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【J2:第35節 福岡 vs 栃木】レポート:光る田中佑昌の2ゴール。勝負所を抑えた戦いで福岡が栃木を下す。(09.08.24)

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8月23日(日) 2009 J2リーグ戦 第35節
福岡 3 - 1 栃木 (19:03/レベスタ/7,832人)
得点者:29' 田中佑昌(福岡)、73' 大久保哲哉(福岡)、78' 河原和寿(栃木)、83' 田中佑昌(福岡)
スカパー!再放送 Ch185 8/24(月)15:30〜(解説:サカクラゲン、実況:川上政行、リポーター:森田みき)
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 7月下旬に九州地方を襲った豪雨と、その後に続く猛暑の影響を受けたピッチ。そんな中での戦いは、互いにチャンスを作ることが出来ず、長いボールを蹴り合う展開で試合が進んでいた。サッカーの質よりも、ゴールをこじ開ける力、一瞬のチャンスをものにできる力が問われる戦いだった。

 前半29分、膠着状態が続く中、福岡が一瞬のパワーで先制ゴールを奪うことに成功する。自陣、深いところでボールを奪った大久保哲哉がボールをキープしてタメを作ってから右サイドへ展開。そのボールを受けた山形辰徳がロングフィードを前線に送ると、田中佑昌が一瞬のスピードで栃木の最終ラインの裏へ飛び出した。スペースへ走りこんでゴールを狙うのは田中佑昌の最も得意とするところ。さらにスピードを加速させる田中佑昌は追いすがる栃木DFを振り切って、迷うことなく右足を一閃。次の瞬間、鋭い弾道を描いたボールがゴールネットを大きく揺らした。

 その後、互いに1点ずつを挙げて迎えた83分、勝負を決めるゴールを奪ったのも田中佑昌だった。自陣でのルーズボールを奪った大久保から左サイドに流れた高橋へとボールが渡ると、タイミングを見計らって最終ラインの裏へ斜めに走りこむ。そのスペースに送られたラストパスを受けると、そこから先に見えるのは栃木ゴールとGKだけ。そして、前へ出るGK小針清允の動きを冷静に見極めて右足でゴールに流し込んだ。
「自分の持ち味であるスペースに走りこんでの得点。しっかりと決められて良かったと思う」(田中佑昌)。田中佑昌にとってプロ入り後初めてとなる1試合2ゴールで、福岡は5試合ぶりの勝利を手に入れた。

 さて、結果として福岡の完勝に終わった試合だが、勝敗を分けたポイントは3つあった。ひとつは立ち上がりの攻防。前から仕掛けてくる相手を苦手とする福岡だが、この日は立ち上がりからアグレッシブに前に出てくる栃木に対して落ち着いて対応。しっかりと守りを固めてカウンターを仕掛けるサッカーで栃木に主導権を渡さなかった。前半を1点のリードで折り返せたのは、立ち上がりの10分間の攻防を落ち着いて戦えたからに他ならない。

 2つ目は後半の立ち上がりの時間帯だった。今度は、受けに回った福岡に対し、再び前から仕掛けた栃木が主導権を握る展開。栃木は、サイドチェンジと、SBを前に引っ張り出して後ろに出来るスペースに向が走りこむパターンで起点を作り、守備のバランスを崩した福岡に対して一方的にボールを支配。福岡を自陣内に押し込んで連続攻撃を仕掛けた。しかし栃木は、最後の詰めの段階での判断ミスと技術的なミスを犯すという、ここまでのチームの課題を露呈。逆に福岡は大久保のゴールで2得点目を挙げた。

 最終的に勝負を決める攻防となったのは、河原和寿のゴールで栃木が1点差に迫った後の時間帯。福岡がリードを保っていたとはいえ、流れは完全に栃木。福岡にとっては、C大阪、富山との試合が思い起こされる嫌な展開だった。しかし、ここでも栃木はチャンスをゴールに結び付けられず、逆に福岡は一瞬のプレーでゴールを奪った。
 荒れたピッチの影響を受けた試合は、決してスペクタクルなものにはならなかった。また、福岡も、栃木も、ここまで抱えているチームの課題を整理することも出来ていなかったように思う。しかし、その中で、試合を分ける3つのシーンで先手を取り、少ないチャンスを確実に決めたのは福岡。そういう意味では、試合の流れを抑えた福岡の完勝だった。

 そして、この試合でのMVPは、鮮やかな2つのゴールを決めた田中佑昌ではなく、敢えて大久保哲哉を押したい。2列目の中央に位置し、相手のボランチの動きを制限する守備的な仕事を託され、さらには攻撃の起点になること、そしてゴール前での仕事を求められている大久保の負担は相当なものだ。それでも、この日は献身的に前線からの守備を繰り返しただけではなく、中盤のルーズボールを拾って3つのゴールのお膳立てをし、しかも、自身でチームの2得点目も挙げた。チームの期待に応えて余りあるプレーだった。

 さて、勝った福岡にとっても、敗れた栃木にとっても、終わってしまえば全ては過去のこと。次にやって来る試合で、この日の試合よりもいい内容の試合を、一歩でも、二歩でも進歩している様子を、そして勝利を挙げる姿を見たいと、チームに関わる全ての人たちが望んでいる。思うような結果を残せていない両チームだが、残された試合で、プロとして何を伝えられるのかが求められていることに変わりはない。

以上

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2009.08.24 Reported by 中倉一志
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