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【ヤマザキナビスコカップ 柏 vs 神戸】レポート:勝点4で並ぶ柏と神戸の激突は、90分間に渡り互角の攻防を繰り広げるも、決定力に明暗分かれる(09.06.04)

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6月3日(水) 2009 ヤマザキナビスコカップ
柏 3 - 0 神戸 (19:00//4,993人)
得点者:58' 北嶋秀朗(柏)、62' 北嶋秀朗(柏)、89' 李忠成(柏)
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 90分間全体を振り返れば、両チームのパフォーマンスには3-0というスコアほどの差があったわけではなかった。試合終了後の記者会見にて、神戸のカイオジュニオール監督が「50−50の試合」と振り返ったように、内容はほぼ互角。勝敗の分かれ目は、チャンスをものにした柏に対し、チャンスで決め切れなかった神戸、そこに尽きるだろう。

 柏は試合開始1分の栗澤僚一の遠目からシュート、神戸も立ち上がりにコーナーキックを得るなど、互いに攻撃を繰り出した。たが、エンジン全開フルスロットルで序盤のせめぎ合いを制しにきたというよりは、相手の様子をうかがう「ジャブの応酬」といったものだった。おそらく両者が大切にしたのは立ち上がりの守備である。今季、試合開始直後の失点が多い柏は「最初の10分、20分を大事に」(大谷秀和)、11日ぶりと試合間隔の開いた神戸は「立ち上がりの10分、15分の入り方」(宮本恒靖)と、両チーム守備のキーマンの言葉からも、序盤を慎重に戦ったことがわかる。両者リスクを冒してまで攻め入ることがないため、チャンスを作り出すのはリスタートかカウンター。だが、最後のシュート、もしくはクロスやラストパスでの精度を欠き、得点には至らなかった。
 
 後半開始から30秒、神戸は右サイドを抜け出した朴康造の突破とクロスから、柏DFラインの背後を突いた茂木弘人がGKと1対1という決定的な場面を迎えるが、ここは柏GK菅野孝憲が鋭い反応を見せる。さらに51分、再び右サイドの朴からクロスに、吉田孝行が放った決定的なシュートも、菅野がファインセーブでコーナーキックへと逃げる。
 このピンチを菅野の活躍でしのいだ柏は、58分に右サイド敵陣深くから山崎正登が上げたクロスを北嶋秀朗が左足で叩き込み先制。その4分後の62分、今度は左サイド、栗澤のクロスに再び北嶋が頭で合わせて連続ゴールを挙げた。
 67分、柏は殊勲の北嶋に代えてポポを投入。神戸も朴に代えて丹羽竜平、吉田に代えて楠瀬章仁をピッチへ送り、石櫃洋祐を中盤の右サイドに上げ、布陣を変えて反撃を試みる。両サイドでポイントを作り、中央のマルセウの高さと茂木のスピードを生かそうとする神戸に対し、柏は高さには古賀正紘が、速さには小林祐三が対応。今年不安のあったチャレンジ&カバーの動きに改善が見られ、チーム全体が集中を切らさずに守備の意識を高く保つ。そしてボールを奪っては大津祐樹の個人技とポポのスピードでカウンターを仕掛けた。89分には焦りの色が濃くなった神戸DFのパスミスを突き、菅沼実のインターセプトから、最後は李忠成が決めてトドメを刺した。

 この試合は後半開始から17分間に全てが集約されていたと言っても過言はないだろう。冒頭でも述べたように、最終的に点差は開いたが、内容に関して差があったわけではなく、「決める」か「決められない」かの差が勝敗を左右した。勝利した柏は、もちろん修正しなければならない面も多く見られるが、何より今季初の完封勝利を挙げたという結果は非常に大きく、これまでの悪い流れを変える一戦となるかもしれない。一方の敗れた神戸は前半も後半も、柏より先にチャンスを作り出しただけに悔やまれる敗戦となった。しかしその中にも、宮本がこの試合から戦線に復帰するなどポジティブな要素もある。ヤマザキナビスコカップ残り2試合は絶対的な強さを誇るホームゲームなだけに、なんとしても連勝して予選突破を目指したい。


以上

2009.06.04 Reported by 鈴木潤
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