8月5日（水）J2 第32節 Ｃ大阪 vs 草津（19:00KICK OFF/長居）
スカパー！生中継 Ch183 18:50〜（解説：長谷川治久、実況：谷口広明、リポーター：森田純史）
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※オートプレーの為、実際のメンバーと異なる場合があります。また一部選手はエディットして作成・追加しています。ご了承ください。
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　梅雨もようやく明け、夏真っ盛りの大阪。長居スタジアムでの今季最後となるミッドウィークゲームでは、ホームの首位Ｃ大阪と12位草津が顔を合わせる。

　前節札幌戦での勝利で勢いを取り戻しつつあり、香川真司、乾貴士、マルチネスらタレントを揃えるＣ大阪。一方、前節ホームでの鳥栖戦で敗れたうえに、その試合で退席となった佐野達監督がＣ大阪戦でベンチに入れないばかりか、累積警告で「10番」廣山望、エースストライカーの都倉賢も出場停止となる草津。状況は明暗くっきり分かれている両者だが、中2日というタイトなスケジュールで臨むこの一戦では、様々な意味で「バトル」が繰り広げられそうな予感が漂っている。

　その伏線は、第1クール、正田醤油スタジアム群馬で今季初めて対戦した第14節にある。このときは、Ｃ大阪が敵地で香川、乾、カイオの前線トリオが揃ってゴールするなど、4-2と草津を下した。ただ、内容は大変ヒートアップしたもので、ピッチ内では随所に激しいぶつかり合いがあり、両チームの直接FKは草津が16、Ｃ大阪が21。退場者こそなかったが、警告も草津が3選手、Ｃ大阪が2選手に出てしまい、両監督がピッチサイドで激論を交わす姿も見られたほどだった。

　激しい中にもフェアなゲームを祈るばかりだが、お互いが現在求めているサッカーを、勝つためにやらなければならないプレーを示すならば、長居での一戦でも球際の激しさは凄みを増すはずだ。

　第2クールでは、第1クールのように勝点を伸ばせていないＣ大阪。2選手が退場してしまった第21節富山戦を除いて、黒星を喫した第22節鳥栖戦、第27節湘南戦、第30節岐阜戦で課題となったのが、メンタルの強さ、そして、球際での激しさだった。

　しかし、前節札幌戦では前半にピンチこそあったものの、その後は主将の羽田憲司を中心に、相手を凌駕する気迫と、ケガを恐れないタイトなディフェンスを見せ、11試合ぶりの完封勝利を記録。「今日みたいな試合をすれば、早々には負けないという自信にはなりました」と羽田も述べるような内容を展開できた。ただし、「常にあれくらいやらなきゃ、今日の試合をベースにやっていかないといけない」とDF石神直哉。札幌戦のパフォーマンスを草津戦でも続けることが、J1昇格へ近づく要因のひとつとなるはずだ。また、この試合では前回の草津戦でゴール後に負傷退場を強いられ、涙を流すほど悔しがったカイオ、そして、プロデビュー戦とプロ初アシスト（08年）を達成した、草津戦に縁のある黒木聖仁のプレーにも注目したい。

　対する草津。持ち前のハードワークは前節鳥栖戦でも健在だったが、決定力に欠けたこともあり、ホーム13戦未勝利という屈辱も味わってしまった。しかし、今回臨む第2クールの長居でのゲームといえば、昨年にいい思い出がある。そのときも、長居でのシーズン最後のミッドウィークゲームとなった2008年J2第22節。Ｃ大阪に16本のシュートを浴びながら、対策をしっかり実践し、少ないチャンスを活かしてPKとCKで先にリードを奪って、2-1と勝利。これがJ2リーグでのＣ大阪戦初白星でもあった。

　そのときの再現を狙いたい草津。攻撃の核となる2選手の欠場は痛いが、第1クールＣ大阪戦で豪快なミドルを決めた小池純輝、今季9得点を挙げている後藤涼といった、相手に脅威を与えられる選手がいる。さらに、鳥栖戦でもスーパーミドルシュートを叩き込んだ松下裕樹をはじめ、草津には「戦える」プレーヤーが多いのも特徴的。指揮官抜きでも、その悔しさをバネに、敵地でＣ大阪に一泡吹かせたいという思いは強いだろう。

　今季アウェイでは8勝3分5敗という好調さを草津が活かすのか。それとも、今季ミッドウィークゲーム（火曜、水曜）では8勝1分と抜群の成績を残しているＣ大阪が、首位の貫禄を見せつけられるか。大阪夏「バトル」は、先にも言ったように、火花がバチバチ飛び交う、サバイバルなゲームとなるのは必至だ。

以上

2009.08.04 Reported by 前田敏勝