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【J2:第28節 札幌 vs 草津】レポート:サイドアタックを繰り返した札幌と、中央突破を仕掛けた草津。異なるオフェンススタイルの対決は草津に軍配が上がった。(09.07.19)

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7月18日(土) 2009 J2リーグ戦 第28節
札幌 1 - 2 草津 (14:03/函館/5,353人)
得点者:12' 都倉賢(草津)、14' 松下裕樹(草津)、20' ダニルソン(札幌)
スカパー!再放送 Ch185 7/20(月)15:30〜(解説:大森健作、実況:宮永真幸、リポーター:岡本博憲)
勝敗予想ゲーム
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サイドアタックと中央突破。この2つの攻撃方法が正面からぶつかり合い、結果、中央突破を演じたチームが勝者となった。

ホームの札幌は、これまでトップ下の位置で攻撃を牽引してきたクライトンが負傷の影響で契約解除となり、この試合ではフォーメーションを4−2−3−1からトップ下を置かない4−4−2へと変更。本来はMFで、身長175センチながらもヘディングの強さを持つ西大伍がキリノと2トップを組んだ。

突出したキープ力を持っていたクライトンの不在とあって、札幌はボール保持力の低下も予想されたが、高い能力を持つ守備的MF宮澤裕樹や力強いキックを持つ左サイドバック上里一将らが中心となってスピーディにパスを展開。個人ではなくグループでタメを作り、右MF藤田征也のサイドアタックを何度も引き出した。

そこでポイントとなったのが、2トップにしていたことに加え、左MFに石井謙伍を起用していたことだろう。石井は本来はストライカーであり、相手ゴール付近でのプレーが好きな選手。4−2−3−1のフォーメーションだったときは、どれだけ中盤でボールを支配して藤田のサイドアタックを作り出しても、そこからのクロスを待ち受けるのが1トップのキリノだけという場面が多かった。しかしこの試合では、2トップなだけでなく、左MFの石井が積極的に相手ペナルティエリアに入ってきたため、サイドアタックが有効に機能したのである。

一方の草津だが、佐野達監督が「相手のプレッシャーが厳しくて」と話したように、うまくサイドへボールを展開するシーンがほとんどなく、中央からの仕掛けに終始した。

しかし、これが奏功する。札幌の最終ラインは非常にタイミング良くラインをプッシュアップするのだが、その一方でスピード面に若干の課題がある。そのためこの試合でも、札幌がプレッシャーをかけ、草津がそれを逃れるために蹴ったロングボールが上手くディフェンスラインの背後に入り込み、そのまま草津のチャンスになる場面が何度かあった。もちろん、その後は狙ってディフェンスラインの背後にパスを通そうとするプレーも出てきた。
草津が奪った先制点の場面もそうだった。自陣ペナルティエリアの入り口付近で縦への強引な突破を仕掛けられ、それに対して後手を踏んでしまい、ラインが乱れたところをフォローにきた宮澤がファウルで止めてしまい、そこでの直接FKを都倉賢がゴールに沈めたのである。

フォーメーションはどちらも中盤がボックス型の4−4−2ということで、すべてのエリアでマッチアップして潰しあう場面や、それを避けるべくロングボールが中盤を飛び越し合うような時間帯もあったが、札幌がサイドアタックで挑み、草津が中央突破を試み続ける。そんな試合が展開されたのだった。

前述の都倉の先制点から2分後には松下裕樹がセットプレーのこぼれ球をキレイに蹴り込んで草津が追加点。そして20分にはCKをダニルソンが頭で合わせて札幌が1点差へと詰め寄る。結局、2−1のスコアで草津が敵地で勝利を収めたのだが、この試合で生まれた得点はすべてセットプレーからのもの。プレースタイルの中身を注視してみても、結局勝敗を決めるのはセットプレーだったりするのだから、サッカーというのはとても不条理なもののような気もするし、そこがまた面白いような気もしてしまう。いずれにせよ、すべてのプレーから目が離せないということなのだろう。

以上

2009.07.19 Reported by 斉藤宏則
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