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【J2:第14節 福岡 vs 鳥栖】福岡側プレビュー:福岡が迎える24回目の鳥栖との九州ダービー。勝点3以外の結果はいらない(09.05.09)

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5月10日(日)J2 第14節 福岡 vs 鳥栖(13:00KICK OFF/福岡
スカパー!生中継 Ch182 12:50〜(解説:サカクラゲン、実況:後藤心平、リポーター:森田みき、プレーヤー解説:布部陽功)
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ある時は勝利の喜びを爆発させ、ある時は言いようのない悔しさを飲み込み、そして重ねて来た鳥栖との九州ダービーの歴史。熱い思いがぶつかり合った試合の数々は、まるで昨日のことのようにサポーターの間で語り継がれる。生活圏・文化圏を同一にするチーム同士の戦いにかかっているものは単なる勝点3ではない。意地、誇り、名誉、チームへ対する熱い思い。あらゆるものをかけて戦う試合は絶対に譲れない試合だ。その記憶のひとつ、ひとつはチームにかかわる全ての人の心に深く刻まれ、試合を重ねるたびに戦いの重みは増していく。

 福岡と鳥栖に在籍し、九州ダービーの重みを最も知る宮原裕司は話す。
「サポーターの熱い思いを選手も感じて、それを背負って戦わなければいけない試合。そこは絶対に大事にしたい。特に今回は、チームが思うように勝てていないし、自分がスタメンで出場するようになってから、まだ勝っていないという状況も重なっている。ダービーで勝って、自分がスタメンで勝ってという2つの結果を出したい。そして、大勢のサポーターの前で、アビスパ福岡の存在と、宮原裕司の存在を示したい」
 そして10日、福岡は鳥栖との間の24回目の九州ダービーを迎える。

 さて、その試合を福岡は苦しい状況で迎える。現在、引き分けをはさんで5試合勝ちなし。一時の最悪とも呼べる状況は脱し、札幌、仙台との対戦で見せたように、相手に何もさせずに自分たちのリズムでサッカーを展開する時間帯を作ることもできるようになったが、しかし90分間を戦えない。チームの約束事が明確になっていないことや、簡単に相手にボールを渡してしまうこと、メンタル面での弱さなどが原因となって、自滅に近い形でリズムを崩し、崩れたリズムを立て直せないという問題を依然として抱えている。

 こうした状況の中で、どうやって勝利を手にするか。それが今の福岡に求められている。課題の修正は日々のトレーニングで解決するしかないが、その一方で、勝利という結果がチームに大きな力を与えることも事実。どんな状況であれ、勝利を手にする以外に先に進む道は見えて来ない。
 そのためには、攻撃面では3人目の動き、フリーランニング、スピードの変化が必要。守備面においては、まずはファーストディフェンダーがスピードを持ってボールに対して厳しくプレッシャーをかけることを徹底しなければいけない。それはサッカーの基本ともいえる部分だが、それを90分間繰り返すことが今の福岡にとって最も必要なことだ。

 そして、試合のポイントは、激しく前からボールを追ってくる鳥栖を、いかにかわすかにある。「鳥栖は勢いよく前から来る。そこをコントロールして相手に行けないと思わせれば、こちらのペースになる。反面、相手に行けると思わせると、どんどん前から来る」とは宮原。相手を受けるのではなく、スペースへ動き出してパスをつなぐことで相手のブレスをかわすことが肝要。プレッシャーが厳しい分、その後ろには福岡がプレーするエリアが広がっている。
 もちろん、相手がリズムを刻む時間帯もある。受けざるを得ない場面も少なからずあるだろう。それでも、前へ出る気持ちを忘れないこと。加えて、緊急避難的にチームとしての決まり事を作っておくことも必要だろう。

 昨シーズンの鳥栖との九州ダービーを振り返ると、初戦となった第8節の試合は、現在のチーム状態と酷似する中で試合を迎えた。チームとしての統一感に欠き、J1昇格を目標としながら序盤から敗戦を重ね、九州ダービーの結果によってはチームが崩壊しかねない状況だった。その状況から鳥栖に完勝したのは、強い危機感と自分たちの力で状況を変えるという強い意志があったからだった。奢ることなく、ひるむことも、下を向くこともなく、自分たちの重ねてきたトレーニングに自信を持って、押しつぶされそうにプレッシャーに堂々と立ち向かって自ら道を切り開いた。今年のダービーもやることは変わらない。

 昨年との違いがあるとすれば、鳥栖も勝てない日々に苦しんでいるという点だ。福岡と同じように、鳥栖にとっても勝つ以外に道が見えない試合。いつも以上のアグレッシブさで福岡にぶつかってくることは間違いない。だからこそ、サッカーの原点である気持の部分や、局面でのせめぎ合いがクローズアップされる試合になる。
「絶対に勝たなければいけない相手。気持ちを前面に出してやりたい」(宮本亨)。最後は気持と気持ちの勝負。ホームで戦う利を生かして、スタジアムが一体となった戦いを見せたい。その先に必ず勝利が待っている。

以上

2009.05.09 Reported by 中倉一志
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