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【J2:第15節 岡山 vs 愛媛】プレビュー:両チーム、目指すスタイルは同じ、プレッシングサッカー。点の取り合いが期待できる好カードと言えそうだ。(09.05.17)

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5月17日(日)J2 第15節 岡山 vs 愛媛(13:00KICK OFF/岡山
スカパー!生中継 Ch183 12:50〜(解説:野村雅之、実況:川崎祐一、リポーター:守口香織)
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 4月29日から5月10日までの4連戦の結果は、岡山が勝・分・勝・負、愛媛が負・勝・負・負。GW最終戦となった前節は、両チームともに手痛い負けを経験した。岡山は状況判断が遅れがちで、守備に抜けが出来てしまい、0-4という大量失点での負け。1点も返すことが出来なかった岡山は、攻撃チャンスを作るためにも、万全の守備体制が必要であることを改めて認識させられる試合だった。愛媛は、全般を通して理想的な攻撃の形を作りながらも、シュートが枠を捉えきれないという、フィニッシュの精度を問われる負けだった。しかし久しぶりに1週間のインターバルを経て、両チームの気持ちは切り替わっているだろう。

 岡山は、第3節からスタメンとしてCBを守ってきた植田龍仁朗がこの試合、出場停止となる。ただでさえ負傷者の多い中で、最終ラインを改めて組み直さなくてはならないーーというと、いかにも悲観的状況に聞こえるが、もともと誰が守っても機能するようトレーニングを積んできているチームである。フレッシュな選手の起用は、チームのメンタル面にも新たなエネルギーを注いでくれるはずだ。「前節の反省を生かして、ラインコントロールをしっかり行なっていく」と右SB澤口雅彦が言うように、課題をひとつずつクリアしていくことで、以前あるチームに「ファジナチオ」と呼んでもらった堅守を取り戻せるに違いない。

 前節、東京ヴェルディを相手に、うまくボールを運んだ愛媛。中盤の大山俊輔、赤井秀一、横谷繁らの切り替えの早い動きは秀逸で、スピードを殺したパスや、質の高いクロスでゴール前に迫った。また左右SBの高杉亮太、三上卓哉が高い位置まで押し上げ、積極的に攻撃参加した。FW内村圭宏は、ディフェンスラインの裏を狙った動きで、東京Vゴールを何度も脅かすなど、攻撃のバリエーションと厚みが進化している。守りに関しては、金守智哉と柴小屋雄一の両CBの存在は非常に大きい。相手FWとの駆け引きを鋭い読みですり抜け、有利に展開させる金守が、最終ラインからゲームを動かすシーンもたびたび見られる。

 愛媛は4-3-3のシステムから基本である4-2-2に戻して、過去3試合を行なっており、高いディフェンスラインを維持しながら、前からプレスを掛けていくスタイルを目指し、連動した動きが出来上がりつつある。岡山も目指すスタイルは同じ。高い位置でボールを奪って、素早い攻撃というシンプルな形をとりに行く。うまく行けば点の取り合いが期待できる好カードだ。J2での3年先輩の愛媛は、策士としての能力は岡山より確実に上。だからこそ、岡山のモチベーションは上がる。時に真っ向からぶつかり、時に洒落たプレーで愛媛をかわして、5月の薫風のような爽快な気分をサポーターに味わわせて欲しい。

以上

2009.05.15 Reported by 尾原千明
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