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【ACLベスト8進出チーム徹底紹介!】ブニョドコル(ウズベキスタン)編(09.09.21)

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11月7日(土)に決勝戦が国立競技場で開催されるACL。アジアの頂点、そしてFIFAクラブワールドカップジャパンでヨーロッパ代表バルセロナをはじめ世界の強豪と戦うためにアツき戦いが繰り広げられる。そこで、ベスト8に進出したクラブをここで徹底紹介していく! 今回は、日韓ワールドカップで活躍した元ブラジル代表リバウド選手が10番を背負うブニョドコル(ウズベキスタン)を取り上げる。

11月7日(土)開催、ACL決勝@国立のチケット情報はこちらから!
準々決勝第1戦 9/23(水・祝)川崎Fvs名古屋@国立 15:00 KICK OFFのチケット情報はこちら!
準々決勝第2戦 9/30(水)名古屋vs川崎F@瑞穂 19:00 KICK OFFのチケット情報はこちら!

■クラブ基本情報(データ一覧)
ブニョドコル/Bunyodkor(ウズベキスタン/UZB)

昨季成績:ウズベキスタン・プロフェッショナル・フットボール・リーグ(オリー・リーガ)優勝

クラブ創設:2005年

ホームタウン:タシケント市

スタジアム(収容人数):JARスタジアム(1万人)

主な成績:
<ウズベキスタン・プロフェッショナル・フットボール・リーグ>
優勝(08)、2位(07)
<ウズベキスタンカップ>
優勝(08)、2位(07、09)
<ACL>
ベスト4(08)
<アジアクラブ選手権>
出場なし
<アジアカップウィナーズカップ>
出場なし
<アジアスーパーカップ>
出場なし


■クラブ史(誕生から現在までの略歴など)
「新興勢力」という言葉がこれほどピタリと当てはまるチームはない。設立は2005年7月6日。わずか4年前の出来事である。タシケント地方リーグ(3部相当)からスタートし、06年にファーストディビジョン(2部相当)、07年にオリー・リーガ(ウズベキスタンリーグ)とスピード昇格を果たす。その勢いは止まることなく、同年トップリーグ初参戦ながら、22勝5分3敗62得点16失点の成績で2位、ウズベキスタンカップでもファイナリストとなったが、いずれも強豪パフタコールにあと一歩及ばず、タイトルは逃した。08年7月には、世界を驚かせるニュースがあった。FCバルセロナからカメルーン代表FWサミュエル・エトー獲得を発表。最終的には交渉がまとまらなかったが、その後、元ブラジル代表FWリバウド、チリ代表FWホセ・ルイス・ビジャヌエバが加入した。同年8月にクルヴチから現在のブニョドコルへと名称を変更。9月には監督ミルジャロフ・カシモフがウズベキスタン代表監督に就任すると、元日本代表監督のジーコ(ブラジル)を後任監督として招へい。ビッグネーム効果は抜群で、国内リーグ(25勝4分1敗75得点13失点)&カップのダブルタイトルを獲得、初参戦のACLではベスト4進出と輝かしい成績を残した。天然資源ビジネスで大成功を収めている「ウズ・ガズ・オイル」社が全面的にバックアップしており、資金力はワールドクラス。国内ナンバー1に登り詰めた今、アジア、そして世界での躍進を虎視眈々と狙っている。


■監督&キープレーヤー紹介
ルイス・フェリペ・スコラーリ監督
今シーズン開幕を前にしてジーコがCSKAモスクワの監督に就任したため、ウズベキスタン人のアメト・メメト、そしてヒクマト・イグナシェフが指揮を執っていた。あくまでも暫定的な立場であり、チームはビッグネームを探し求めていた。そして6月8日、ブラジル出身のルイス・フェリペ・スコラーリの就任が決まった。ブラジル代表監督時代には、02年日韓ワールドカップ優勝、ポルトガル代表監督時代はEURO2004準優勝、06年ドイツワールドカップ4位、EURO2008ベスト8など、多大な功績を残している中の名将中の名将である。
今年2月にイングランド・プレミアリーグのチェルシーを解任され、フリーの状態だった。国内最強チームであるブニョドコルを強化することが、2014年ワールドカップ出場を目指すウズベキスタン代表の強化に繋がり、さらにはスコラーリの代表監督就任の可能性も低くないだろう。契約期間は来年いっぱいまでで、その後1年もしくは2年の延長オプションがある。ジーコがわずか数カ月でブニョドコルを後にしたため、スコラーリも短期の"出稼ぎ"ではないかという声が国内には根強いが、「心配する必要はない。契約はまっとうする」とスコラーリは発表した。

