今日の試合速報

J’s GOALニュース

一覧へ

【J2:第37節 東京V vs 仙台】レポート:チームの明暗くっきり。首位目前の仙台が、東京Vに完勝。(09.09.03)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
9月2日(水) 2009 J2リーグ戦 第37節
東京V 0 - 2 仙台 (19:04/西が丘/4,573人)
得点者:59' オウンゴ−ル(仙台)、72' 中原貴之(仙台)
スカパー!再放送 Ch185 9/3(木)22:00〜(解説:都並敏史、実況:加藤暁、プレーヤー解説:名波浩、リポーター:大竹七未)
勝敗予想ゲーム | 皆の投稿で作るスタジアム情報
----------
東京Vと仙台、どちらも現在のチーム状況がハッキリと結果に表れていた。

ここ5試合勝ち星のなかった東京V・高木琢也監督は、FW船越優蔵、GK高木義成、そして8月末に獲得したばかりの馬場憂太をボランチで今季初先発起用。チームの核の部分で大幅なメンバー変更に打って出た。
長身の船越をターゲットとし、当てたところを平本一樹、滝澤邦彦、河野広貴らが絡んで崩すという狙いは明確で、実際船越は体を張って懸命にボールをおさめていた。
しかし、「あまりにもシンプルすぎた」(高木監督)。仙台に「相手がDFラインでボールを保持しているときに、基本的に船越の頭に入れてくるだろう。そこに滝澤と河野が潜り込んできてという展開だと読んでいたので、それに対してチャレンジ&カバーと、くさびにしてもプレスバックして挟み込めれば、相手の攻撃はおそらく半分は抑えられる」(手倉森誠監督)と、しっかりとブロックを組まれ、前半はシュート1本に抑えられるなど攻め手を欠いた。

互いに決定機のない一進一退の前半だったが、ロスタイムにFWサーレスがこの日2枚目の警告で退場となったことが、結果として試合を大きく動かすこととなった。

後半、数的優位に立った東京Vだったが、攻め急ぐ展開を繰り返してしまう。縦に早いパスを狙うが簡単にボールを奪われ、逆にカウンターを食らってピンチを招くというシーンが何度も見られた。DF福田健介が「もっとパスを回したりして、横に揺さぶれればよかった」と反省を口にしていたように、これまで東京Vが懸命に『つないで回して』と意識し続けてきたサッカーは、この試合には表れなかった。
また、関口訓充が、「1人少なくなったので、パスを回されたり、ドリブルで仕掛けられて走らされる方がイヤだった。簡単にパスを出してくれてボールを奪いやすかった」と語っている点からも、相手が嫌がる効果的な攻撃ができなかったということだろう。
GK高木は、「相手が10人になった時の戦い方を考えなければいけなかった」と話したが、どんな状況でも試合展開に応じた戦い方を、チーム全体が共通意識をもってやれるかが、今季これからの大きな課題の1つではないだろうか。

仙台にとっては、1人少なくなったことが「やるべきことをハッキリさせた」と、手倉森監督や選手は口々に話す。不幸中の幸いとも言うべきか、退場したのがFW選手だったため、最大のストロングポイントである堅守の部分にはほとんど影響は及ばなかった。逆に、10人の守備意識はより高まったと言えよう。さらに「一人一人の運動量が増えたことでボールが早く動くようになった」(MF梁勇基)。手堅く守り、ボールを奪ったら素早く切り替えてカウンターという狙いは徹底していた。

スコアが動いたのは後半14分。東京VのDFラインの裏に関口がスルーパスを出すと、梁が右サイドで積極的に仕掛け「自分で打とうかとも思ったけど、中でヒラさん(平瀬智行選手)が呼んでいた」とゴール前へ流したボールが相手DFの足に当たりそのままゴールへ。結果としてはオウンゴールとなったが、梁の攻撃力の高さが改めて証明されたのではないだろうか。

また、2点目のPKも、これまで蹴っていたという梁が譲り、途中から投入された中原貴之が決めたというのが仙台にとっては非常に大きい。ここまで挙げた7得点すべてが途中出場でのゴールのため、『スーパーサブ』を任命されている中原が、この試合でもきっちりと役割を果たした。「昇格するチームには『スーパーサブ』の存在は必要」と、自分の存在価値の高さを理解する。
一方、譲った梁に対しても手倉森監督は「ここから、ストライカーにラッキーボーイが出てこないといけないというところを、梁が酌んでくれた」と高く評価している。
このように、決めるべき選手、ノッている選手がきちんと結果を残せているところに、仙台が昇格へ向け、チーム一丸となって進んでいることが表れているように思う。

「昇格争いをしているチームと、そうじゃないチームの差」(GK高木)。
残念だが、この試合に限っては、この言葉は核心を突いていると言わざるを得ない。東京Vはその差を少しでも埋めるために、日々トレーニングを積み重ねていくしかない。

以上

2009.09.03 Reported by 上岡真里江
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

テレビ放送

一覧へ

天皇杯 決勝
2024年11月23日(土)14:00 Kick off

旬のキーワード

最新動画

詳細へ

2024/11/18(月) 00:00 ハイライト:宮崎vsYS横浜【明治安田J3 第37節】