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【J1:第18節 川崎F vs 神戸】レポート:楽勝ムードを勝利に結び付けられなかった川崎F。神戸は試合の流れを手繰り寄せて勝点1を手にする。 (09.07.19)

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7月18日(土) 2009 J1リーグ戦 第18節
川崎F 2 - 2 神戸 (18:03/等々力/14,696人)
得点者:25' 中村憲剛(川崎F)、34' 大久保嘉人(神戸)、43' 菊地光将(川崎F)、69' 宮本恒靖(神戸)
スカパー!再放送 Ch183 7/21(火)22:00〜(解説:山本昌邦、実況:八塚浩)
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毎試合布陣の代わる川崎Fは、この日は寺田周平をベンチに置いて試合をスタートさせる。ボランチには横山知伸が入り、谷口博之とともに中盤を締めた。前線は鄭大世を中心とした3トップの布陣を敷いており、トップ下に中村憲剛が入る形となる。中村は神戸のボッティとマッチアップする機会が増え、それによって神戸は攻撃の起点が蓋をされる形となる。

そんな中、神戸は和田昌裕監督の読みもあって、前半を押さえ気味に試合を進めていたのだと言う。「川崎Fさんは水曜日にナビスコを戦っていましたので、後半必ず体力的に落ちてくるというふうな事を思っていました。それは選手にも常に今週伝えていました」(和田監督)。つまり両チームのフォーメーションの組み合わせによる戦術的な理由とともに、神戸の後半勝負のゲームプランとが重なり、前半は川崎Fが試合を支配する展開となる。

完全に神戸を押さえ込んでいた前半の試合内容もあり、25分の中村憲剛のミドルシュートが決まった時点で勝てるという手ごたえが川崎Fの選手に生まれていたとしても不思議ではない。記者席から見ていてもそういう試合展開に見えていたからである。ところが神戸はワンチャンスをものにする。試合開始から33分間をシュートゼロに押さえ込まれていた神戸は、34分に得たCKの場面。古賀誠史が蹴ったCKはニアの密集地帯を抜け、ファーサイドの大久保嘉人の足元へ。神戸にとって前半最初であり、唯一のシュートが川崎Fゴールを破る事となる。

楽勝ムードが一転し、緊張感のある展開となった川崎Fは、しかしその9分後に神戸を突き放すゴールを決める。42分の中村のミドルシュートは、GK榎本達也のファインセーブにより阻まれる。しかしこのプレーで得たCKを蹴った中村はファーサイドを選択。待ち構えていた菊地光将は、ジャンプすることのないヘディングシュートをゴールネットへと跳ね返すだけでよかった。ペースを掴みながら失点を喫していただけに、後半に向けていい流れで折り返せるという展開だった。

後半に入るところで川崎Fは「前線で体を張っていたが、つながりを重視したかった」(関塚監督)との理由により鄭大世から養父雄仁へと選手交代。3トップから2トップへとフォーメーションを変更するとともに中村と養父とをサイドに張り出させる布陣を取る。しかしこれは狙い通りの効果を見せる事がなかった。高温多湿(29.3度、湿度は62%)の気象条件に加え、水曜日の鹿島戦からは中2日での試合であり、運動量が全般的に低下したことでペースを失ってしまったのである。それにより中盤にスペースが生み出され、「相手がどうこうではなく、自分たちでセカンドボールを拾わないと」と谷口が反省の弁を口にせざるを得ない状況に追い込まれる。

一方的な川崎Fペースだった試合は、両者が拮抗する試合展開へ。そんな中、神戸は69分に宮本恒靖の同点ゴールで追いつく事となる。「あんなにきれいなオーバーヘッドはあまり見た事がない」と絶賛するのは和田監督。対する関塚監督も「アレを決められてちょっと向こうに勢いが出てしまったなと。ホントにそれこそ、起死回生のという一発だったんじゃないかと思います」と試合の転換点である事を認めざるを得ない同点ゴールが生まれた。

宮本が胸トラップし、それをオーバーヘッドシュートできるだけの余裕があったことからも川崎Fの中盤が思うようにスペースを埋めきれていなかった事はわかるが、いずれにしても神戸が予定通りに同点に追いつく事となった。

神戸の攻撃が厄介だったのは、途中交代出場の吉田孝行、楠瀬章仁が大久保、茂木弘人らとともに流動的なポジションを取っていたからである。運動量の低下した川崎Fは彼らの動きについていくのが精一杯で、反撃は単発のカウンターに偏りがちとなる。また後半ロスタイムには、この日2枚目のイエローカードを受けた菊地が退場処分となり、厳しい状況に追い込まれる。

結局のところ川崎Fは、前半唯一のピンチで失点。また、ペースダウンした後半に同点ゴールを決められ、神戸を振り切る事が出来なかった。リーグ戦再開以降、勝負どころで結果を出してきていただけに、残念な試合となってしまった。

一方の神戸は日程や気象条件をうまく味方に付け、劣勢の試合で見事に勝点1を手にしている。降格圏が間近に迫る中、上位の川崎Fから勝点を奪ったこの試合は、今季の神戸にとって非常に重要な意味を持つものになったのかもしれない。

以上

2009.07.19 Reported by 江藤高志
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