11月7日(土)に決勝戦が国立競技場で開催されるACL。アジアの頂点、そしてFCWCでバルサをはじめ世界の強豪と戦うためにアツき戦いが繰り広げられる。そこで、ベスト8に進出したクラブをここで徹底紹介していく! 今回は、J王者の鹿島をPK戦の末に破りベスト8を決めたFCソウルを取り上げたい。
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■準々決勝第1戦 9/23(水・祝)川崎Fvs名古屋@国立 15:00 KICK OFFのチケット情報はこちら!
■準々決勝第2戦 9/30(水)名古屋vs川崎F@瑞穂 19:00 KICK OFFのチケット情報はこちら!
■クラブ基本情報(データ一覧)
FC ソウル/FC Seoul(韓国/KOR)
昨季成績:Kリーグ2位
クラブ創設:1983年
ホームタウン:ソウル市
スタジアム(収容人数):ソウルワールドカップスタジアム(6万8476人)
主な成績:
<Kリーグ>
優勝3回(85、90、00)、2位5回(86、89、93、01、08)
<Kリーグカップ>
優勝(06)、2位4回(92、94、99、07)
<韓国FAカップ>
優勝(98)
<ACL>
出場歴なし ※今回が初出場
<アジアクラブ選手権>
準優勝(01/02)
<アジアカップウィナーズカップ>
ベスト8(99/00)
<アジアスーパーカップ>
出場歴なし
■クラブ史(誕生から現在までの略歴など)
1983年12月22日、前身となるサッカーチーム、ラッキー金星黄牛が設立。韓国プロサッカーチームとしては5番目だった。当時の本拠地は忠清道(チュンチョンド)。しかし、チーム設立当初からソウルをホームにする動きがあった。1985年、チーム初のリーグ優勝。タイ代表のピヤポンが得点王に輝き、チームの優勝に大きく貢献した。1990年、ソウルにホームを変更。ホームスタジアムは東大門(トンデムン)運動場に。1990年、2度目のリーグ優勝。ソウルをホームにするチームとしては初。1991年、親会社の企業名変更に従い、LGチータースにチーム名変更。1996年、Kリーグによる地域活性化のため、ソウル近郊の京畿道(キョンギド)安養(アニャン)市にチームを移転。チーム名を安養LGチータースに変更。2000年、ジェフ市原などで活躍したチェ・ヨンス(崔龍洙)を擁し、通算3回目のKリーグ優勝。2004年、本拠地をソウルに移転。親会社もLGグループから分離独立したGSグループへと代わった。合わせてクラブ名も、現在のFCソウルに変更された。ホーム移転後、人気が落ちたが、2005年にパク・チュヨン(現ASモナコ)が加入したことで、人気チームになる。2005年シーズンは、Kリーグのシーズン最多となる45万8605人の入場者数を記録した。
■監督&キープレーヤー紹介
セノール・ギュネス監督
2007年からFCソウルを指揮。2002年のワールドカップではトルコ代表を3位に導いた。攻撃サッカーを標榜し、若い韓国人選手を次々と抜てき。サポーターからの信頼も厚い。
FW10 デヤン(・ダムヤノヴィッチ)
モンテネグロ代表FW。187cmと長身ながら、ヘディングよりも足技で勝負するタイプ。浮き球の対処が巧み。昨シーズン15ゴール6アシストを記録した。今シーズンは、7月25日現在10ゴールを挙げ、Kリーグ得点ランク2位。
MF21 キ・ソンヨン
2006年までは2軍でくすぶっていたが、2007年にギュネス監督が就任するとその才能が開花。一躍チームの中心選手になった。187cmの長身と、広い視野、正確なロングパスが特徴。「スティーブン・ジェラード」に似たセントラルMFタイプという意味で「キラード」とも呼ばれる。低い弾道のフリーキックは相手チームの脅威に。
また各カテゴリーの代表にも選ばれており、FIFA U-20ワールドカップ、北京オリンピックに出場。昨年は韓国代表に選出されると瞬く間にレギュラーに定着し、ワールドカップ予選突破に貢献した。
DF22 キム・チゴン
チームのキャプテン。戦術理解力が高く、相手FWとの駆け引きに秀でたタイプのディフェンダー。2004年6月2日、トルコとの親善試合でA代表にデビュー。
■チームスタイル&戦術解説
2007年にトルコ人監督セノール・ギュネスが就任すると攻撃サッカーを展開。初年度は7位だったが、2008年シーズンはリーグ戦2位と躍進した。昨シーズン、リーグ戦で44ゴール、プレーオフで6ゴールを荒稼ぎし、Kリーグ最多の50ゴールを記録。FCソウルのサッカーは「最も魅力的」と韓国のファンに評価されている。セントラルMFのキ・ソンヨンから出る長短のパスが攻撃の起点。FWのデヤンのポストプレーや、サイドプレーヤーのドリブル突破でゴールを狙う。また、キ・ソンヨンのプレースキックは大きな武器。ギュネス監督の選手交代を機に、試合途中からさらに攻撃的になる展開もよく見られる。MFキ・ソンヨン、FWイ・ソンヨルが20歳。DFキム・ジンギュは24歳、キャプテンのキム・チゴンも26歳と若いチーム。
■ベスト8までの勝ち上がり振り返り
