9月6日(日)J2 第38節 栃木 vs 富山(18:00KICK OFF/栃木グ)
スカパー!生中継 Ch173 17:50〜(解説:水沼貴史、実況:篠田和之、リポーター:新井謙一郎)
勝敗予想ゲーム | 皆の投稿で作るスタジアム情報
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栃木SCとカターレ富山の“同級生対決”は、2戦して1勝1敗と全くのイーブン。それだけに、3度目の対戦となる今節は「決着」の2文字が最も相応しい試合になるだろう。栃木は第1クール(12節 /jsgoal_archive/game/2009/20090200030220090502.html )、ホームのグリスタで0-4と惨敗した自分達に「決着」をつけなくてはいけない。第2クール(18節 /jsgoal_archive/game/2009/20090200030220090528.html )、アウェイの富山では鴨志田誉の劇的なロスタイム弾で勝利したものの、やはりホームでリベンジしない限り、胸のモヤモヤは解消されないからだ。
前節、栃木は湘南ベルマーレと1-1のドロー。アウェイでトップ4の一角から勝点1を奪ったとも言えるし、勝点2を取り逃したとも言える。
4-3-3の穴を執拗に突き続け、優位にゲームを進め、先行を許しながらも河原和寿のゴールで同点に追い付いたことを考えれば、勝点1はポジティブに捉えられる。しかし、ドローに持ち込むことは、第2クール(24節)の対戦時にも出来ていたことだった。その先、つまり今回も勝利を掴むまでには至らなかった。松田浩監督は選手の健闘を讃えつつ、「頑張るだけではいけないし、いいサッカーだけでもいけない」と、第3クールは結果だけが求められるだけに、試合後に厳しい指摘もした。
安易なミスから先手を取られたことに加え、加点できなかったことが、勝点3を取り切れなかった要因だ。足でボールを扱うことからサッカーでは必ずミスが起こる。だから、ミスを恐れてはいけない。でも、肝心な場面で致命的なミスを犯してもいけない。湘南戦では18戦未勝利の悪い流れに新加入のレオナルドも巻き込まれ、自陣で失点に繋がる痛恨のミス。窮地と好機が表裏一体の攻守交替時、判断をためらうミスは禁物だ。
一方で、ある程度のミスが許される、言い換えるならばリスクを冒してもいい場面で、「びびってしまっていた」(鴨志田)。河原のゴールが決まってから波状攻撃が行えなかったのは、あるいは相手に退場者が出て数的優位に立ってから好機を生み出せなかったのは、攻撃に割く人数があまりにも少なかったからだ。河原は言う。「こちらがリスクを負えば、相手は怖いし、嫌だと思う」。鴨志田も、向慎一も表現こそ異なるが、勝負所で前に出る勇気を持つ必要性を口にした。カウンターの機会を作っても、結局フィニッシュで終われない展開が繰り返されることだけは避けたい。
ゴールを陥れるのに最も効果的で、効率的なものがカウンターなのだから、スイッチが入った時には全員が攻撃的な姿勢を見せなければならない。また、クロスが上がった際も、ペナルティエリア内にFWだけではなく、ワイドとボランチの中盤、さらにはサイドバックも含め、出来る限り人数を掛けたい。厚みのない攻撃では、総失点37(リーグ3位)というカターレ富山が誇る守備網を破ることは困難だ。「失うものがないのだから、前へ出ていけばいいと思う」と鴨志田が言うように、リスク管理をしつつ、ゴールの匂いを強く嗅ぎとったならば、迷うことなくゴールを目指すべきだ。
「過信してほしくはないが、本当に今日のゲームは選手たちがよく頑張った」
前節0-1と首位・セレッソ大阪に敗戦を喫したものの、富山・楚輪博監督はそう総括した。前々節のヴァンフォーレ甲府にも敗れたことで2連敗中の富山だが、C大阪戦では持ち前の組織ディフェンスが機能し、前半は“神出鬼没のトリックスター”朝日大輔を軸に決定機で勝った。後半に失点してからも、尽きないスタミナが支えるハードワークで決定機を引き寄せた。昨季からの継続性を武器とする富山はGK中川雄二、センターバック濱野勇気、ボランチ長山一也、アタッカー朝日が“背骨”としてチームを牽引することで、高さと足元の技術を兼備した大型FW桜井正人と豊富な運動量でタッチライン沿いを上下動する舩津徹也、両ルーキーの特長を上手く引き出している。怪我人が多くとも大崩れしないのは、土台がしっかりとしているからだ。総得点36(リーグワースト4位タイ)が示すように、前線に決定力がないのは玉にキズだが、J2新入生で最高位の10位に食い込めている総合力は栃木とファジアーノ岡山を凌駕する。
総合成績で富山を上回ることは現実的に厳しい。でも、対戦成績で劣ることはあってはならない。栃木はグリスタでのリベンジを果たし、J2参入後初の同一カード勝ち越しを狙う。片や、2連敗を2度経験しているが3連敗は未経験の富山。前回のリベンジ、連敗阻止に向けてモチベーションは高いはずだ。
おそらく、試合は緊迫したものとなるだろう。我慢が強いられる展開が続く中で、先に焦れて集中力を欠いたプレーをしたチームが涙を呑む。今季3度目の対戦で笑うのは栃木か、それとも富山か。同級生同士の意地の張り合いは、ワンプレーワンプレーに火花か飛び散ること必至。片時も目が離せない熱戦に刮目だ。
以上
2009.09.05 Reported by 大塚秀毅
J’s GOALニュース
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