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【J1:第27節 千葉 vs 山形】レポート:勝負どころの見極め、プレーの選択と精度が分けた明暗。攻守にミスが出た千葉が、戦術を徹底した山形に競り負ける。(09.09.27)

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9月26日(土) 2009 J1リーグ戦 第27節
千葉 1 - 2 山形 (19:03/フクアリ/14,602人)
得点者:26' 長谷川悠(山形)、71' ミシェウ(千葉)、73' 北村知隆(山形)
スカパー!再放送 Ch181 9/29(火)05:30〜(解説:桑原隆、実況:倉敷保雄、リポーター:飯田留美)
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前半の30分頃だった。千葉が中央でボールを保持していた場面で、左サイド寄りにポジションをとっていたMF谷澤達也が山形のディフェンスラインに合わせてタイミングを図って動きながら、「ここへパスを出せ」といわんばかりに自分の前のスペースを指差した。だが、谷澤が望んだパスは出てこなかった。その場面の少し前(26分)、中央でボールを持った山形のMF宮沢克行は、ペナルティエリアの右サイドにスルーパスを出した。そのパスにピタリと合う形でFW長谷川悠が走りこみ、グラウンダーのシュートを決めて先制点をゲット。今節の両チームの攻撃の差は、前述の二つの場面に表われていたように見えた。

序盤から、両チームはダイレクトパスを入れながらのパス回しとサイドや前方への大きな展開を織り交ぜて攻撃を組み立てていた。だが、ここぞという場面の勝負のパスの選択、そのパスの精度では山形が上回っていた。千葉は、テクニシャンのMFミシェウが前節に続いてスタメンのため、ゴール前でのワンツーパスや短いパスの連続からシュートに持ち込もうとする攻撃が目立った。だが、それは山形の守備網に引っ掛かったり、打てたシュートはゴールの枠を捉えられなかったりすることが多かった。その一方で、一発で決定的な場面を作ることを狙った浮き球のパスは、パスの出し手と受け手のタイミング、パスそのものの精度不足でシュートまでいかないことが多かった。試合後のFW深井正樹は「前半は右サイドでボールを回すことが多かったように思う。クロスボールを入れられるところではもっとシンプルに入れてもよかった」と振り返ったように、勝負どころの見極め、そして勝負をかけるプレーの選択では、今節の千葉は状況判断が今ひとつだった。

それでも千葉は71分、深井正樹のCKをFWネット・バイアーノ、FW巻誠一郎とヘッドでつなぎ、最後はミシェウがオフサイドぎりぎりでヘディングで押し込んで同点に追いついた。だが、そのわずか2分後、山形が先制点と同様に中央から右サイドのスペースへパスを出すと、フリーのMF宮崎光平が走りこみ、ペナルティエリアへグラウンダーのパス。これを受けたFW古橋達弥が反転して打ったシュートは千葉のGK岡本昌弘がセーブしたが、こぼれ球にいち早く反応したMF北村知隆が勝ち越しゴールを奪った。千葉は68分のDF坂本將貴からDF和田拓三への交代に伴い、4バックから3バックに変更していたのだが、2失点目の場面はペナルティエリアに入った相手選手をマークできていなかった。

中央からサイドへのパスでスペースをうまく使い、スペースに選手がしっかり走りこむ攻撃を徹底した山形は、見事にその形で2ゴールを奪い、連敗を4で止める勝利を獲得した。精神的に非常に苦しい状態で戦うJ1残留争いのライバルとの直接対決で、慌てることなく小林伸二監督の指示を的確に実践できた力は、今後の戦いも支えるだろう。

江尻篤彦監督の攻撃サッカーに取り組んで8試合目の千葉は、監督の要求を体現しきれなかった。山形とは戦術の熟練度に差があるにしても、戦績による自信喪失や焦りの影響も少なくないだろう。だが、それを乗り越えなければいけないことは、昨季でよくわかったはず。セカンドボールへの反応、相手選手のマークなど基本的な部分で体を張ってミスをなくし、思い切りよく勝負を仕掛ける。昨季できたことは今季もできると信じている。

以上

2009.09.27 Reported by 赤沼圭子
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