MF10 リバウド
大会史上最高のスター選手と言っても過言ではないだろう。99年にFIFA年間最優秀選手賞とバロンドールに輝き、02年日韓ワールドカップでは"3R"の一角としてブラジル代表の優勝の原動力となった。37歳となってもワールドクラスのテクニックは健在で、現在オリー・リーガ(ウズベキスタンリーグ)でも、15ゴールを挙げて得点ランク首位を走っている。

MF30 セルベル・ジェパロフ
昨年のAFC年間最優秀選手に輝いた、ウズペキスタン代表の26歳。攻撃センスは素晴らしいものを持っており、フリーにしてしまうと得意のドリブル突破と正確なパスワークでゴールに直結する働きを見せる、守備陣にとっては脅威となる存在だ。


■チームスタイル&戦術解説
基本は、中盤ダイヤモンド型の[4-4-2]。相手によって[4-2-3-1]、ボックス型の[4-4-2]を使い分ける。長年にわたってウズベキスタン代表の司令塔を務めたミルジャロル・カシモフ、そしてジーコなど天才肌の元攻撃手が指揮を執っており、基本的に守備は最低限の約束事に留め、攻撃は個人のアイディアが重視されている。新監督スコラーリは、シーズン中の就任で時間がないこともあって前任者たちのスタイルを継承しており、チームにはこれといった変化はない。リバウド、ジェパロフ、ティムール・カパーゼなどチャンスメイクができ、さらにゴールを決められる個人技に富んだ選手が多いのもその要因だ。国内では攻撃のレベルが突出しており、相手が人数をかけて守りにきても止められない。課題は守備か。国内リーグではイージーゲームが多く、前線からのプレスを怠ったり、最終ラインの守備に甘さがあっても、無失点で切り抜けることができてしまう。ところがACLで強豪を相手にするとそうはいかず、実際にグループリーグ6試合で9失点を許している。チーム全体が前がかりになってしまうこと、そしてDF陣はファイタータイプが中心でその守備は人を見過ぎてしまうことから、あっさり最終ラインの裏を取られてしまうケースは少なくない。攻守の明暗がはっきりと分かれている。


■ベスト8までの勝ち上がり振り返り
グループリーグ初戦は、アル・イティファク(サウジアラビア)と対戦。序盤から試合をコントロールし、FWアンバルジョン・ソリエフが27分、48分とゴールを決めた。68分に1点を返されるも、慌てることなく2-1で試合を終えることに成功した。第2戦のアルシャバブ(UAE)戦は、アウェイということもあり、慎重にスタートすべだったが、3分に失点を許してチーム全体が浮き足立った。39分には2失点目。後半も相手ペースは変わらず、防戦一方の展開のまま、0-2の敗北を喫した。第3戦のセパハン(イラン)戦はお互いノーガードの撃ち合いとなり、2-2のドロー。続く第4戦、再びセパハンとのリターンマッチ(アウェイ)は、カウンター重視で挑み、19分にティムール・カパーゼが決めた1点を守り切り、値千金の勝ち点3を獲得した。第5戦は、アルイティファクとのアウェイでの一戦。20時キックオフながら気温38℃という灼熱地獄のせいで体がまったく動かず、0-4の大敗。勝ち抜きは最終戦に持ち込まれたが、迎えたアルシャバブ戦は"引き分けでOK"の試合をしっかりスコアレスドローで終え、グループリーグ突破を決めた。ラウンド16では、9万5225人が集まった敵地でのピルズィ(イラン)戦を、リバウドのPKによるゴール(41分)を守り切って1-0で勝利、ベスト8進出を果たした。


■チーム近況(7月中旬時点)
オリー・リーガ(ウズベキスタンリーグ)は、Jリーグと同じく春開幕・秋閉幕である。6月にはワールドカップ予選の関係で中断したものの、リーグ戦とカップ戦を並行しながらシーズンを戦っている。リーグ戦は17試合で勝点51、つまり開幕から17連勝を飾っており、52得点5失点と盤石の強さだ。リーグ得点王ランキングも、リバウドが15ゴールでトップ、ビジャヌエバが9ゴールで2位、ソリエフが8ゴールで3位と、ブニョドコル勢が上位を占めている。ウズベキスタンカップでも、準決勝のナサフ戦を2戦合計5-0で突破。しかし8日の決勝ではパフタコールに0-1で敗れ、準優勝に終わった。国内のタイトルは、もはや獲って当然。目標はACL制覇、そしてFIFAクラブワールドカップでの上位進出だ。そのために名将スコラーリを招へいし、さらにACLグループステージで不安定さを露呈した守備陣に、ライバルのパフタコールで8年間プレーしたウズベキスタン代表の守護神ネステロフを引き抜くなど、この夏ブニョドコルはさらにパワーアップを遂げた。


