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【J2:第28節 栃木 vs 東京V】プレビュー:「必勝必死」。この言葉を胸に刻み、栃木はPKによる1点に敗れた第1クールの屈辱をはらし、東京Vを止める。(09.07.19)

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7月19日(日)J2 第28節 栃木 vs 東京V(18:00KICK OFF/栃木グ
スカパー!生中継 Ch183 17:50〜(解説:セルジオ越後、実況:篠田和之、リポーター:萬代裕子)
勝敗予想ゲーム
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 勝負には勝ち負けが存在する。勝者は笑い、敗者は涙を流す。勝者は多くのものを得るが、敗者は多くのものを失う。一戦に懸ける思いが強ければ強いほど、喪失感と失望感は大きい。
「勝点3を持って帰ろう」。選手間で戦前に話し合った前節のアビスパ福岡戦を落とした栃木SCにとって、受けたダメージは小さくなかった。15位・福岡との勝点差は4。16位・栃木が勝っただけでは順位は引っくり返らない。でも、勝つことで差を縮められたし、下位集団から抜け出すきっかけとするには絶好機だった。当然、そのことを選手は認識しており、モチベーションも高かったはずだが、結果的に敗れたことで差は詰まるどころか逆に拡がってしまった。

「情けない」
松田浩監督が記者会見で言い残した一言に、福岡戦の全ては集約されていた。
23節のベガルタ仙台戦を皮切りにスタートした“トップ4”との連戦は2分2敗。勝敗をイーブンにすることも、勝ち越すことも出来なかった。ただし、試合内容では引けを取ることなく、これまで築き上げてきたコレクティブな栃木のサッカーが十分に通用することが確認できた。「上位相手にやってやれないことはない」。ならば、他のチームにも自信を持って挑みさえすれば勝点を掴めるはず。そう意気込んで福岡に乗り込んだが、0‐1とスコアでは僅差ながら内容では大きく劣ってしまった。とくに後半戦は何もなかったし、何も残らなかった。

 「何度もいいところまで持っていくのに、負けることでやり直しになってしまう。もの凄くもったいない」
 個人としてチームとして一段レベルアップする手前までは至れるが、そこに存在する壁を打破できないことに、いい状態を継続できないことに河原和寿は悔しさを滲ませた。せっかくいい内容を積み上げてきたのに結果が出せず、何度も自分達でぶち壊している現状に少なからず選手はストレスを溜めている。でも、「ピッチでプレーするのは選手だから、勝って重い雰囲気を変えていかないと」と話すのはGK小針清允。勝利を目的にしていただけに、ショックは容易に拭いされない。が、「ネガティブに考えれば全てがネガティブになる。出来ていた部分を出し続けることが重要」だと小針は言う。出来ていたことを具体的に挙げれば、ボールポゼッションとメンタルコントロールの2点。上位相手でも自分達でボールを動かし、試合を支配し、先行されても浮き足立つことなく試合を運べた。真っ向勝負で得た収穫と経験が無駄ではなかった、と福岡戦では証明できなかっただけに、今節の東京ヴェルディ戦ではしっかりと成長した姿を見せなければならない。

 栃木とは対照的に蓄積したものを発揮しているのが5位の東京V。現在9戦負けなしの5連勝中と飛ぶ鳥を落とす勢い。最もノリノリである。リーグ戦序盤は大黒将志への依存度がかなり高かったが、ここにきてレアンドロと河野広貴の両サイドが攻撃に緩急を付け、大黒のパートナーを務める平本一樹は2試合連続ゴール中。柴崎晃誠も3列から攻撃に絡むことで厚みを生んでいる。好調な攻撃陣を支えるのがボランチの服部年宏とセンターバックの土屋征夫。両ベテランの復帰によりメンバーが固定され、安定感が生じ、それがそのままチーム状態に反映されている。前節は6位の徳島ヴォルティスを4‐0で蹂躙。トップ4への挑戦権を手に入れた。下位を蹴散らし、上位に肉薄する。目的が明確なことは大きな強みだ。

松田監督は、「(東京Vは)強い」と言うには言ったが、「自由なことをやらせたら」と前置きしている。そして、「相手のスキルが高くても、うちがコンパクトな守備ブロックを作り、ディシプリンを発揮できれば勝てる」と付け加えた。堅牢な守備ブロックの構築とダイナミックな攻撃を可能にするためにはハードワークが求められ、必死になって戦うのは個人ではなく集団であるべきだ。当たり前のことを当たり前に出来なかったことで福岡に屈したが、栃木が本来の姿を取り戻し、ピッチで表現できれば勝機はたぐれるはずだ。

河原が言うように同じことを何度も繰り返してはいけない。リーグ戦も折り返し地点を過ぎたことで、ここまでの学習能力が試されもする。「必勝必死」。今節、栃木はこの言葉を胸に刻み、土壇場でPKによる1点に敗れた第1クールの屈辱を晴らし、絶好調の東京Vを止める。

以上

2009.07.18 Reported by 大塚秀毅
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