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【J2:第12節 福岡 vs 札幌】プレビュー:窮地に立たされた福岡が好調札幌を迎える一戦。それでも勝つことでしか状況は変わらない。(09.05.01)

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5月2日(土)J2 第12節 福岡 vs 札幌(19:00KICK OFF/福岡
スカパー!生中継 Ch183 18:50〜(解説:サカクラゲン、実況:後藤心平、プレーヤー解説:布部陽功、リポーター:森田みき)
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 第10節の湘南戦での敗戦に多くのサポーターがショックを受けた。結果はもとより、湘南とのサッカーの質の違いをまざまざと見せつけられたからだ。どのチームにも課題はある。しかし、福岡は単純なミスを最後まで繰り返し、チームの連携はまったく見られず、その戦い方は稚拙だった。そして迎えた前節の岡山戦で、福岡は全く同じ戦いを繰り返して敗れた。その事実は、湘南戦の敗戦が一過性のものではなく、チームの根底に問題が存在していることを物語る。

 しかも、中2日での4連戦では、チームの戦い方を見直す時間も与えられていない。そして、第12節の札幌、第13節の仙台と上位チームとの対戦が続く。福岡は難しい状況に追い込まれている。

 最大の要因は中盤が攻守にわたって機能しないことにある。特にボランチが機能しないチームは攻撃の起点が作れないだけではなく、簡単にバイタルエリアに侵入されてピンチを招くという守備面での課題も抱えている。また、ボールを奪い返しても受け手が動き出さないためにプレスをまともに受けて簡単にボールを失い、ロングボールを蹴っては相手にあっさりと渡してしまっている。

 この繰り返しでは守備が後手に回るのも当然で、相手が余裕をもって攻め上がってくるところをギリギリのところで止めざるを得ず、それがイエローカードがDF陣に集中するという事態を引き起こしている。これでは効果的に攻撃に転ずることができず、最大の得点力である高橋泰を活かせない。前節はボランチの2人を入れ替えたが改善は見られず、怪我から復帰したばかりで試合勘の戻っていない久藤清一に頼らざるを得ない深刻な状況にある。

 そんな福岡が迎える札幌は、シーズン当初は1勝1分4敗と苦しいスタートながら、第7節の富山戦に引き分けてからは5戦負けなし。現在は4連勝中と本来の力を取り戻しつつある。順位は福岡を勝点3上回る7位だが、置かれている状況は正反対にあり、福岡にとっては非常に厳しい相手と言わざるを得ないだろう。

 チームをけん引するのは、キリノ、クライトン、ダニルソンの外国人トリオだ。チームに落着きを与えているのはダニルソン。高いボール奪取能力に加え、バランス感覚の良さを発揮してチームをコントロール。強力なミドルシュートも持つ。トップ下に控えるクライトンは、中盤から前線にかけて自由に動き回ってボールを引き出してゲームを作る。札幌の攻撃はクライトンから始まるといっても過言ではない。そして、前線に控えるのが現在5得点のキリノだ。強さと決定力を持ち、ボールキープに長けるキリノは札幌の切り札といってもいい。この3人がチームに落着きとタメを作ることで、日本人選手の良さを引き出しているのも好調の要因だ。

 システムは4−5−1。前線から最終ラインまでをコンパクトに保ち、高い位置からプレスを仕掛けて、その勢いのままに、奪ったボールを素早くゴールに運ぶのがスタイル。チーム全体の連動した守備も安定しており、ここぞというところでは厳しくチェックして相手の自由を奪う。後ろからのコーチングでチーム全体の守備をオーガナイズする吉弘 充志、趙晟桓の働きも見逃せない。

 だが、どんな相手だろうと福岡は勝つしか生き残る道はない。札幌戦を含めて40試合が残されているとはいえ、現段階で3位の甲府との勝点10差は、J1昇格のことを考えればギリギリのところ。これ以上離されてしまっては、完全に中位争いの混戦に飲み込まれてしまう。大きな修正ができないままに戦う試合で劇的に変わることは難しいが、それでも勝利を手にしなければならない。

 そのためには、基本に立ち返って原点ともいえるプレーを徹底して繰り返すしかない。足元でボールをもらわずにスペースへ動き出して角度を取ってボールを受けること。パス&ゴーを徹底すること。受け手だけではなく3人目がフリーランニングを実行すること。そして守備面ではファーストディフェンダーがボールに強く働きかけること。特にクライトンを自由にプレーさせないこと。これを90分間やり続ける勇気が欲しい。それだけでも流れは変わるはずだ。
 また、柳楽智和の出場停止でDFラインを変更せざるを得ないが、それ以外のポジションでも、岡山戦の結果を受けてメンバーの見直しも必要だろう。所属選手全員で戦うのが今シーズンのチームのコンセプト。誰もが準備はできているはず。篠田善之監督のメンバー選考にも注目が集まる。

 今シーズン、福岡は「結心」をスローガンにリーグ戦をスタートさせた。福岡にかかわるすべての人の心をひとつにして戦うためだ。しかし、3連敗という結果が、チームをめぐる環境に微妙な変化をもたらしている。それをもう一度ひとつにするためには、やはりチームの頑張りが必要。不格好でも構わない。チーム全員が心をひとつにして戦う姿を見せること、そして勝利を手にするしかない。難しい試合になることは覚悟の上。J1昇格にかける思いをプレーで表現して欲しい。

以上

2009.05.01 Reported by 中倉一志
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