スカパー！生中継 Ch182 12:50〜（解説：小島宏美、実況：堂野浩久、リポーター：桑原麻美）
☆勝敗予想ゲーム
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ホームで4戦負けなしを維持している岐阜の次なる相手は首位をひた走る湘南。ここで首位たたきをして、湘南が手にしている勢いを受け継ぎたい。
だが、大黒柱の菅和範が2試合の出場停止でこの試合も出場できないのは非常に痛い。前節仙台戦では、彼不在の影響は大きかった。攻守のバランスという面で、どちらかというと攻撃過多になり、相手のカウンターに対し、有効活用できるスペースを与えすぎてしまった。ボランチがしっかりと中央でチャレンジ＆カバーをしなければ、いくら両サイドが上がっても、攻撃がそれで完結できればいいが、奪われたら一変して大ピンチを招いてしまう。
仙台戦の失点もまさにそこを突かれてしまった。さらに次なる相手の湘南は非常に不気味なチームだけに、余計に注意しなければいけない。
湘南は圧倒的な力で勝ち星を積み上げているのではなく、反町康治監督の細やかな采配で、常に接戦をものにしてきる印象がある。派手に勝って、派手に負けるのではなく、全体的に戦い方に波がない。だからこそ、湘南との戦いは常に『我慢比べ』になる。
我慢しきれず隙を見せたほうが負ける。一見、スペクタクルなサッカーではないが、細かい駆け引きに基づいた攻防がピッチ上のあちこちで繰り広げられる。岐阜はこの『我慢比べ』で優位に立てるかが、この試合のポイントとなる。
その観点からすると、重要となるのがボランチだ。反町監督はここのところフォーメーションを変化させ、相手の長所を消してくる。岐阜はサイド攻撃をウリとしているが、攻守両面でコンデンサー役になるダブルボランチのポジショニングバランスが生命線となっている。攻撃時に一人がアンカーとなり、ひとりがアタッカーとなるのが理想だが、冒頭で述べたように、時として両方とものポジショニングが前がかりになり、両サイドバックが攻撃参加した後に、サイドに広大なスペースが生まれ、そこをボランチの一方がカバーしきれずにカウンターを浴びるという悪循環に陥る。こうした隙は当然湘南も狙ってくるはず。それだけに攻守において気が利く菅がいないからこそ、ダブルボランチの役割分担を明確にしていかないといけない。
高木和正と橋本卓のコンビで行くのなら、高木はあまりサイドに引っ張られずに絞ってバランスを意識するとか、橋本もアンカー気味でポジション取りをし、高木がセンターに残ったらつるべの動きで前に出るなど、お互いの距離感、状況に応じた役割分担をしっかりと確認し、試合に臨まなければならない。永芳卓磨が入っても同じで、永芳は前に残りがちになることがあるので、しっかりと橋本と中央からの出し入れのタイミングを図らないといけない。
湘南にはずば抜けた身体能力を持つエース田原豊と、好調を維持する点取り屋・中村祐也がいる。この2人に隙を与えると、たちまち失点の危険性が増すだけに、ダブルボランチを軸としたきめ細かいサポートが必要となってくる。この試合、菅だけでなく、CB田中秀人も出場停止で欠く。岐阜としては大きな痛手だが、こういうときこそ全員で不在の選手のカバーをしなければいけない。田中とは筑波大の同期である野本泰崇がCBに入ることも予想されるが、誰が入っても誰かが一瞬でも集中力を欠いたら勝機は低くなる。まさに一瞬たりとも気が抜けない『我慢比べ』の一戦となる。
今、岐阜は決して悪い状態ではない。むしろ良くなっている。だからこそ、より上に行くために細かいところを妥協せずに追及していかないといけない。いつまでもうやむやではいけないし、選手自身がより考えて組み立てていかなければならない。こうしたことを実践し、『我慢比べ』を制して湘南に勝利することこそが、岐阜にとってステップアップしたと実感できるひとつのバロメーターとなると言っても過言ではないだろう。
ホームで日曜日の昼。そして相手は首位。条件は揃った。スタジアムに訪れたサポーターの目の前で最高の瞬間を共有したい。今はそのイメージを抱き、戦いのときを待ちたい。
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★J2クラブサポーターのみなさま！クラブへの熱き思いを旗に！
第3回の撮影予定は6月13日(土) 福岡、6月14日(日) 札幌、栃木、Ｃ大阪です。
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以上
2009.06.12 Reported by 安藤隆人
