5月17日（日）J2 第15節 Ｃ大阪 vs 水戸（16:00KICK OFF/大阪）
スカパー！生中継 Ch181 15:50〜（解説：長谷川治久、実況：小澤昭博、リポーター：森田純史）
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J2リーグ戦第14節終了時点で2位のＣ大阪と5位の水戸が、5月17日、Ｃ大阪のホームである長居スタジアムで、今季初めて顔を合わせる。Ｃ大阪が24得点でリーグ2位、水戸が23得点でリーグ3位タイのゴール数を叩き出しており、攻撃的な両者の対戦となるが、ともに前線の核となるＣ大阪FWカイオ（5得点）、水戸FW荒田智之（9得点）の両9番が負傷欠場。そのため、彼らに代わる選手の活躍が、この試合の鍵を握る。

　Ｃ大阪では、前節の草津戦で負傷退場したカイオに代わってピッチに立ったFW小松塁が、今季初先発の見込み。昨シーズンチームトップタイの16得点をマークした187センチの大型ストライカーは2月の宮崎キャンプで負傷後、シーズンが開幕してからも別メニュー調整が続いていたが、4月にチーム練習へ本合流。すると、5月2日の第12節湘南戦から3戦連続途中出場している。

「しっかり点を取ることに貢献したい」と、今季初得点に意欲を示す小松。「シンジ（香川真司）とも、タカシ（乾貴士）とも、昨年からずっとやっているし、特徴は分かっている。（彼らと）できるだけ近くでプレーして、いいコンビネーションでやりたい」と言うように、トレーニングでは見事な連係も多々見せているだけに、カイオとは違う、また新たな前線トリオの躍動に期待がかかる。

　また、小松だけでなく、第5節愛媛戦の試合中に負傷後、戦列を離れていたDF前田和哉も復帰し、前節の草津戦ではベンチ入り。今節の水戸戦前のトレーニングでも元気な姿を見せていた。昨シーズンは主将も務めていた頼れるナンバー5のプレーも、久々にスタジアムで見ることができそうだ。

　一方の水戸では、ここ2戦連続先発出場中のFW吉原宏太と、荒田に次ぐ3得点を決めている188センチの長身FW高崎寛之の2トップの出来が見どころ。特に注目したいのは、地元・大阪への凱旋となる吉原だ。Ｃ大阪の宿敵であるＧ大阪在籍時にはリーグ戦の「大阪ダービー」で4得点（2000年1st、01年1st、2nd、04年2nd）を挙げるなど、Ｃ大阪戦では強さを発揮している吉原。第7節岐阜戦以降はゴールから遠ざかっているだけに、荒田のいない今だからこそ、相性のよさを活かして、今節はストライカーとしての意地を見せたいところだ。前節、首位の湘南にホームで1-5と大敗している水戸。その嫌な流れを払拭するためにも、実績のあるスピードスターの活躍は欠かせない。

　ただ、お互いに言えることは、いかに決めるべきところで決められるかということ。特にＣ大阪は今季ここまで12失点と守備が安定するも、230本のシュートを放ちながら24得点に留まっており、163本のシュートで26得点を挙げている湘南との確率の差が、勝点2の差となっていると言ってもいいだろう。チームの戦い方が違うとはいえ、攻撃的なサッカーという台詞も、ゴールを決めてこそ、それは証明されるものだ。ゴール前の攻防が多くなることが予想されるＣ大阪と水戸の一戦では、どれだけシュートが枠内に収まるかというところを注目していくのも面白いと思う。さすがにこの試合での守り合いという展開は想像できない。見ごたえは十分にありそうだ。

以上

2009.05.16 Reported by 前田敏勝