4月29日（水） 2009 J2リーグ戦 第11節
Ｃ大阪 2 - 0 横浜FC　（13:04／長居／10,125人）
得点者：44' 乾貴士（Ｃ大阪）、50' 濱田武（Ｃ大阪）
スカパー！再放送 Ch180 4/30（木）07:00〜（解説：長谷川治久、実況：谷口広明、リポーター：森田純史）
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「相手のプレスがすごく早くて、当たりも厳しく、ハードワークしてきた」とＣ大阪MF香川真司がいうように、前半は横浜FCの速いプレッシャーに押し込まれる場面が目に付いたＣ大阪。しかし、相手が決定機を作り出せないこともあって、時間が経つにつれて、落ち着きを取り戻す。

　Ｃ大阪はMFマルチネスが累積警告により出場停止となるも、右ふくらはぎ肉離れで富山戦を欠場したFWカイオが、驚異的な回復力と熱意を見せてこの試合から復帰。そのカイオと乾貴士、香川の、自慢のトリオで、いつもの縦への素早い攻めから横浜FCゴールを脅かす。しかし、カイオや乾に幾度か訪れたチャンスも決めきれない。

　それでも、スコアレスで折り返すと思われたハーフタイム間際、試合が動く。先制したのは、ホームのＣ大阪。ペナルティーエリア左で、「ハマさん（濱田武）がいいボールを出してくれたので、抜けることができた」という乾が、ゴールライン際のほとんど角度のないところから、右足でシュート。これが見事に決まり、1点リードに成功。その直後に前半終了のホイッスルが響き渡った。

　このゴールで勢いに乗ったＣ大阪。後半開始早々に追加点を挙げる。カウンターの形から、香川が乾とのワンツーで前に出ると、ペナルティーエリアの狭いスペースをつく。「ハマさん（濱田）が中でドフリーだったのでパスした」と香川。このボールを、今季初先発の濱田がワントラップ後に左足を振り抜きゴール。あっという間に、横浜FCに2点差を付けた。

　その後は、しっかり守備のブロックを作ってカウンターを狙うＣ大阪と、点を取りに前がかりに攻め込む横浜FCという構図が続く。Ｃ大阪は香川、乾、カイオらにゴールチャンスがあったが活かせず。対する横浜FCも左サイドの片山奨典を起点に、三浦知良も果敢に狙い続けるなど反撃したが、ゴールは遠い。ロスタイムには片山、八角剛史に立て続けに決定機が来るも、Ｃ大阪GKキム ジンヒョンのスーパーセーブに阻まれた。

　結局、試合は2-0でＣ大阪が3試合ぶりの勝利。そして、同日、湘南が敗れたため、前節奪われた首位の座を、Ｃ大阪はわずか1試合で取り返した。試合後、「ゲームの展開、流れをコントロールするという意味では、勝つべくして勝てたというゲーム」とは、Ｃ大阪のレヴィークルピ監督。しかし、「さらに突き放すチャンスを数多く作りながら、決定力を欠いた。そこは大きな課題」と、駄目押し点を奪えなかった攻撃陣に、さらなる奮起を促していた。

　一方の横浜FC、樋口靖洋監督は「現在の順位の差と同じような差を感じている。まだまだ力不足」とコメント。「連戦が続くので、しっかりコンディションを戻して、トレーニングというより、頭の整理をして、また次に向かっていかなければいけない」と、中2日でやってくる次節に向けて、気持ちを切り替えていた。

以上

2009.04.29 Reported by 前田敏勝