■ホームスタジアム
どんなに強かろうとも、創設4年の新興勢力である。本拠地を置く首都タシケントには、すでにパフタコールという伝統ある名門クラブが存在することもあり、人気は決して高いとは言えない。平均観客動員は、オリー・リーガでは5000人程度、ACLでは8000人程度で、JARスタジアムには空席が目立っている。逆にアウェイゲームでは、国内ではリーグ平均1万5000人程度が集まる試合をこなし、ACLラウンド16のピルズィ戦のように9万人以上もの「敵」熱狂的なサポーターで埋まる戦いを経験するなど、数々の厳しい一戦を経験している。JARスタジアムはサッカー専用スタジアム。ピッチとスタンドの距離は近く、サポーターの声はダイレクトに届く。サッカーに対して女性の関心は低く、男性ファンが95%以上を占めるため、試合はまさに決闘が始まるような雰囲気に。気候は、夏の8月は30℃を超える暑さに見舞われる。9月に入ると日を追うごとに気温が下がっていき、準々決勝の行われる下旬には最高気温25℃、最低気温15℃程度になり、準決勝の行われる10月下旬になると最高気温は同じ25℃、最低気温が10℃程度となる。昼と夜の気温差が激しく、コンディショニングはより困難なものとなる。昨年10月にウズベキスタンで開催されたAFC U-16選手権では、各国の選手たちが下痢、発熱などで倒れることが見られたため、遠征には細心の注意が必要だ。


■その他、エピソードなど
創設4年と短い歴史ながら、ルイス・フェリペ・スコラーリ、ジーコ、リバウドといったビッグネームを招へいし、世界的な知名度が抜群に上がったブニョドコル。すべては、メインスポンサーである「ウズ・ガズ・オイル」社の潤沢なオイルマネーのおかげである。視線は、ビッグネームだけに注がれているわけではない。真の野望は、あくまでもクラブ全体の発展であり、今年初めに新たなプロジェクト「スポーツ・パーク・タシケント」をスタートさせた。収容人員3万5000人、かつウズベキスタン初の2階建て方式のスタジアム、7面のトレーニングフィールド(うち2面は人工芝)を建設する予定だ。これでユースからトップチームまで同じ場所で練習できるようになる。ホテル、レストラン、リハビリセンターなども併設するスポーツコンプレックスである。ナショナルフットボールアカデミーの施設としても使用され、今後はウズベキスタンおよび中央アジアの育成の中心地として大きく貢献していくことだろう。クラブの発表によれば総費用は150万ドルとのことだが、実際の金額はこの数倍にも上るはずだ。だが、資金的に潤沢なクラブであるブニョドコルは、世界不況に屈することなく、ビッグクラブへの階段を上り続ける。

08年9月、元日本代表監督のジーコがブニョドコルの監督に就任した。契約期間は09年12月までの15カ月間。就任理由の一つは数週間早く加入したリバウドの存在で、就任前に本人と電話で話をしている。同時に、ウズベキスタン代表チームのアドバイザーにも就任。(代表監督を務めるのは、ブニョドコルの前監督カシモフ)。08年のACLでは準決勝でオーストラリアのアデレード・ユナイテッドに敗れたものの、ベスト4進出。国内ではリーグ戦とカップ戦の2冠を達成した。就任当時の国内リーグ成績は、ACLの影響で消化した試合が1試合少なく暫定2位。首位パフタコールとの勝点差は1だった。就任後、最初の試合となった第22節に勝利し、パフタコールが引き分けたため首位浮上。そのまま連勝を続け、11月14日、ホームでの第28節に2-0で勝ち、2節を残してクラブ初のリーグ優勝を決めた。この優勝で09年のACL出場権を獲得する。09年1月、CSKAモスクワから監督就任のオファーがあったため、クラブ側と話し合い、円満退団した。ジーコがブニョドコル在任中に獲ったタイトルは2つ。日本代表でのアジアカップやフェネルバフチェでのリーグタイトルに続き、6つ目の栄誉を手にしている。


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