8月5日（水）J2 第32節 岡山 vs 東京Ｖ（19:00KICK OFF/岡山）
スカパー！生中継 Ch173 18:50〜（解説：佐藤慶明、実況：川崎祐一、リポーター：清水春樹）
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※オートプレーの為、実際のメンバーと異なる場合があります。また一部選手はエディットして作成・追加しています。ご了承ください。
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第1クール、アウェイの東京V戦（第16節）では、3-0で東京Vが勝利。その試合前、東京Vの選手は、「コテンパンにやっつけてやろう」と話していたそうだ。それはある意味、岡山に対するリスペクトではある。しかし、その言葉通り完封負けしたという事実は、深く、深く胸に刻み込まれた。手塚聡監督（岡山）は、「ホームでは借りを返したい」と話している。

前節・福岡戦で岡山は、フォーメーションを4試合ぶりに4-2-3-1に戻した。前線からプレスをかけ、相手にロングボールを蹴らせては、ボランチ・竹田忠嗣を中心に、こぼれ球からチャンスを作る。また3試合ぶりに出場した喜山康平は、ボランチのポジションから機を見てシュートを放った。これらチャンスシーンに多く絡んでいったのが、福岡戦がJデビュー戦となった左サイドバック・野田紘史。7月23日に期限付き移籍加入したばかりの野田は、「スピードがあり、身体能力が高い」という手塚監督からの評価を裏切らない。相手を交わす動きと積極的な攻撃参加で、チームに溶け込む以上の存在感を示した。

東京Vは、2連敗後に臨んだ前節・岐阜戦で3-0の快勝。「セットプレーからのゴールが欲しい」という高木琢也監督に応えた先制点を皮切りに、服部年宏のインターセプトから始まった速攻で、河野広貴からのパスを受けて柴崎晃誠が決めたゴールで2点目。3点目は、レアンドロのミドルシュートがゴール右上隅を鋭く突き刺した。懸念されていた「攻撃のミスからの失点」も、ボールを奪われるとすぐに奪い返し、ボールポゼッションしながらゴールを狙うゲーム運びで解消。ワンタッチプレーの連続で決めた2点目をはじめ、攻守に東京Vらしいリズムが戻っている。

岡山は、立ち上がりこそ気をつけるが、引いて守ることはしないだろう。その滑らかなボール支配を突破する、サイドハーフ小林優希、右サイドバック澤口雅彦と、妹尾隆佑、野田といったサイドの選手による仕掛けを楽しみにしたい。ゴール欲を高めている喜山は、直接狙っても、ダミーとなっても、このゲームで機能するだろう。そして最終ラインを統率するセンターバック・野本安啓をはじめ、ディフェンス陣にとっては、まさに死闘の90分間が待っている。一瞬たりとも足を止めず駆け引きを続ける大黒将志に翻弄されないためには、その上を行く忍耐と集中が必要だ。野本・大島翼が、気持ちでは決して負けないことを岡山のファン・サポーターは知りすぎているほど、知っている。

昇格争いこそが命題の東京Vだが、高木監督は勝点よりも「目の前の試合」に意識を集中する姿勢だ。前節の試合後、岡山戦への意気込みを聞かれた大黒は、「勝点3を取らなければならないゲーム」と話した。それならば岡山は、相手を「緑色の、いい動きをする選手の多いチーム」とだけ見なして、ゼロの気持ちからスタートしたい。

当日の岡山は、「桃スタ平日ナイト1万人チャレンジDAY」。スタジアム周辺では14時からイベントが数多く用意され、1万人に近い観客が見込まれそうだ。それでなくとも岡山には、東京Vゆかりの選手が多く、サポーターのモチベーションは高まっている。しかし今回、古巣に対するモチベーションはひとまず置いておき、勝つための試合に死力を尽くすことになるはずだ。

以上

2009.08.04 Reported by 尾原千明