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【J2:第40節 徳島 vs 熊本】プレビュー:徳島がシーズン3勝を果たすか、それとも熊本が初の3連勝を飾るか。守備で自信を掴んだ両チームの対戦は、一瞬の隙が勝負の分かれ目となる。(09.09.20)

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9月20日(日)J2 第40節 徳島 vs 熊本(18:30KICK OFF/鳴門大塚
スカパー!生中継 Ch183 18:20〜(解説:長谷川治久、実況:北本誠、リポーター:藤原美佳)
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J2も残すところ今節を含めて12試合。昇格を争う上位陣も混沌としているが、中位以下のチームも現実的に勝点を取るシビアな戦い方を選択することが多くなるシーズン終盤。それぞれが開幕時に掲げた目標を達成する上でも、またライバルよりも1つでも上の順位を手にするためにも、そして選手個人個人にとっては今後がかかった時期となり、一戦一戦にかけるモチベーションも、今まで以上に大きくなっていく。

 現在9位の徳島も、6位以上という目標を達成するためには落とせないゲームが続く。前節は12,000人以上の観客を集めたアウェーの四国ダービーで、苦しみながらも愛媛を下し、6試合ぶりにトンネルを抜けた。数多くのチャンスを作りながらも1点を失って敗れた前々節の東京V戦後、「ひとつのチャンスを決められて負ける事はサッカーではよくある事」と美濃部直彦監督は会見で話しているが、前節はその逆で、数少ないチャンスを六車拓也が思いきって狙い、これが決勝点となった。そしてもう1つ、選手たちの自信となったのが、その後の愛媛の反撃を全員で凌ぎきったこと。値千金のゴールを決めた六車は「課題としていた守備のところで頑張れた」と言い、キャプテンの倉貫一毅も「粘って掴んだ積み重ねが自信につながる」と話している通り、結果として倍の本数のシュートを撃たれながらも無失点に抑えた事で「悪い流れを断ち切れた」(ペ・スンジン)ことは、終盤に向けて再度勢いをつける上でのきっかけになったと言えるだろう。

 その徳島が5試合勝ちなしという状況に陥る直前に対戦したのが、今節迎える熊本だった。第2クール33節の対戦では、第1クールと同じ3−0というスコアで降しているが、この時に美濃部監督は「熊本のやり方を考えると4人の方がいい」と3バックから4バックへとシステムを変え、さらにメンバー表では4人のポジションをFWと記入、前からプレッシャーをかけて、熊本の出どころを抑えるという姿勢をチームに示したことが勝利の一因ともなった。
 しかし3点差がついたとは言え、この試合での得点は全てリスタートから。クイックなリスタートからゴールに結びつけた徳重隆明の先制点と柿谷曜一朗の3点目の判断は素晴らしかったが、それ以降、草津戦での徳重の得点を除き、流れからのゴールが生まれていないのが多少気がかりなところ。そういう意味では、前線の流動的な動きで作り出している“いい形”を、やはり課題となっているフィニッシュ精度の向上を持ってして得点に結びつける事ができるかどうかが、最終クールでのラストスパートを左右する要素となる。

 一方の熊本は、草津戦での大勝でやはり6試合ぶりの勝利を挙げ、前節は鳥栖に競り勝って順位を1つ上げた。今シーズン2度目の連勝の背景にあるのが、徳島同様、守備の意識が高まった事だ。総失点は70と、いまだJ2で最多だが、ここ2試合は1失点と改善の兆しを見せている。鳥栖戦に臨むにあたって「ウチのサッカーはリスクだらけだから、攻めているときこそ守備の事を忘れるな」と北野誠監督が改めて強調したことで、全体のバランスが崩れるような場面は減った。
 失点しないようにリスクを減らす意味でも、バックラインから細かくビルドアップして行くシーンがやや少なくなってはいるものの、ロングフィードを受ける前後の段階でも2人、3人が絡む連動性は「今までやって来た事の積み重ね」と北野監督が話している通り、山内祐一ら前線の好調ぶりもあって、波に乗った時の攻撃の爆発力は現在の順位以上のポテンシャルを秘めている。無得点に終わった2度の対戦の経験を生かし、徳島からどうゴールを奪うか注目したい。

 ともに守備の意識を高めたことや、シーズン終盤に入った事も踏まえれば、第1クール、第2クールのように点差が開く展開になるとは考えにくい。そうなると、ゲームの流れを左右するのは、一瞬の判断や集中力の差。前節終了後の会見で美濃部監督は「互いに負けられない試合は、一瞬の隙で決まる」と話し、熊本の選手たちも、「自分たちが隙を作らないように、逆に相手の隙を突きたい」と前回対戦の反省点を口にしている。愛媛との四国ダービーに続いて徳島が3戦全勝の“完勝”とするか、それとも過去2試合のリベンジを果たして熊本がチーム初の3連勝を飾るか。いずれにしても、1点を争うゲームになることは間違いなさそうだ。

以上

2009.09.19 Reported by 井芹貴志
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