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【J2:第28節 愛媛 vs 岡山】レポート:見えない敵におびえた45分。愛媛、岡山とも連敗を止める勝点1をつかむも課題の残る一戦に。(09.07.19)

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7月18日(土) 2009 J2リーグ戦 第28節
愛媛 0 - 0 岡山 (19:04/ニンスタ/4,502人)
スカパー!再放送 Ch181 7/21(火)05:00〜(解説:大西貴、実況:堀本直克、リポーター:重橋秀香)
勝敗予想ゲーム
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「見えない敵におびえていたと思う」と試合の感想を語った岡山の手塚聡監督。特に前半の45分、この言葉は両チームに当てはまった。ピッチを俯瞰してみれば、互いのチームがラインを高くして、中盤をコンパクトにしたサッカーを展開。激しい中盤の攻防も予想された。

しかし、実際には愛媛、岡山ともにリスクを負わず、ロングボールが多くなる展開に。岡山は加入したばかりの三木良太が初スタメンを果たしたことで、前線で西野晃平とのツートップに高さが生まれた、という意味合いもあっただろう。愛媛に関しても、失点をするリスクを減らし、まずは先制点を奪って試合を優位に進めたいという思惑はあったはずだ。しかし、ジョジマールの飛び出しはオフサイドラインに引っかかり、岡山のツートップに対しては金守智哉と柴小屋雄一のセンターバックがしっかりとプレッシャーを与え続け、愛媛の最終ラインも崩されることはなかった。

もうひとつ、両者が中盤での攻防でミスを犯し、リズムを作れなかった要因として、まず愛媛は赤井秀一が左サイドバックに入ったことも挙げられるだろう。本来は中盤の選手がサイドバックという後ろがないポジションに入り、慎重になるのは無理もない話。チームとしても「見えない敵」と戦っていた前半の45分ではなかっただろうか。一方の岡山は「前節、非常に悪い内容というか、戦う気持ちをあまり感じられない試合をしてしまった」と手塚監督が指摘したが、スタメン6人を入れ替えてきた。選ばれた選手たちの戦う気持ちは随所に感じられたが、局面では前を向けず愛媛のプレッシャーに対して「見えない敵」を自ら作ってしまい、ミスを犯してしまう場面も少なくなかった。第2クールに入って1勝1分8敗と勝利から見放されている愛媛と岡山。結果的には両監督の大胆な采配も、チームに変化をもたらすキッカケとはならなかった前半の45分間だった。

それでも、先に手塚監督が動くと後半はゲームの流れに変化が生まれる。小林優希に代えて川原周剛、喜山康平に代えて保坂一成を投入した岡山の中盤でボールが動き始める。さらにサイドから角度をつけてクロスが入るようになると、三木の高さも生きてチャンスも作ったがゴールは奪えなかった。そして、時間の経過とともに中盤が間延びしてスペースが生まれると、今度は愛媛の中盤がチャンスを生み出す。後半37分に千島徹が入るとドリブルでしかけチャンスを作る。さらに右サイドの大山俊輔もドリブルでクロスまで持ち込んだが、後半だけで12本のシュートを放ち、田中俊也が迎えた3度の決定機も愛媛は最後まで岡山のゴールネットを揺らすことができなかった。

「勝てた試合だった」「悔しい」という言葉は試合後、両チームのどの選手からも聞くことができた。確かに、それも1つの事実。「勝点1をプラスアルファにするという考え方もあるので、次の弾みになるように前を向ければいいと思う」と、再三ファインセーブをみせた岡山のGK李彰剛は語ったが、とにかく今の両チームはピッチの上で前を向いて戦い続けなければならない。この日はニンスタでのホームゲームだったが、岡山側のゴール裏はクラブカラーのワインレッドに染まっていた。その大声援に触発されるように、愛媛のゴール裏からも勝利を願うチャントが鳴り響いていた。どんなに苦しいチーム状況にあってもあきらめず、背中を押してくれる愛媛と岡山のサポーターたち。彼らのためにも、選手たちはチャレンジすることを忘れた前半の45分を、決して次の試合で繰り返してはならない。

以上

2009.07.19 Reported by 近藤義博
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