9月6日(日)J2 第38節 仙台 vs 岡山(18:00KICK OFF/ユアスタ)
スカパー!生中継 Ch181 17:50〜(解説:鈴木武一、実況:守屋周、リポーター:村林いづみ)
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第38節で最も注目カードと言えば、4位甲府のホーム小瀬に首位のC大阪が乗りこむ一戦だろう。ただでさえC大阪は、守りの要、前田和哉を出場停止で欠くとあって、これ以上離されまいと、今持てる全ての力をぶつけて来ることが想像される甲府に対し、相当な苦戦を見せるのは想像に難くない。
さて、上記の一戦を、世間一般のものとは少々異なる視点をもって(ちょっとした期待も込め)、心の片隅で気にとめているクラブがここ東北に。言わずと知れた現在2位、仙台である。
今節、自分たちの対岡山戦で勝利を収め、もしC大阪が引き分け以下の結果に終わった場合、仙台は2007年の第9節終了時である4月15日以来、およそ2年5ヶ月ぶりの(暫定ではない)首位に立つ。そもそも現在の2位という順位自体、仙台が降格からJ2での戦いを再び始めた2004年以降、最終クールとしては最高順位であるのだが、同時期で首位に立つとあれば、それこそ昇格を果たした2001年以来のこと。果たして今の仙台に、2001年を知る選手が何人いるのか(正解は、千葉直樹と萩原達郎の2人だけ。当時仙台の主力だった渡邉晋・現コーチを入れても3人である)という面から考えても、久しぶりの首位を今のうちに経験しておくのは、まだまだ続く厳しい戦いのためにも決して悪いことではない。
前置きが相当長くなったが、なにはともあれ、仙台としては岡山を迎えたホーム戦にしっかり勝つことである。
3連戦に入った第36節以降、連勝を果たしている3クラブの1つである仙台(他はC大阪、鳥栖)。その好調の要因は守備である。確かに前々節の岐阜戦、その前の湘南戦と、ミスがらみの失点は1つずつあったものの、裏を返せば崩されての失点はなかったということ。
その手応えそのままに前節の東京V戦では、サーレスの退場によって数的不利を背負ったことが、余計に守備の充実を強調する形となった。「まずは守備から、という戦い方が重要なのだと、ヴェルディ戦でも、(アウェイで0−1の勝利を収めた第34節)徳島戦でも気づかされた」と手倉森誠監督は言い、さらに「勝点の面で下位と離れているならまだしも、まだまだしぶとく戦わなくちゃいけない状況。圧倒して勝てる相手なんていない」と続ける。
その上で、いかに岡山からゴールを奪うか。今季仙台は岡山に対し、2度の対決で共に無失点を成し遂げている一方で、ゴールも第2クールの対決でマルセロソアレスがあげた1点のみ( /jsgoal_archive/result/2009/0603/20090200030120090603_detail.html )。守備に関しては自信を持っているのかもしれないが、それでもゴールを得ないことには、勝点3、さらにその先の首位奪取は訪れない。
ここまで通算失点57(リーグ14位)と決して失点が少ないわけではない岡山を相手に、なぜだか少ない仙台の得点。この状況を打破するべく、中3日の短い間、仙台は岡山の守備布陣を念頭に置いたトレーニングを行った。ピッチを縦に細長く仕切った上で、いつもの横への広がりではなく、縦へのスピードや流動性を重視した攻撃への意識付けを試みたのである。
その意図を、手倉森浩ヘッドコーチはこう語る。「守備に入った際、岡山の(DF)4−(MF)4のラインはきれいに整っていて、パスをつないでいても、なかなかボールを打ち込むべき場所が見つからない可能性がある。ならばサイドではなく、前の選手を追い越したり、裏へ走り込む意識づけをしておいた方が、少しは守備ブロックが崩れるのではないか。また岡山のDFラインは、一発のロングボールに弱さを見せるところがあるので、そこも狙っていきたい」。つないで崩すのは仙台がこれまでも取り組んでいたこと。岡山対策として、普段と少し異なった「味付け」をしておこう、というわけである。
そして仙台には、この味付けでより旨味がが引き出される「新鮮素材」が実際にある。ここまで9ゴールと、2桁得点直前まで迫りながら、6月7日の第20節岐阜戦以来ゴールから遠ざかっていたマルセロソアレスが、復調の片鱗を見せているのだ。縦に抜ける一瞬のスピードと冷静なフィニッシュが武器の彼には、今節おそらくスタメンの機会が与えられそうな様子。「いつでも先発の準備はしていた。スペースに飛び出すのは得意だし、縦に速い攻めは自分にはやりやすいかも」と意気込むマルセロソアレス。前節のサーレス退場後の内容を踏まえて「1人少ない方がいい攻めだったと言われるが、せっかくそこから1人増やせるので」と冗談を飛ばす手倉森誠監督を見返すような活躍に期待が集まる。
一方で、仙台の側から見て岡山について気をつけておかないといけないのは、第2クールに対戦した第19節の時点と比べ、今の岡山が大きく変わっているということ。単純にメンバー構成で見ても、前回の仙台戦はぎりぎり登録が間に合わなかった、千葉から加入の青木孝太、J2では愛媛でのプレー経験もある、G大阪から加入の三木良太らFW陣に新たな顔ぶれが並んでいる。それによって、開幕から前線を務めていた喜山康平がボランチを務めていることを踏まえても、攻撃の厚さは確実に増しているといえよう。さらに浦和から加入し、すぐに左サイドバックのポジションを奪った野田紘史は、鋭いクロスによって岡山に新たな攻撃オプションをもたらしている。
開幕から得点力不足に悩み、仙台との前回対戦時にも、後半立ち上がりに失点を喫した後ですら、中盤がしっかりと下がり守りを整えることに活路を見いだそうとしていた岡山の姿は、過去のものとして考えた方がよいだろう。
ただ、仙台の売りは当時と変わらず、堅守だ。攻撃面で成長の兆しを見せている岡山をしっかり抑え、素早い攻めからクールに得点を決めて勝利できれば、これほど自信に繋がることはない。あくまでC大阪の結果次第だが、もし首位を得られるのならば、自分たちも納得できる内容で、ひとまずの栄誉に預かりたい。
以上
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一覧へ【J2:第38節 仙台 vs 岡山】プレビュー:2度の対決で1得点に抑えられている仙台のキーワードは「縦への意識」。岡山の攻撃をいなしつつ、素早くシンプルにゴールへ(09.09.05)
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