ACLグループリーグでは、ガンバ大阪と同じグループF。3月10日のACL初戦、アウェイのスリウィジャヤ戦は4-2で快勝するが、3月17日、ホームでのガンバ大阪戦では2-4で完敗した。その後、中国の山東魯能戦との2連戦で、1分1敗の大ブレーキ。第5節のスリウィジャヤ戦こそ勝利したが、グループリーグ最終節を残し、FCソウルは3位。仮に最終節でガンバ大阪に勝ったとしても、山東魯能がインドネシアのスリウィジャヤに勝利すれば、ラウンド16には進出できない。スリウィジャヤと山東魯能の戦力を比較すると、グループステージ突破は絶望的かと思われた。5月20日、アウェイでの最終節、ガンバ大阪戦。すでにグループリーグ突破を決めており主力を温存したガンバ大阪に先制されるなど苦戦したが、74分にFWデヤン、90分にMFキム・ハンユンがゴールを挙げ、逆転勝ち。山東魯能がスリウィジャヤにまさかの敗北を喫したことで、3勝1分2敗の2位にすべり込むという劇的な展開でラウンド16進出を決めた。
ラウンド16の対戦相手は、グループGを首位突破したJリーグ王者の鹿島アントラーズ。鹿島戦では、2度もリードを許す苦しい展開だったが、22分にイ・スンヨル、78分にキ・ソンヨンのゴールでその都度、同点に追いつく。64分の小笠原満男の退場により試合を有利に進められるかと思われたが、延長に入っても得点は奪えずPK戦に突入。それを5-4で制し、ベスト8に進出した。
■チーム近況(9月初旬時点)
9月6日時点12勝3分6敗で、Kリーグ首位を走る。34得点はリーグ2位で、20失点はリーグ最少。現時点でKリーグ(首位)、ACL(ベスト8進出)、ピースカップ・コリア(ベスト4進出)と3冠を狙える位置につけている。チーム状態は良好だが、中心選手であった韓国代表MFイ・チョンヨンが、イングランド・プレミアリーグのボルトン・ワンダラーズへ移籍。彼の軽快なドリブル突破はチームの大きな武器だっただけに、戦力ダウンは免れない。その穴を埋めるのは、11番のキム・スンヨン。今夏にソウルで行われたプレシーズンマッチのマンチェスター・ユナイテッド戦では、FWデヤンへ絶妙のクロスを送り、先制点をアシストした。
2009年7月、MFオ・キョンジュンが加入。フランスのFCメツのユースチームに留学していた期待の若手で、2007年にはトップチームに昇格。2008〜09年途中まで城南一和にレンタル移籍していた。7月24日にマンチェスター・ユナイテッド(イングランド)と親善試合を行い、2-3で逆転負けしたが、GKを「控えの控え」カン・ジェウッに交代させるなど、使ったことのない選手をテストできた。KリーグやACLに向けての準備は着々と整っている。7月28日にはブラジル人FWアンデルソン(ANDERSON Ricardo dos Santos)が加入。昨シーズンまで、トルコリーグのエスキシェヒルスポル(Eskisehirspor)に所属。4シーズンで26ゴールを挙げている。192cmの長身選手で、背番号は18。これに伴い、右サイドバック5番のケビン・アッチとの契約を解除した。
■ホームスタジアム
ホームスタジアムはソウルワールドカップスタジアム。サッカー専用スタジアムで、収容人数は6万8476人。ソウル地下鉄6号線、ワールドカップ競技場駅からすぐ。建物内には、ショッピングモール、映画館、フィットネスクラブなどが併設してある。この最新スタジアムを有効活用するために、FCソウルが誕生した側面もある。練習場はソウルの東、すぐ隣の京畿道(キョンギ=ド)九里市(クリシ)にあるGSチャンピオンズパーク。天然芝3面、人工芝1面。Kリーグで1、2を争う熱狂的なサポーターが声援を送り、チャントの中には「アッコちゃん」の替え歌もある。2002年日韓ワールドカップでは現FCソウル監督のセノール・ギュネスがトルコ代表を率い、このスタジアムでグループステージの中国戦を戦った。ソウルの平均気温は11.8℃。1月の平均気温は−3.4℃で、8月の平均気温は25.4℃。つまり夏は暑く、冬は寒い。年平均降水量は1370mmで、7月と8月の2カ月間にその約50%が集中する。
■その他、エピソードなど
・ジュビロ磐田で活躍したDFキム・ジンギュ(金珍圭)が所属。タフで闘争心あふれるプレーで、チームを鼓舞。セットプレー時には積極的にゴールを狙う攻撃的なDFとして活躍している。ただし、しばしば集中力が切れる時間帯があることが難点。プレースタイルと感情を表に出す様子から、あだ名は「闘鶏(とうけい)」。
・FCソウルのコーチは、Jリーグのジェフユナイテッド市原(現千葉)などで活躍した元韓国代表FWチェ・ヨンス(崔龍洙)。
・キ・ソンヨンは、父親キ・ソンオクも元サッカー選手でサッカー界のサラブレッドと言える。
・昨シーズン終了後、ギュネス監督はCSKAモスクワ、Jリーグの数チームから監督就任のオファーがあったと韓国では報道されていた。
・FWイ・スンヨルは、昨シーズンのKリーグ新人王。
・2007年シーズンから「Soul of Seoul, FC Seoul」というキャッチフレーズを使用。子供用のシーズンチケットの設置やジュニアチャンピオンシップ大会を企画するなどのマーケティング活動を展開している。
・マンチェスター・ユナイテッド戦後、キ・ソンヨンはスコールズとユニフォームを交換。よほどうれしかったのか、コミュニティサイト『サイワールド』の自身のページに、ユニフォームを持つ写真を掲載した。
・韓国代表FWチョン・ジョグッのあだ名は、ミサイルのようなシュートを放つことから「パトリオット」。
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以上
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