5月9日(土) 2009 J1リーグ戦 第11節
千葉 2 - 1 広島 (16:05/フクアリ/14,182人)
得点者:11' 高萩洋次郎(広島)、39' 深井正樹(千葉)、44' 巻誠一郎(千葉)
スカパー!再放送 Ch183 5/12(火)21:00〜(解説:金田喜稔、実況:清水大輔、リポーター:新井麻希/杉山真也)
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11分、広島の先制ゴールが生まれた。今節でJ1通算300試合出場の左ウイングバックのMF服部公太がその前から突破を仕掛けていたが、得点シーンでも服部が仕掛け、そこに今節の試合日が誕生日のボランチのMF森?和幸が絡み、FW佐藤寿人を経由したボールはMF柏木陽介の浮き球のパスとなって、右サイドにフリーで入ってきたMF高萩洋次郎へ。高萩は左足で見事なボレーシュートを決め、千葉がかつて優勝争いを演じていた時に見せたような『ボールも人も動く攻撃サッカー』で、広島が鮮やかにゴールを奪った。
ボールの位置と逆サイドの相手選手のマークがおろそかになって失点する。今季の千葉が何度も見せた不甲斐ない失点シーンの再現に、「このあとも同じような場面を見せられるのではないか」と筆者のように危惧した千葉サポーターもいただろう。だが、過密な試合日程もあって広島の選手の運動量が好調時のレベルではなかったことに、千葉は救われた。
前節と同じスタメンの広島に対して、千葉は前節のスタメンのMFミシェウ(前節で足を少し痛めた)、DF斎藤大輔に代わって、負傷箇所が回復したMF中後雅喜、前節は交代出場のMF下村東美がスタメン。中後と下村はMFアレックスとともに中盤でボール奪取を狙った。実際のところ、失点後から30分頃までは千葉がボールを奪い、ペナルティエリアの中まで攻め込む時間が続いた。それでもFW深井正樹がボールを奪われてシュートを打てなかったり、クロスボールが跳ね返されるなど味方の選手の動きに合わなかったりしているうちに、広島が徐々に盛り返して千葉ゴールに迫り、何度か得点機を作った。
そんな矢先に生まれたのが深井の豪快な同点ゴールだった。39分、下村のロングパスが左サイド前方のスペースに出ると、走りこんだ深井が広島の選手が寄せる前にワンバウンドのボールを左足でダイレクトシュート。それまでの自分のミスを反省したことでの思い切りの良さが結果につながった。その5分後には深井の粘りによって得たCKで、中後がファーサイドに入れたボールに飛び込んだのはFW巻誠一郎。広島のDF槙野智章のマークを外す動きで、自身のJ1通算50得点となるゴールを彼らしいヘディングで決めた。
後半の広島は前半の9本を上回る13本のシュートを打ったが、シュートの精度不足やサポーターの声援に後押しされた千葉の必死の守りもあって追加点を奪えなかった。疲労の蓄積が状況判断や意思の疎通という『頭脳』、動きの量やスピードという『体』に影響を及ぼし、ビハインドの状況に焦りも出たのか、パスワークが乱れた場面はもったいなかった。
0−2から追いつかれた前節を反省して今節は逃げ切りに成功し、今季のホームゲーム初勝利をあげた千葉。だが、広島が本来の調子だったらパスワークに翻弄され、同じ結果を得られなかったかもしれない。失点シーンの守備、広島の猛攻を受けた後半の半ば過ぎにマイボールの扱いが雑なシーンが多かったことをきちんと修正しなければ、無失点に抑えるのは厳しい。攻撃面は前節に続いて少ない好機をモノにできたことはよかったが、連係やパスの精度など細かい部分を詰めて決定機を増やし、決定力を上げることが必要だ。
以上
2009.05.10 Reported by 赤沼圭子
J’s GOALニュース
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