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【ヤマザキナビスコカップ F東京 vs 清水】レポート:自信は確信へと変わる。F東京が強固な清水の守備網を破り3ゴール!予選Bグループを首位通過(09.06.14)

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6月13日(土) 2009 ヤマザキナビスコカップ
F東京 3 - 1 清水 (14:04/駒沢/12,538人)
得点者:6' カボレ(F東京)、61' 石川直宏(F東京)、73' 赤嶺真吾(F東京)、83' 大前元紀(清水)
★ヤマザキナビスコカップ特集
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F東京が13日、駒沢陸上競技場でヤマザキナビスコカップ予選グループ最終節の首位攻防戦を3-1で制し、予選Bグループ首位で決勝トーナメント進出を決めた。また、決勝トーナメント1回戦では、ACL出場で予選免除となっていた名古屋と対戦する(7/15@味スタ、7/29@瑞穂陸)。清水は、同2位となり、Aグループ首位の浦和との対戦が決まった。

試合は、復活を遂げたエースが動かした。梶山陽平が6分、中央から浮き球のパスをクサビに入れる。これをカボレが右胸で落として近藤祐介に繋ぐ。「GKが前に出ていたので、フリーのカボレの頭に合わせるボールを蹴った、ポーンって。イメージどおりだった」(近藤)。カボレが高く上がったボールに反応して宙を舞う。頭で合わせたボールは清水GK西部洋平の頭上を越えてゴールネットへと吸い込まれていった。

その後は、清水がテンポよくパスを繋いでゲームの流れを引き戻すと、一進一退のゲーム展開が続いて前半を折り返した。
「前半は、相手ボールの時間が長すぎた。もっとボールを繋いでもよかったと思う。後半に入る前に、取られてもいいからもっともっと繋げと指示を出した。それでちょうどいいぐらいだった」(城福浩監督)

膠着しかけたゲームを打ち破ったのは、またも背番号18だった。61分、中盤で囲んで奪ったボールを前々節の京都戦でもゴールをあげている石川直宏へと繋ぐ。突破を警戒して清水DF児玉新が圧力を掛けようとするが、その背後をすり抜けて田邉草民が右サイドへと開く。石川は田邉に預けると、ペナルティエリア内へと侵入する。田邉はヘッドアップしつつ、ペナルティエリア脇まで運んでマイナスのパスを石川に届ける。「イメージどおりにトラップからシュートまで一連の動きができた」(石川)。ワントラップしてファーストDFを外すと、左足でコースを狙って待望の追加点を挙げた。
勢いに乗ったF東京は赤嶺真吾が71分、清水DF青山直晃のファウルを誘ってPKを奪う。青山は警告を受けると、さらに異議を申し立てたとして警告2回で退場処分となってしまう。赤嶺は自らPKを決めてダメ押しとなる3点目を奪った。

これで追いかける清水は苦しい状況に追い込まれてしまうが、ここから息を吹き返す。83分に、途中出場の大前元紀がプロ公式戦初ゴールを頭で決めて反撃ののろしを上げると、86分には原一樹がPKを獲得する。だが、ここで清水の流れは止まってしまう。止めたのは「けり方でコースを読んでいた」というGK権田修一だった。キッカーの原が蹴ったボールを右手1本でセーブ。このビッグプレーでF東京が清水の流れを断ち切り、グループ首位での予選突破を掴み取った。

清水にとって痛かったのは早い時間に先制を許してしまったことだ。先に失点したことで相手が人数をかけて前に出てくる展開が作れず、奪ってからの鋭いカウンター攻撃は不発に終わってしまった。だが、リーグ戦に向けて明るい材料も揃った。プロ初ゴールを決めた大前や、途中出場で高さと強さを見せた長沢駿といった若い力に加えて、市川大祐がアシストを記録した。出場停止だったヨンセンや、代表で活躍を続ける岡崎慎司も帰ってくる。堅守速攻に高さとサイド攻撃が加われば、さらに戦い方にも幅が出てくるはずだ。すでに完成度の高いチームだが、リーグでの優勝争いとタイトル奪取も視野に入るもうワンランク上のチームへと変わる可能性をこのゲームで示した。

F東京は、自信を深めた一戦となった。特に「奪った瞬間が、相手の守備陣形が一番崩れている」(城福監督)ところを見逃さなかった2点目のシーンはその象徴だ。より確率の高いパスを繋ぐためにサイドで数的優位を作り出した動きや、ボールを受ける前にヘッドアップして周囲を確認する基本動作がゴールまでの一連の流れの中に凝縮されていた。スピードに乗った状態で慌てることなく冷静にプレーできていたのは、そうした事前の状況判断ができていたからだ。これは大きな変化だ。
「3点取れたことは自信を持っていい。内容的にも3点目を取るまでは本当によかった。選手たちには、ああいう形でやり続ければ、エスパルスの強固なディフェンスだって崩せるというところに確信を持ってほしい」(城福監督)
 これまでの慌しいボール運びとは異なるF東京にとっては自信を確信に変える価値ある勝利だった。20日に再開するリーグ戦ではまだまだ苦戦が続いている。だが、ヤマザキナビスコカップの予選グループの戦いを通じて多くのものを積み上げることができた。「エースの復活」「若手の台頭」「積み上げてきたサッカーに対する確信」。それだけの上積みを持ってJ1リーグの再開を迎えることができる。首都クラブの反撃がいよいよ始まる。

以上


2009.06.14 Reported by 馬場康平
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