5月10日(日)J2 第14節 熊本 vs 甲府(13:00KICK OFF/熊本)
☆GWはファミリーJoinデイズへ行こう!
----------
熊本にはもう夏がこようとしているのに、連敗もない代わりに連勝もなく、試合内容に波があってなかなか波に乗れない。前節はメンバーを入れ替えて富山との一戦に臨み、惜しい場面もありながら終盤に1点を失って6敗めを喫した。この試合と、その前の岡山との試合はともにシュート7本に終わり、ポゼッションから崩すスタイルの落とし穴(=得点力・決定力不足ではなくシュート不足)にハマっているようにさえ感じられる。
“シュートは撃たなきゃ入らない”のも正論なのだが、「いくらシュートしても入らないと勝てない」(北野誠監督)のもまた正論。むしろ、この段階でしっかりと崩す事を放棄して縦パス1本で「とにかく何が何でもシュート」ということになってしまうと確かに成長はない。…とは分かっていつつも、結果を得て「早く波に乗りたい」とウズウズしているもどかしさも、正直ある。
富山戦の前だったが、MF山本翔平にこのことについて尋ねると、「確かに手間をかけすぎているという感じもあって、もっと強引にでも撃たなアカンという場面もあるんで、リスクを冒してもチャレンジできるチャンスを見逃さないように、その辺が使い分けられるようにならな、ダメやと思います」と答えてくれた。でも、その後に「ただ、今は回してつないでいくのを植え付けてる時期やから、迷わず続けていくことが大事というのを皆分かってるし、受け手の意識が高まってきてパスコースも増えてる」と付け加えたのを聞いて、モヤモヤしていた胸中が少し晴れた気もする。
今節迎える甲府は7勝4分2敗で現在4位。得点15は熊本と同じで18チーム中8位だが、熊本出身・森田浩史の高さや裏に飛び出してくるマラニョンと金信泳or松橋優の動き出しやスピードと、3トップは強烈。それだけでなく、大西容平も2ゴール、秋本倫孝と池端陽介、杉山新がそれぞれ1ゴールと、後ろから前まで満遍なく点が取れているのが熊本との大きな違いだ。湘南戦では遠目からのミドルも含めて30本も撃っているし、トータル166本(1試合平均12.7本)は熊本の2試合分に相当する22本、上回っている。
失点10と守備も堅く、秋本を中心に中盤で奪ってからの展開も、逆にボールを奪われてからの戻りも早い。CBのダニエルが今節は警告の累積で出場停止となり、秋本がCBに入って林健太郎がアンカーの位置に入るか、池端がCBに入るか分からないが、それも熊本にとって明るい材料ということには全くならない。前々節の愛媛戦、前節の水戸戦とカウンターから失点しているが、その辺はきっちり修正してくるだろう。
熊本としては、昨シーズンの3度の対戦で合計9点取られたことはさておいても、まずはしっかりと守備から入る必要がある。それも3トップに納まってからではなく、秋本や藤田健らの中盤、早めのクロスもある両サイドバックなどの出どころに対してしっかりとアプローチをかけたい。これまで通り、石井俊也の潰しがおそらくポイントになるが、その前で汗かき役となる吉井孝輔と山本の働きが、守備だけでなく攻撃においても鍵をにぎる。
甲府のプレスをかわすため、いかに切り替えを早くして中盤で数的優位を作れるか、その上でもスペースを作る、あるいはスペースで受けるといったフリーランニングの質が問われる。あとはリズムの中でのアクセントをどれだけつけられるか。前節休養してエネルギーを充填した木島良輔のドリブルや、静かにゴールへの意欲を燃やす石井のミドル、富山戦で利き足でない方のシュートがポストに当たって加入後初ゴールを逃した原田拓のフリーキック、さらには古巣との対戦に満を持して負傷から復帰し流れ次第で投入されそうな宇留野純の仕掛けなどにも注目したい。
金曜のトレーニング後、北野監督は「ロングボールを入れるサッカーじゃ、ウチのスタイルじゃなくなる。結果も大事だけど、あくまで内容にこだわりたい」と言って、冒頭の山本のコメントを裏付けた。数日前にはS級取得の同期である甲府の安間貴義監督と「フットボールをやろうな」と電話で話したそうだ。お互いにいい点を出してぶつかり合えば、それが叶う一戦になるはずだ。
以上
2009.05.09 Reported by 井芹貴志
J’s GOALニュース
一覧へ【J2:第14節 熊本 vs 甲府】プレビュー:パスからの展開が身上の熊本が、本家・甲府を迎えて激突。お互いのスタイルを貫き、見応えのあるゲームとなるか。(09.05.09)
- ルヴァンカップ決勝2024
- 2024 明治安田Jリーグ終盤戦特集
- アウォーズ2024
- bluelock2024
- THE国立DAY
- 2024 明治安田Jリーグ フライデーナイトJリーグ
- 2024JリーグYBCルヴァンカップ
- Jリーグ×小野伸二 スマイルフットボールツアーfor a Sustainable Future supported by 明治安田
- AFCチャンピオンズリーグエリート2024/25
- AFCチャンピオンズリーグ2 2024/25
- はじめてのJリーグ
- FIFAワールドカップ26 アジア最終予選 特集ページ
- 2024天皇杯
- 明治安田Jリーグ 月間表彰
- 2024Jユースカップ
- シャレン Jリーグ社会連携
- Jリーグ気候アクション
- Jリーグ公式試合での写真・動画のSNS投稿ガイドライン
- J.LEAGUE CORPORATE SITE
テレビ放送
一覧へ天皇杯 決勝
2024年11月23日(土)14:00 Kick off