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【J1:第18節 名古屋 vs 京都】レポート:小細工抜きの真っ向勝負となった一戦は、「ケネディ効果」で名古屋がリードするも、京都に土壇場で同点に追いつかれる。(09.07.19)

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7月18日(土) 2009 J1リーグ戦 第18節
名古屋 1 - 1 京都 (19:03/豊田ス/17,784人)
得点者:42' ケネディ(名古屋)、81' パウリーニョ(京都)
スカパー!再放送 Ch181 7/20(月)22:00〜(解説:藤川久孝、実況:尾原秀三、リポーター:吉田太一)
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それぞれ10位と11位でシーズンを折り返した名古屋と京都にとって、後半戦の初戦となる18節は絶対ものにしたい節目の一戦。この日の試合環境は屋内、無風、気温28.2℃、そして湿度84%と過酷そのものだったが、それ以上にモチベーションは上がっていたことだろう。

この日から新加入のジョシュア・ケネディが出場可能となった名古屋は、早速このオーストラリア代表FWをスタメンで起用。さらにここまで不動の右サイドバックだった田中隼磨をベンチに下げ、代わりに竹内彬をピッチに送り出した。長身FWと玉田圭司のツートップ、小川佳純とマギヌンの両サイドハーフ、そして竹内と阿部翔平の両サイドバックという布陣は、センターに多少のメンバーの違いこそあれ昨季のベーシック布陣そのもの。調子の上がらないチームに対し、ストイコビッチ監督は原点回帰とも言うべき采配で発破をかけてきた。

対する京都は4バックを基本としながら、中盤より前を流動的な形で組んできた。佐藤勇人と安藤淳がボランチを務めるものの、佐藤は積極的に前線と絡む姿勢を見せる。2列目は渡邉大剛、ディエゴ、中谷勇介が並んだが、1トップの柳沢敦と合わせた4選手のポジショニングは極めて流動的なもの。攻撃にかける人数を惜しまないその戦い方からは、アウェイだからと守りに入る意識は一切感じられない。

小細工抜きの真っ向勝負となった一戦で、まず主役の座を奪ったのは名古屋の新助っ人だった。空中戦には滅法強い京都のDF陣を相手に悠々と競り勝ち、ポストプレーでは強さだけでなく柔らかい足元の技術も披露。194cmの体格を利用したボールキープも巧みで、ターゲットマンとしての高い能力を早くも証明してみせた。“ケネディ効果”で好守に余裕が生まれた名古屋は前半の主導権を一気に掌握。シュート数にして11対1という圧倒的な展開を作り出していった。42分にはケネディがデビュー戦にして初ゴールを決め、先制。マギヌンのアーリー気味のボールをDFの上から叩きつけたゴールは、敵将をも唸らせたハイレベルな一発だった。新戦力の期待通りの活躍で、名古屋は久々にリードを取る展開で試合を折り返した。

後半、まず動いたのは京都だった。ボランチの安藤に代えてFWの豊田陽平を投入し、ボランチにはディエゴを配置する攻撃的布陣で反撃を試みる。さらに「ケネディを意識しすぎてラインが深くなりすぎた」(加藤監督)ことを修正し、その上で名古屋のサイドバックへのプレッシャーを強めることで相手のビルドアップを制限。後半10分には中谷に代えてパウリーニョを入れ、さらなる攻撃の活性化を促すと、京都は後半だけで11本のシュートを放つなど形勢を一気に挽回してみせた。

守備力を度外視した攻めの交代策を繰り出してくる京都に対し、名古屋はパスワークで試合をコントロールすることを選んだ。時折カウンターを交えつつも、基本はじっくりと時間を使った攻撃を重視。リスクを回避しつつ時間を使い、追加点を狙っていった。しかし、プランが概ね順調に進んでいた後半31分、交代策が試合の流れを変えてしまう。マギヌンに代えて田中を入れ、名古屋の布陣は3バックへ。何度も成功させてきた守備固めの一手だが、3バックの3トップに対する相性は悪い。京都はすぐさまパウリーニョと柳沢がサイドに張り出すことで攻勢を強め、5分後にはパウリーニョが抜け出してPKを獲得。これをパウリーニョがきっちりと決め、京都に土壇場で同点に追いつかれてしまった。

試合はそのまま1−1のドローで終了。京都としては勝点1を分け合った形だが、名古屋としては勝点2を失った印象の方が強い。ストイコビッチ監督も「サッカーとは奇妙なもので、しっかりとした戦いをしても伴わない結果を出してしまう時がある」と結果には納得いかない様子だった。だが、今季のリーグ戦で本来のスタイルを発揮できたのは、今回が初めてといっていい。初出場のケネディが想像以上にフィットしたことも含め、今後への光明たりうる内容は見せられたのではないだろうか。指揮官もまた、会見の最後をこう締めくくっている。「今日のグランパスが見せてくれたプレーをこれからも見たいと思います」。リーグ戦は残り半分。その17試合に大いに期待を持たせてくれる内容で、名古屋が後半戦のスタートを切った。

以上

2009.07.19 Reported by 今井雄一朗
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