降の岐阜は、流動的な中盤と、2トップの果敢なシュートがゴールという結果に結びついていたが、ここ3試合はどこかこの連携にズレが生じている。
ひとつは相手が岐阜に対し、しっかりと対策を練ってきているのがある。栃木(41節)と甲府(42節)は、中盤の流動性を生み出しているキーマンとなっているMF橋本卓の自由を奪いにかかり、チームのバランスを奪った。鳥栖(43節)は真っ向から打ち合い、最後に決勝点を奪った。そして3試合とも、岐阜は決定的なチャンスを作った。だが、それを着実にものに出来ず、試合展開を苦しくしてしまった。
これをポジティブに捉えれば、岐阜は相手がいかに対策を練ってきても、しっかりとチャンスを作れるだけの力を持っていると考えられる。それだけに後はズレている部分を修正し、ゴールを決めること。やるべきことははっきりしている。
西川優大と佐藤洸一の2トップは、毎試合コンスタントにシュートを放っているだけに、その精度向上に努め、さらに今のシュートポイントで入らないのであれば、ゴール前での変化が必要だ。いつもよりタイミングを早く打つとか、シュートモーションに至るまでの動きに変化をつけるなど、「打てばいずれか入る」の感覚ではなく、一歩先の工夫を要求したい。
守備面では、今節から橋本は出場停止から復帰をするが、左サイドバックの秋田英義が鳥栖戦で退場し、出場できない。左サイドバックに誰が入るかが注目ではあるが、重要となってくるのがセンターバックのコンビだ。ここ4試合は吉本一謙と田中秀人がセンターバックコンビを組んだ。前への対応という面では及第点の出来であったが、ギャップに入られたときの守備や、裏のスペースのケアという面では、若干の不安が残る。
東京Vには裏に抜けるスピード、タイミング、質すべてがトップクラスのFW大黒将志がいるが、前節の甲府戦ではベンチ入りもしなかった。この試合で先発をするようだと、やはり脅威である。鳥栖戦でボランチとして安定感あるプレーを発揮した菊池完、DF野垣内俊の起用など、変化があるかもしれない。
東京Vは岐阜よりも事態は深刻だ。ピッチ外の問題もクローズアップされ、それが影響してか、4連敗と苦しんでいる。岐阜と同じで連敗から抜け出すために、大きなモチベーションを持って挑んでくるだろう。注目はMF河野広貴だ。怪我から復帰してからは、スタメンをがっちりとキープし、切れ味鋭いドリブルで攻撃に大きなアクセントをつけている。
重心が低く、スピードと足技を駆使して飛び込んでくる突貫小僧には、細心の注意が必要である。
いずれにせよ、注目はどちらが連敗を止めるかのひとつ。浮上のきっかけを掴み、いい形でシーズンを終了するためには、これ以上の停滞は大きなマイナスの意味を持つだけに、引き分けではない、文字通り白黒はっきりとつく戦いをしなければならない。しばし開演を休んでいた『長良川劇場・第三章』開演に向けて、岐阜が目指すものは勝点3。ただそれだけだ。
以上
2009.10.06 Reported by 安藤隆人
J’s GOALニュース
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