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【J1:第18節 広島 vs 千葉】プレビュー:対照的なスタイルを持つ両チーム。勝利へのキーワードは「我慢」(09.07.19)

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7月19日(日)J1 第18節 広島 vs 千葉(18:00KICK OFF/広島ビ
スカパー!生中継 Ch181 17:50〜(解説:前川和也、実況:君崎滋、リポーター:掛本智子)
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 攻撃的対守備的。理想家の指揮官対現実を見据える監督。「ポゼッション」対「カウンター」。「2点獲られて3点とればいい」チーム対「1-0での勝利を目指す」チーム。あらゆる意味で対極にあるのが、広島と千葉だ。それは、特に攻撃的なデータにおいて、如実に現れている。

●シュート数(1試合平均、カッコ内はリーグ順位)
 広島/14.9本(1位) 千葉/9.4本(16位)
●得点数
 広島/1.71(4位) 千葉/1.00(17位)
●失点数
 広島/1.47(12位) 千葉/1.35(9位)

 では、リーグ再開後はどちらの方が結果を出しているか。
 広島は1勝した後から3連敗。シュート数こそ平均16.0本とむしろ増えているのだが、1試合平均における失点は2.00、得点は1.25。一方の千葉は2勝1分1敗。平均失点は1.00、得点も1.00。シュート数にしても4試合平均で8.3本と、大きくは変わらない。つまり、千葉のリズムは変わっていない一方、広島の方の噛み合わせが悪くなった。それが、再開後の戦績の差となって現れている。

 「チャンスに対するゴールの確率をあげなければいけない」と広島・ペトロヴィッチ監督は言う。ボールを常に支配しシュートも放ち、決定的なチャンスを数多く創っている広島の苦戦は、「決めるべきところを決められていない」いう言葉に集約される。実際、再開後のシュート決定率は7.8%と、それまでの12.6%から大きく落ち込んでいる。指揮官も、得点率が下がっていることについては苦渋の表情を浮かべざるをえない。
 「チャンスメイクについては、トレーニングで改善できる。しかし、最後のゴールを決める部分は、一朝一夕に練習で向上させることは難しい。やはり実戦での経験が重要だし、持って生まれた感覚の部分も大きい。チャンスでゴールを決めることは、簡単なように見えてサッカーでもっとも困難な仕事の一つだ」

 自分たちのサッカーが表現できているという自負があるだけに、なおさら点をとれないという現実が、指揮官だけでなく選手たちにも重い荷物を背負わせている。浦和戦後、佐藤寿人は「自分が決めていれば、試合はもっと楽になった。FWとして、チャンスをゴールに結びつけることへの責任を感じないといけない」と語っていたが、エースだけが責めを負うべきではない。広島は、全員攻撃・全員守備がコンセプト。失点がチーム全体の責任であれば、攻撃もまたチーム全体の問題だからだ。
 ただ、広島にとってのポジティブな要因とすれば、今節からミキッチや高萩洋次郎、盛田剛平といった選手たちが戻ってくること。彼らの復帰によって選手の選択肢が増え、選手交代によって流れを変えることも可能になる。特にミキッチの復帰は、他の選手にはない「スピードによるチャンスメイク」が可能となるだけに、攻撃の幅がさらに広くなりリズムの変化が期待できる。

 千葉も、アレックスが怪我から戻ってくる可能性もあり、また柏から抜群のスピードを誇るアタッカー・太田圭輔が加入してきた。巻誠一郎を起点とするプレッシングからの固い守りがベースになるのは変わらないだろうが、アレックスや太田がチームに加わってくればカウンターの精度はあがってくる。特に太田のスピードは爆発的といってよく、広島が前にかかってくればくるほど、彼の特徴は活きてくるはずだ。

 いずれにしても、この対決のキーワードは「我慢」だ。千葉にしてみれば、ボールを支配されても決して焦らず、自分たちの陣形を崩さないで耐えることができるか。広島は、相手が守備を固めてスペースがなくても、我慢してボールをつなぎチャンスを見つける作業を続けることができるか。ペースのつかみどころがわからない、駆け引きの戦いになる。だからこそ、自分たちのプランを信じ続け、うまくいかなくても諦めない姿勢を見せた方が、勝利を握るだろう。

 前回の対決も、やはり我慢の戦いだった。そして、シュート22本を打たれながらもしっかりと自分たちのプランをやり続け、耐え忍んで勝利を握ったのは千葉だった。明日の広島ビッグアーチでは、いったいどちらが粘り強い戦いを見せるのか。「球際や運動量、セカンドボール。そういう泥臭い部分で後手を踏んではいけない」。青山敏弘の言葉は、そのままこの試合の最重要ポイントとなるはずだ。

以上

2009.07.18 Reported by 中野和也
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