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【J2:第29節 福岡 vs 徳島】レポート:我慢比べの試合は福岡の劇的なゴールで引き分けに。ともに勝点1を分け合う。(09.07.23)

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7月22日(水) 2009 J2リーグ戦 第29節
福岡 1 - 1 徳島 (19:03/レベスタ/7,110人)
得点者:60' 石田祐樹(徳島)、89' 大久保哲哉(福岡)
スカパー!再放送 Ch185 7/23(木)14:30〜(解説:乾眞寛、実況:南鉄平、プレーヤー解説:布部陽功、リポーター:森田みき)
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 立ち上がりからペースを握ったのは徳島だった。攻撃の始まりはシンプルな前線へのフィードから。ターゲットマンの羽地登志晃からのボールをつないでサイドへ展開。そしてクロスを送り込む。自陣や中央で必要以上にボールをつなぐことはなく、セーフティーに、そしてオーソドックスに福岡ゴールを目指す。しかし、問題はペナルティエリアから先。ほぼ一方的にボールを支配しながら、シュートに持ち込めたのは2回だけ。「最後の3分の1のところでの工夫やアイデアだったり、もっと言えば強引さだったり、そういうのがあれば、もう少しチャンスが広がったと思う」と美濃部直彦監督は前半を振り返る。

 一方の福岡は守備意識を高めてのスタート。「前半は相手に握られる形になることは多少想定していた。最低でも失点は0、出来れば1点を取って帰ってくるということでゲームに臨んだ」と篠田善之監督は狙いを話す。柿谷曜一朗、石田祐樹が中に絞り、両サイドハーフが縦に駆け上がるため、2人しか残っていない徳島の中盤のスペースを利用して前へ出るシーンもあったが、セーフティーに戦う意識が強く簡単にボールを蹴りだし、ミスも多く、チャンスにつなげられなかった。だが、攻守に渡って課題を抱える福岡にとっては、ホームゲームでありながら守備的に戦わざるを得ないのは、やむを得ないことだったかも知れない。

 しかし、前半の0-0は互いにとっては想定の範囲内。我慢比べのまま進む試合は、いつ、どこで仕掛けるかが焦点になっていく。
 そして徳島は後半開始から仕掛けた。「背後を狙うところなのか、それとも足元でつなぎながらクロスを入れていくところなのか、そのあたりの使い分けを明確にして、コンビネーションを発揮しよう」という美濃部監督の指示を受けて、徳島の動きが活性化されていく。
 そして福岡は、「一気に仕掛けろ」という篠田監督の言葉とは裏腹に、この時間帯でも前半同様の戦いを選択する。ハーフタイムにフィジカル的に問題を抱える選手がいることが判明し、選手交代を先送りせざるを得なかったからだ。中2日で戦う影響が出たのかも知れない。

 流れのままに先制点を奪ったのは徳島。60分、倉貫一毅が出したパスがスリッピーなピッチの上を滑って、福岡のディフェンスラインの間を抜ける。そこへ走りこんだ石田がスピードを生かし、福岡のDFを置き去りにしてGKと1対1に。放ったシュートは1度GK吉田宗弘にブロックされたが、そのこぼれ球を右足で押し込んだ。

 1点のビハインドを追う福岡が仕掛けたのは67分。大山恭平に代えて高橋泰を投入。そして鈴木惇をボランチに下げて、城後寿のポジションをひとつあげた。そして福岡は、ここから怒涛の攻撃を開始する。決してきれいな攻撃ではない。しかし、田中佑昌のスピード、城後のパワー、大久保哲哉の高さを前面に押し出して、強引に前へ出て徳島を自陣へと押し込んだ。さらに残り5分を切ったところで、福岡は長野聡を前線に。徹底したパワープレーでゴールを奪いに行く。そしてロスタイム。鈴木の右からのCKに頭ひとつ抜け出した大久保がゴールネットを揺らした。その後も、福岡の逆転ゴールへの期待が高まったが、無情にも試合終了のホイッスルが鳴った。

 後半に入って、それぞれの狙いが見えた試合だったが、それでも大きな見せ場は互いのゴールシーン1度ずつ。物足りなさの残るゲームだった。
 福岡の現状を考えれば、まずは守備を固める戦い方はやむを得ない。しかし、守備に重点を置きながらも、どこで、どういう形で仕掛けるのかという手段を持たなければ勝点3は遠い。この日見せたように、前へ出るパワーは持っているだけに、その力を活かす工夫が欲しかった。2連勝を含めて3戦負けなしと、結果は一時の不振を抜け出したように見えるが、まだまだトンネルの出口は見えてこない。

 そして上位進出を目指す徳島は、ラストサードをどう崩すかという課題が残った。攻守に渡ってバランスはよく、コツコツと積み上げてきたことが窺えるサッカーは、今シーズンの躍進を証明するものだった。だが、中位チームから上位チームへレベルアップするためには、ゴール前でのパワーと怖さが必要であることが、改めて示された試合だったと言える。

以上

2009.07.23 Reported by 中倉一志
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