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【J2:第30節 栃木 vs 草津】栃木側プレビュー:「北関東ダービー」の勝敗を左右するのは、「勝利への飢え」。栃木は草津を降すことで渇ききった喉を潤す。(09.07.24)

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7月25日(土)J2 第30節 栃木 vs 草津(19:00KICK OFF/栃木グ
スカパー!生中継 Ch184 18:50〜(解説:田中真二、実況:篠田和之、リポーター:萬代裕子)
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※オートプレーの為、実際のメンバーと異なる場合があります。また一部選手はエディットして作成・追加しています。ご了承ください。
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★草津側プレビューはこちら
目を閉じて思い返すだけでジーンとするし、興奮して血圧が上がりもする。ザスパ草津との「北関東ダービー」。いい響きだ。なにしろ、栃木SCにはいい思い出しかないのだから。JFL時代に2度の対戦で1敗1分と勝ち切れなかった草津を、J2に舞台を移した初戦で蹴散らした。アウェイで勝利を飾っただけでなく、戦力の底上げが図れ、薄れかけていたサポーターとの信頼関係も回復させられた。

 戦前、ダービーを意識したコメントは選手の口から聞かれなかった。それがどうしてどうして、試合後のロッカールームからは雄叫びが記者室までとどろき、ハイタッチに熱い抱擁と、なんとも男臭い、しかし感動的なシーンを目にすることが出来た。「泣きそうっす。でも、泣きません」と強がった川上典洋の目は薄っすらと潤んでいた。やはり、「ダービーでの勝利は気持ちいい」(石舘靖樹)のだ。そんな格別な味を再び堪能するための戦いが、またやってきた。

”北関東最下位”の草津を、ホームの「栃木県グリーンスタジアム」に迎え撃つ第2戦。栃木にとっては“北関東2位”を死守し、翌週に控える“北関東首位”の水戸ホーリーホックとの大一番に向けた大事な一戦となる、はずだったが、悠長に構えていられない現実が横たわる。11戦未勝利、3試合連続無得点。ただいま4連敗中と、状態は今季最悪である。

 チーム状況が似通っていただけに前節のファジアーノ岡山戦では、勝点3への期待が高まったが、0-2で苦汁をなめる結果となった。2失点はクリアミスとCKからだった。流れの中で崩されたわけではないが、ここ数試合は安易なミスからの失点が続いている。それが先制点となり、追い掛ける展開を強いられることで、自らの首を絞めている。失点しても盛り返せる雰囲気と心持ちがあった頃に比べると、ゴールを割られることでメンタル的に落ち込んでしまう傾向にある現在。とにかく、我慢を続けて先手を取られないようにすることで勝機を手繰り寄せたい。

 ただし、守備から試合に入ることと、守備的になることはイコールの関係にない。向慎一は「攻撃するための守備」の重要性を訴える。おそらく草津はポゼッションしてくるが、ボールを回されているのではなく回させているイメージを持ち、守備ブロックの中にボールを入れられた時に潰して、カウンターを狙っていきたい。受け身になるのではなく、アグレッシブな守備ができれば、ボール奪取からショートカウンターへの移行はスムーズに行え、効力を発揮するはずである。

 そのためには、前線で起点になる都倉賢と展開力に長ける松下裕樹と櫻田和樹を抑えなければならない。ここまで14ゴールを記録している都倉は、初戦でも厄介な存在として決定機に顔を出していた。シュートミスによって失点こそ喫しなかったが、破壊力抜群の突貫小僧には注意を払う必要がある。自由を奪うには都倉と心中するくらいの覚悟で臨まなければならないだろう。そのあたりは「都倉番」の大久保裕樹も十分に心得ており、熾烈なバトルを制してくれるはずだ。その大久保がキーマンに挙げたのが、ボランチの松下である。正確なキックは局面を一発で打開できるだけの精度を有し、リスクを恐れず攻撃のスイッチを入れる縦パスを出してもくる。また、熊林親吾が出場停止だけにセットプレーのキッカーを務めることも予想され、2戦連続してFKとCKから失点している栃木としては、先ずはセットプレーを与えないことを基本に守らなければならない。

 都倉と松下のホットラインを遮断できれば、前節にFC岐阜が見せたように、素早い攻守の切り替えからゴールを陥れることは可能なはずだ。現に栃木も強烈なプレスから草津をサイドに追い込んでボールを取り切り、“スナイパー”稲葉久人の一撃を呼び込んでいる。ボランチの鴨志田誉は執拗にプレスをかけることで、前回の再現を虎視眈々と狙っている。決勝弾の稲葉はコンディションを上げてきており、「もう一度、草津戦で結果を残してリズムに乗りたい」と意欲満々だ。好機は作るが決めきれない状況が繰り返されていることからも、銃口に弾丸を込めて一発で確実に仕留める準備を整えている稲葉、草津戦で圧巻のパフォーマンスを披露した石舘、チーム得点王の河原和寿には、辛抱して守っている守備陣に報いるためにも奮起が求められる。

 中2日の日程は心身のリカバリーに神経を注ぐことで精一杯。浮き彫りになった課題を修正する時間は限られ、蓄積した疲労が抜けきらないまま、連戦の最終戦を迎えることになる。選手にとっては酷な状況であるが、いまさら変えられないことを嘆いても仕方がない。今回のダービーは戦術やスキル以上にメンタル面の占める割合が、より一層高くなるはずだ。「試合が終わった時に倒れ込むくらいまでやらないと勝利は得られない」(本橋卓巳)ならば、極限まで己を追い込んでいくしかない。どれだけ勝点3に貪欲になれるか。渇いているのは初戦のリベンジに燃える草津か、それともダービーをターニングポイントに悪しき流れとリズムを断ち切りたいと考えている栃木か。勝敗のカギは「勝利への飢え」が握る。

以上

2009.07.24 Reported by 大塚秀毅
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