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【J1:第12節 清水 vs 大分】レポート:ノルウェーの大砲が覚醒した清水が、今季初の3得点で快勝。大分は、泥沼を抜け出せずに9連敗。(09.05.17)

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5月16日(土) 2009 J1リーグ戦 第12節
清水 3 - 1 大分 (19:03/アウスタ/13,141人)
得点者:14' 岩下敬輔(清水)、17' ヨンセン(清水)、37' 高橋大輔(大分)、73' ヨンセン(清水)
スカパー!再放送 Ch185 5/18(月)10:30〜(解説:澤登正朗、実況:桑原学、リポーター:小野響子)
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大分は昨年のヤマザキナビスコカップ決勝とはまったく違うチームだったが、自分たちがやろうとしているサッカーはある程度できていた。しかし、狙い通りに先制点を奪って波に乗った清水が、ようやく本来の力を発揮し始め、大分の頑張りを上回るパフォーマンスを見せた。

今季はなぜか雨のゲームが多いアウスタだが、今回はキックオフ時にはかなり小降りとなり、ピッチもボールがよく走って問題ないコンディション。清水のスタメンは、水曜に長谷川健太監督が予告したメンバーから、腰を痛めた児玉新が太田宏介に代わっただけ。その結果、GKの山本海人と左サイドバックの太田が今季初スタメンとなり、4バックとGKを合わせた5人の平均年齢が22.8歳と、非常に若い守備陣になった。

大分のほうは、昨年のヤマザキナビスコカップ決勝のスタメンのうち、この試合に出場したのは4人だけ(その4人の平均年齢は23.0歳)。システムも3-5-2から清水と同じ4-4-2に変わっていた。

清水としては、立ち上がりから攻勢をかけるのが大きなテーマだったが、大分も球際の守りは相変わらず厳しく、清水の選手たちにも少し力みがあって、なかなか思い通りにはいかない。4分に岩下敬輔がイエローカードを受けた場面なども、あれほど激しくスライディングする必要はない状況であり(岩下はこれが4枚目で次節は出場停止)、選手たちに多少の気負いが感じられたことを長谷川監督も試合後に認めた。

大分のほうも守るだけでなく、中盤の機動力やFWに入った金崎夢生のキープ力を生かして清水ゴールに迫る場面を作り、試合への入り方はけっして悪くなかった。

だが、清水にはセットプレーという大きなアドバンテージがあった。大分のフィールドプレイヤーでは180cmの選手が4人いたが、それが最長身。それに対して清水は、フローデ・ヨンセンが186cm、青山直晃が182cm、岩下が181cmで、3人ともヘディングは非常に強い。14分の兵働の左CKの場面では、岩下が滞空時間の長いジャンプで完全に競り勝ち、ゴール右にしっかりと叩きつけて、どうしても欲しかった先制点を早い時間に奪い取った。

「大分は(セットプレーで)非常にタイトなマークをしてくるので、中の選手の動き方について指示した」と言う長谷川監督にとっても、狙い通りの先制点。これで選手たちの硬さもとれて、ボールの動きが良くなり、自分たちのペースを作り始めた3分後に早くも追加点を奪う。17分、枝村匠馬の裏へのパスでヨンセンがゴール右に飛び出し、難しいボールをうまくコントロールして、GKの股間を抜くシュートを決めた。この試合では90分を通してヨンセンが安定したボールタッチを見せ、かなり調子が上がってきたことをうかがわせたことも、清水にとっては大きな収穫だった。

その後は、1人1人のボールキープにも明らかに余裕が出てきた清水が、主導権を握る時間が続く。だが37分には、大分が右から左に展開し、鈴木慎吾の正確な左クロスから高橋大輔がうまくDFラインの間に入ってヘディングシュートを決め、ワンチャンスを生かして1点を返すことに成功。「片方のサイドから攻めていって、そこから逆サイドに展開して攻める」(シャムスカ監督)という目論見があった大分にとっても、狙い通りの得点だった。

清水にとってもっとも危険な時間帯だったのは、そこから前半終了まで。1点返されて焦りが出たのか、縦に急ぎすぎる攻撃やイージーミスが目立ち始め、最後は前半とは思えないようなカウンター合戦。41分にはミスからカウンターを受けて、宮沢正史のシュートであわや同点という場面を作られ、ここで同点に追いつかれていたら試合はどうなっていたかわからなかった。

そこをどうにかしのぎ、清水の選手たちも気持ちを整理し直して臨んだ後半は、お互いにリスク管理を意識しながら攻め合うが、相手の守備を崩しきることはできず、徐々に膠着した展開になっていく。どちらの監督も動きにくい状況の中で、我慢強く攻め続けた清水がようやく突破口を開いた。

28分の左CKのこぼれ球を、ヨンセンがうまく身体を入れて自分のボールにし、自ら反転して左足シュート。これがDFに当たってコースが変わり、左ポストぎりぎりにコロコロとゴールイン。得点力不足に苦しんでいたチームにとって、これが今季初の3点目となった。
こうなると清水としては手堅くゲームを締めくくるのみ。32分には伊東輝悦、44分にはマルコス・パウロと試合を落ち着かせられる選手を投入し、大分の反撃に対して万全の備えを見せる。センターバックの岩下が、痛めていた右足首を悪化させて19分に負傷交代したが、代わりに入った今季初出場の平岡康裕も集中した守りを見せ、GK山本は最後まで安定したクロス対応を見せ続けて、守備の安定感は変わらない。

大分は、32分に東慶悟(18歳)、35分に小手川宏基(19歳)とユース出身の若手を投入したが、清水の堅守を攻略することはできず、3-1のままタイムアップの笛を迎えた。

大分はこれでついに9連敗。内容的には清水を脅かす時間も作り、ある程度の手応えを残したが、ケガ人が多いという状況はしばらくは変わりそうにない。
それとは対照的に、清水のほうは個々の調子も上がってきて、点を取れるパターンが増えつつある。ようやく3点目も取れて、チームのマインドという面でも収穫の多い7試合ぶりの勝利となった。

以上

2009.05.17 Reported by 前島芳雄
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