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【J2:第14節 富山 vs 仙台】レポート:仙台、クラブ初7連勝。堅守強攻で富山に一枚上手の力をみせつける。(09.05.11)

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5月10日(日) 2009 J2リーグ戦 第14節
富山 0 - 3 仙台 (13:04/富山/5,056人)
得点者:0' 中島裕希(仙台)、11' 田中康平(仙台)、36' 梁勇基(仙台)
スカパー!再放送 Ch185 5/12(火)07:30〜(解説:安井孝志、実況:牧内直哉、リポーター:豊田麻衣)
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 仙台がクラブ新記録の7連勝を達成。新加入の富山を3−0と圧倒した。開始44秒、富山県出身のFW中島裕希が地元凱旋ゴールを決めて試合の流れを引き寄せた。富山は頼みの堅守が破られて連勝が3でストップした。

 前節までの総失点が仙台7、富山8でリーグ1、2位の堅守対決。だが、勝負はあっけなかった。開始直後、仙台はDF菅井直樹が右サイドからゴール前の中島へクロスを送る。胸で受けた中島はDFに競られて倒れながら、こぼれ球に足を伸ばして押し込んだ。故郷での試合に「わくわくしていた」という中島。この後に交代を余儀なくされる怪我を負いながら執念で先制点を挙げた。

 富山のDF濱野勇気は、その得点に至るクロスをクリアし切れなかったことを悔やみ、「最初の1点目がすべて。自分の責任」と振り返った。ディフェンスリーダーとして、自らのミスを許せないのだろう。注意すべき時間帯にみせた一瞬のすきと、それを逃さなかった仙台。「0−0が続くことで集中力も高まる。それができなかった」と濱野は言う。粘っこく守る富山のペースに持ち込むことができなかった。

 仙台は前半11分にもMF梁勇基からDF裏へ走ったMF千葉直樹に渡り、クロスにFW田中康平が合わせて2点目。ゲームの主導権を完全に握ると、しっかりと自陣に守備ブロックを作って富山の攻撃に対応した。ボールを持たせながら危ないエリアへの侵入は許さず、奪っては素早く切り返して追加点を狙った。同36分に梁がMF永井篤志とのワンツーから得点して3−0と突き放すと、後半45分を危なげなく守り切った。富山は仙台ディフェンスを崩すだけの攻め手を繰り出せなかった。相手を上回るシュートを放ったがゴールは遠かった。

 試合後の会見、仙台の手倉森誠監督は「ハーフタイムでも選手が建設的な意見をぶつけ合っていた」と明かした。「終わってからも7連勝についての話はいっさい出なかった。ゲームの中での良かった点、悪かった点について意見をぶつけ合った」とも話した。戦術に従い、ピッチ上で統率のとれたチームプレーを展開しながらも、選手はさらに向上を目指している。昨季、わずかに手が届かなかったJ1昇格という明確な目標があり、「C大阪、湘南に粘り強くついていきたい」(梁)とのライバル意識もプラスに働いているようだ。
 一方の富山の選手たちは、結果的に「気の緩みがあったのかもしれない」と認めざるを得なかった。開幕から2点差以上での負けは初めてで、無欲の快進撃もJリーグの洗礼を浴びた。GK中川雄二は「振り返って、この試合が糧になったと言えるようにしたい」。第1クールでは次節で4位の甲府と対戦し、首位の湘南戦も残る。挑戦は続く。

以上

2009.05.11 Reported by 赤壁逸朗
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