9月13日（日）J2 第39節 湘南 vs 横浜FC（13:00KICK OFF/平塚）
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☆J2 PRIDE of 10　〜J2ダービーDay〜
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2日間のオフが明けた10日、湘南の今週は2部練習で始まった。爽やかな陽射しが馬入の練習グラウンドに秋を運ぶなか、午前はインターバル中心、午後は戦術的なトレーニングで汗を流した。

オフ明けのメニューとしては通常と変わらない。「いままでやってきたことの意識付け。こうしたレペティション（繰り返し）は大事なことだ」と、指揮官は語る。ただし、見た目はおなじでも、ルールを変えたりタッチ数を変えたりと、反町康治監督は変化というスパイスを日々くわえる。思えばシーズン当初は2タッチでもおぼつかなかった狭いエリアでのボール回しが、いまや1タッチでリズミカルに紡がれていく。当然とはいえ小気味いい。そうしてオフェンスが向上すれば必然、対応するディフェンスも磨かれる。トレーニングのほとんどを攻撃に費やす指揮官が忍ばせる、表裏一体の効果である。

縦に係わる攻撃とそれに対する守備が意識されたボールトレーニングのあとは、ポジションによってビブスで色分けされた12対12が行なわれた。ピッチの一角に集まり、食い入るように説明を聞く様子はいまも変わらない。変化といえば周囲だろう。平日の夕刻にも、練習を見学するサポーターは少なくない。週末ともなればグラウンド沿いの土手にはたくさんのサポーターが訪れる。報道陣の数を見ても注目度の高さが窺い知れるというものだ。いまは余裕のあるピッチ脇のミックスゾーンも、佳境が迫るにつれ手狭になるかもしれない。

最後は見ている側さえ息が切れそうなオールコートの変則ゲームで締めくくり、約2時間のトレーニングを終えた。明日は今季初といってよかろう、非公開練習が予定されている。

以上

【練習後の監督＆選手コメント】

●反町康治監督
「（横浜FCについて）第2クールまでとはまったく違うチームだ。安孝錬や難波宏明、池元友樹、西田剛、また小野智吉もボールを動かせるし、前の選手のクオリティが上がっている。ディフェンスにおいてもハードワークする。テンポのあるサッカーをして、非常によいチームになっている。だから2戦2勝という過去は意識していない。
（1万人動員に向けて）お客さんがたくさん入ればうれしい。選手たちのモチベーションも上がるだろう。第3クールは苦しいゲームが続いているが、いまの我々にとって大事なのは勝ちきること。そのためのキーマンは『全員』だ」

●田村雄三選手
「このところ、得点してからリズムが悪くなる試合が多い。点を取って守りに入っているわけではないが、無失点で終われるはずの試合で失点してしまうのはメンタル的にまだまだ勝ちきれてないということ。監督が言うように、縮こまる必要などない。いい意味で自信をもって、チャレンジャーとして闘う。どれだけ本気でJ1に上がりたいかだと思います。一試合一試合、死ぬ気で闘わなければ勝てない。すべてにおいて、敵は相手よりも自分たち自身。自分を含めて、『やりきった』と思えるゲームを残るすべての試合でやりたい。
（横浜FCについて）過去2戦は自分たちにとってターニングポイントとなる試合でした。横浜FCは当初よりもいいチームになっているが、なにより、相手がどうあれ戦い方もモチベーションも変わらない。ただ勝点3を取りたいだけ。苦しいときこそみんなでひとつになって、勢いのある湘南らしさを出したい。ましてやホームだし、相手うんぬんではなく自分たちを出し、やり切ることがポイントだと思っています」

●野澤洋輔選手
「横浜FCとは開幕戦と、いまいち調子のよくなかったポイントで当たっているので、今回もいいきっかけにしたい。相手も調子がいいので油断せずに臨みたい。前節の岐阜戦ではディフェンスのアプローチやボールに対する反応など、一人ひとりが走れていなかった。最近ボールの失い方が悪く、いいかたちで攻撃を終えていないのでリズムができない。どれだけシュートまで持ち込めるか。危機感を持ちつつ、暴れん坊らしくどれだけアグレッシブにプレーできるかが大事。キーは相手よりも自分たちのなかにある。みんな気持ちも入っているし、前向きにやっているので、ひとつのきっかけで波に乗れると思います」

以上

2009.09.10 Reported by 隈元大吾