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【J2:第40節 仙台 vs 栃木】プレビュー:好調の波に乗って、過去2戦の借りを返しに栃木が来襲。仙台は新たな策も駆使して、同一カード全勝なるか。(09.09.20)

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9月20日(日)J2 第40節 仙台 vs 栃木(13:00KICK OFF/ユアスタ
スカパー!生中継 Ch183 12:50〜(解説:鈴木武一、実況:松尾武、リポーター:村林いづみ)
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 C大阪の首位が第29節から9節もの間続いた時期を経て、第38節には仙台が2年ぶりとなる首位戴冠。しかし翌節には再びC大阪が首位へと返り咲くなど、ここ3節だけを見れば「節変わり首位」の様相となっている、J2の上位。
 今節を前にした現状は、さらに混迷の度合いが強まっており、結果によっては現在4位の甲府にまで、首位に立つ可能性が与えられている。しかも今節は、首位のC大阪が3位の湘南をホームに迎える一戦があり、さらに次節に目をやれば、現在2位の仙台対現在4位の甲府というビッグマッチも控えているため、まだまだ順位は落ち着きそうにない。

 とはいえ、ともかく仙台としては、直接対決以外で勝点をこれ以上落とすことは避けたい。第3クールの初戦であったアウェイでの湘南戦を引き分けた後「甲府との直接対決まで全勝で」と語っていた仙台・手倉森誠監督の狙いは、前節・福岡相手の敗戦でついえた。しかし6連勝中、同時に16試合負け無し継続中であるホームでの記録はこのまま伸ばし続けたい。
 メンバー構成の面でから見ると、100パーセントの状態で臨むことはできない。ケガの療養が終え、今節からの復帰が見込まれていたサーレスにまたもケガが再発、中2日の翌節に古巣、甲府とのアウェイマッチが控えていることもおそらく見越して、今節は出場回避となりそうだ。
 だがそのことを差し引いても、仙台は前節に比べ、大きなアドバンテージを手にしているのは確か。前節で出場停止となっていた千葉直樹が戻ってくる。持ち前の高さと守備能力で、守備陣全体に「下がらない勇気」を与えることで、チーム全体に良いリズムを持ち込む彼の存在で、仙台は前節に見せた攻守にちぐはぐな様を改善したい。
 また、千葉の存在は、仙台が今節の中で採るかもしれない策においても重要となるのだが…それは改めて後述する。

 さて、Jの舞台では初めてとなる、ユアテックでの試合を迎える栃木だが、17位という現在順位が不釣り合いに思えるほど、最近は成績を向上させている。大雨で再試合となった横浜FC戦を含め、最近は4試合で2勝2分け、ここ2試合は完封勝利を続けている。スコアだけを見れば、2失点を2試合続けている仙台よりも安定しているとさえ言える。
 もともと、開幕当初から粘り強い守備は手にしていたものの、開幕から5試合連続無得点を喫するなど攻撃陣が低調だったために、守備が勝点につながらなかった過去を持つ栃木。言い換えれば最近の勝点は、多くないチャンスを得点に結びつける術が身についたからこそのものとも考えられる。ボールを奪ったら、とにかく素早く前へボールを送り、走る。レオナルド、崔根植の2トップがボールを納める間に、2列目がどんどん飛び込んでくるという単純明快なスタイルが機能し始めた結果、左サイドから中央に仕掛けての積極的なフィニッシュを得意とする河原和寿が、チーム負け無しのここ4試合で3ゴール、連勝の2試合ではともに決勝点をたたき出し、チームの調子と完全にシンクロする活躍を見せるようになっている。
 我慢の第1クール、苦悩の第2クールを経て、まさに「実りの秋」と呼べる第3クールを過ごしている栃木。さらに今節は、出場停止だったボランチの鴨志田誉が戻ってくることも予想される。仙台との過去2度の対戦、栃木はすべて1点差での惜敗を喫する形となっているが、仙台としては引き分けでも敗戦に匹敵する悔しさとなる状況の中で、過去のリベンジとばかりにそれ以上の悔しさを与えるための力を、今の栃木は手にしている。
 首位C大阪が3位湘南と対戦するため、普段よりも勝点を落とす可能性は(いくらか)高く、今節勝利できれば仙台が首位に立つ可能性も低くない。だが頭上ばかり見ていると、目の前の敵に文字通り「足下をすくわれる」危険性もある。

 ところで、そんな仙台は今節、栃木と相対する中である「策」を使用するかもしれない。
 18日の紅白戦後半、レギュラー組は手倉森誠監督の指示の元、おもむろにシステムを変えた。前線を1枚下げ、代わりにボランチ斉藤大介を投入、それまでボランチだった千葉がセンターバックの二人、エリゼウと渡辺広大の間に下がったポジションを取り、両サイドバックの菅井直樹、朴柱成が一列前へ上がる。3−5−2の採用である。
 思えば過去2戦、栃木の守備はブロックを組むことに関してはすばらしい組織整備を見せていたが、中央を固める意識の強さからか、両サイドの選手もペナルティーエリアの幅ぐらいに搾るあまり、サイドのスペースが空きがちとなっていた。菅井と朴の攻撃力をさらに活かし、サイドを積極的に打ち崩していこうというこの3−5−2。「攻め上がりを始める位置が少しでも(栃木ゴールに)近くなるから、一発でサイドチェンジされたボールをスペースで受けるのが得意な自分にとってはチャンス」(菅井)と、攻撃面ではそれなりに手応えがあった様子。
 しかし、守備となると、相手に押し込まれた際、サイドがどのように守るのか戸惑う様も見られた。紅白戦で、このDFライン付近を注視していた手倉森浩ヘッドコーチは「最低限、2トップさえ自由にさせなければという割り切りや、違和感を感じるぐらいならば、直樹(千葉)が前へ出て、サイドバックを本来の位置に戻すなど、柔軟な判断が必要。また今の栃木は前へ出たがりなところがあるので、3バックへのチェンジは(栃木が前へ出てくる)タイミングとずらさなくては」と話す。
 今節は試合後半、両ベンチがタクトを振るうタイミングを巡る駆け引きにも注目である。

以上
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