9月23日（水）J2 第41節 甲府 vs 仙台（18:30KICK OFF/小瀬）
スカパー！生中継 Ch181 18:20〜（解説：塚田雄二、実況：横内洋樹、リポーター：難波紀伝）
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現在の戦況は、今節に「Z旗」を揚げるほどではないが次節からラスト10節のカウントダウンが始まるかと思うと段々穏やかでいられなくなってくる。FWの補強が効果を発揮して2連勝中だった栃木をイエローカードゼロでしっかり倒した仙台（2-0）に対して、甲府は倍以上のシュートを打ちながらも草津に敗れて勝点で4差をつけられた。ヒステリックになるような状況でも勝点差でもないが、開幕前に期待していた「第3クールの熟成」はケガ人が想定以上に出たことでチョイと心配な状況ではある。前節が終わったときは1週間くらいフテ寝でもしてやろうかと思ったが、仙台戦が水曜日にあるので草津戦（0-1）のことは忘れることにした。そして、節が40の大台に乗ったときは「もう12試合」と思ったけれど、「まだまだ11試合もある」と「もう」を「まだ」に変えた。まだまだ勝負はこれから。落ち込む暇なんてない。

勝っても負けても引き分けても4位キープの甲府。ディフェンスラインを中心にケガ人が多く、台所事情は苦しい。今節は、杉山新の出場停止と何人かのケガ人がいるために先発は当日になってみないと分からない部分がある。誰が出てもやるしかないのだが、明日はポジションが変わる選手が出る可能性やシステム変更の可能性もある。そのなかで甲府らしさをどれだけ出せるかが重要になる。少しディフェンシブに戦わなければならない時間もあるだろうが、中盤の三角形は逆三角形のままで前線からリズムを作りたいのが甲府。今になって変えるよりも、貫きたいのだ。そうやって勝つことが自信になる。どんなメンバーが、どんな配置で戦うかは小瀬で見てもらいたいが、連休最後の夜はデートも宴会も家事も宿題も後回しにして、小瀬に集合してチームを後押ししてほしい。

仙台はJ2降格以降、ほとんどのシーズンで昇格に絡んできた。05年、07年、08年は最後の最後まで昇格に近づいた。05年は甲府と最終節まで3位争いをしたが、ちょっとした計算ミスが起点になって泣いた。しかし、これも08年の強烈なインパクトには及ばない。未だに涙が乾いていない仙台サポーターも少なくないはず。この積み重なった悔しさが仙台のパワーでもあるだろうし、昇格を争う甲府にはないモチベーション。05年に昇格を果たした甲府だが、それには勢いもあった。今年は開幕から昇格を狙っての戦いなので、ここからのしかかるプレッシャーは未経験で未知数。このプレッシャーを押し返しながら自分たちのスタイルを貫き通すことが勝負を分ける。出来たら甲府に移籍してほしい梁勇基（甲府FW・大西容平の阪南大学の先輩）、千葉直樹と富田晋伍の最強ボランチ、ウルトラ・サブの中原貴之がすごく嫌な選手だが、仙台は全体的なバランスが良く、隙が少ないチーム。エリゼウのミスを誘って決定機に決めたいが、今の甲府はここからが鬼門。

前日練習ではセットプレーの対応を時間をかけて確認していたが、流れの中では仙台のゴール前で仕掛ける場面を見せてほしい。パス・パス・パスではゴール前のブロックはなかなか崩せないのだから、勝負をして仙台のバランスを崩して決定機を作ることも必要だ。今の甲府に足りないのはゴール前で失敗を恐れずに勝負すること。決定機はほとんどの試合で作ることが出来ているのだから、最後のピースを埋める戦いを勇気を持ってやり続けるだけだ。小瀬の夜空を自分たちの輝く夜空にするために自信を持って戦い続けよう。

以上


2009.09.22 Reported by 松尾潤