9月12日(土)J2 第39節 熊本 vs 鳥栖(16:00KICK OFF/熊本)
スカパー!生中継 Ch183 15:50〜(解説:池ノ上俊一、実況:山崎雄樹、リポーター:吉田明央)
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☆J2 PRIDE of 10 〜J2ダービーDay〜
1試合ごとに持つ意味合いは、それぞれによって違うことは十分に理解しているつもりである。“51分の一試合”と単純に割り切ることはできないし、残り試合が少なくなれば、さらに重みが増してくることは明白である。さりとて、一試合で得られる勝点は、最高でも3である。となると、この3を得ることが最低の条件であり、一試合の勝利を積み重ね、上位との直接対決に臨み勝利し、上位が他チームとの戦いで取りこぼしをしてくれることを期待するしかない。
今節の鳥栖は、アウェイで熊本との戦いに臨む。
前節、ホームで福岡に逆転勝ちした余韻を持ったまま、今季最後の『九州ダービー』に臨めることは、鳥栖にとって悪いことではない。ダービーマッチに格差はないが、前節に福岡と戦って勝利したことで、余分なプレッシャーを感じることはないのではないだろうか。開き直りではない。福岡との『九州ダービー』を制したことで、プレッシャーから開放されたと見て良い。今の鳥栖の雰囲気と勢いを持ってすれば、アウェイというビハインドも跳ね除けてくれるに違いない。
とはいえ、「何処が相手でも簡単に勝てるわけがないし、その方法もない」と岸野靖之監督は表情を締める。
「勝って兜の緒を締めるわけではなく、今の鳥栖の力を最大限に出せるようにもっていくだけ」と、慢心した様子は全く見せることがない。それは選手たちにも十分伝わっているし、それを実践しようと福岡戦以降の練習でも、手を抜くことがない。
新加入のMFホベルトは、周りの選手と常にコミュニケーションを取っている。FWトジンも、ホベルトに触発されてか、いつになく元気な姿を見せている。前線に活力が生まれれば、自然とボールが集まってくる。MF島田裕介は、クロスの練習に余念がない。DF日高拓磨も積極的にサイドを駆け上がり、ゴール前に度々顔を出している。これらの風景は、今に始まったことではなく、福岡戦後の特別なことでもない。いつもの風景である。DF柳沢将之が座り込んでCB内間安路とパスを出すタイミングを話し込む風景も、MF高橋義希とCB飯尾和也が細かにポジションを修正しあうのも、いつもの風景なのである。開幕前から見せていた練習風景と寸分たがわぬ光景である。
これに長身のFWハーフナーマイクが加わった。今季はサイドから攻撃力を持っていたところに、ターゲットが加わった。その加入は、第18節熊本戦からで、熊本のサポーターたちに挨拶代わりの決勝点をお披露目した。あの試合もアウェイ戦だった。そして、ハーフナーマイクがゴールを決めれば、負けない(10勝1分)という“神話”が始まった試合でもあった。これも、鳥栖のいつもの光景となりつつある。今節も、この神話が続くことを期待してやまない。
そして、鳥栖のユーティリティプレーヤー山田卓也は最後にこう語ってくれた。
「確かに今の鳥栖には勢いもあるけど、勢いは確実に勝つことを保障はしてくれない。俊哉さん(藤田俊哉/熊本)をリズムに乗せたら、熊本の勢いは鳥栖を上回るだろう。それが、前節(第38節草津戦)の6得点につながっている。肝心なのは、鳥栖がいつものリズムを出すことができるのか」と。これも、いつもの光景である。
スタッフはじめ、選手たちには慢心も緊張も見られない。平常心で戦おうとしている。これが、今の鳥栖の力を最大限に出す方法だとみんなが理解しているようだ。今節も熱くなりそうだ。
『肩に力が入ってしまった』・『頭が真っ白になってしまった』・『雲の上にいるようだった』・・・どれも、『地に足がついていない』時の状態を指す表現である。
『落ち着きさえすれば』・『冷静に考えると』・『相手に合わせなければ』・・・いつものプレーができなかったときの反省の弁である。
このようなことがない様に、選手たちは厳しい練習を積み、身体に動きをインプットする。試合前に音楽などを聞いて集中力を高めてメンタルを引き締める。選手ごとに試合に臨む姿勢は異なっているが、出そうとするパフォーマンスは同じものである。
もう、選手たちの戦い始まっている。
私たちも、平常心を保ちつつ、来るダービー戦に気分を高めよう。
サッカーを試合だけで楽しむのはもったいない。
以上
2009.09.11 Reported by サカクラゲン
J’s GOALニュース
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