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【J1:第8節 川崎F vs 京都】レポート:4ゴールを畳み掛けた川崎Fにも、ロングボールに対応できず、3連敗となった京都にも、等しく精神面での課題が突きつけられる。(09.04.29)

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4月29日(水) 2009 J1リーグ戦 第8節
川崎F 4 - 1 京都 (13:03/等々力/16,253人)
得点者:17' ヴィトールジュニオール(川崎F)、63' 矢島卓郎(川崎F)、73' ジュニーニョ(川崎F)、79' 黒津勝(川崎F)、89' 加藤弘堅(京都)
スカパー!再放送 Ch183 4/30(木)11:00〜(解説:野々村芳和、実況:八塚浩、リポーター:高木聖佳)
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 この京都戦に向けた2日間の練習で選手の入れ替えの可能性を匂わせてはいたが、4人に上るのは想定外。3節の千葉戦以降5連続でフル出場してきた森勇介はメンバーからも外れており、出場停止を確認したほどだった。

 大胆な入れ替えを断行した関塚監督は中2日での連戦をその理由としてあげ「何人かメンバーを入れ替えて戦いましたが、その中でもフロンターレのサッカーができたことが次につながるんじゃないかと思います」と評価。根幹となる選手を起用し続け、ベースとなるサッカーを固めてきたこれまでの戦いが実を結ぶ形となった。見るものの意表をついた川崎Fは、立ち上がりから京都の弱点を攻め続けた。

 京都の佐藤勇人は「川崎は研究というか、磐田戦を見てロングボールに対してはっきりしていない、ということを研究していたと思う」と自らのチームが抱える問題点について指摘。彼ら自身が感じていた弱点を川崎Fは突いていた。

「相手はラインが高めだったので、つないで取られるよりも裏を狙ったほうがいいと思ってやっていました」と振り返るのは中村憲剛。それに対し、ターゲットとなっていた矢島卓郎は「今日は裏を狙っていました。嫌がられたと思います」と自身の特徴を生かした川崎Fの戦いについての手ごたえを口にしていた。

 開始早々の3分ごろ。矢島を狙ったロングボールが蹴りこまれると、DFと競り合いながら水谷雄一と激しく交錯。このプレーによって試合が約4分間中断し、あごを打ちつけ一時的に記憶をなくしていたという水谷がそのまま退場。松井謙弥と交代せざるを得ないというアクシデントが起きてしまう。選手が一人負傷し、交代枠を1枚失うという事実と共に、裏へのロングボールの対応がぼやけている事を端的に示した場面でもあった。

 京都は引くでもなく猛烈に前からプレッシャーをかけるでもなく、なんとなくプレーしているように見え、その一方で意図を持った川崎Fのロングボールが京都のラインを押し下げていく。これにより中盤にスペースが生まれ、さらに川崎Fがポゼッション率を高める、という循環が生まれる。

 そうした流れに陥ったチームは、ひたすら失点を我慢する以外にないのだが、そこで京都は自滅。つなごうとしたパスを田坂祐介が引っ掛けてターンオーバー。最後はヴィトール・ジュニオールがゴールに押し込むこととなった。前半17分という早い時間帯での得点は、4選手を入れ替えた川崎Fにとっては浮き足立ちかねなかったチームを落ち着かせる役割を果たすことにもなった。

 後半の頭から京都は角田誠に代えてシジクレイを投入。アンカーに据えて中盤での守備力を高めつつ、反撃の機会をうかがおうとする。角田に代わりポジションをひとつ下げた渡邉大剛が左サイドバックの染谷悠太と共に高い位置を取り、豊田陽平をターゲットにした攻撃を狙いはじめる。そうした戦術面でのてこ入れによって実際に川崎Fのラインの裏に飛び出してシュートにまで持ち込む場面が生まれるが、ゴールを破るまでにはいたらず。逆に川崎Fは、63分の矢島の移籍後初ゴールを皮切りに73分にジュニーニョ。79分に黒津勝が連続ゴールを畳み掛け、4点の大量リードを手にする。

 ホームで4-0とした川崎Fは少なくとも無失点のまま試合を終わらせなければならなかった。しかし、後半のロスタイムに途中交代出場の加藤弘堅に1点を奪われてしまい、4ゴールのお祭りムードはこれで吹き飛んでしまう。試合後の関塚監督は、サポーターと選手への謝意を口にした直後に「最後の失点はこれはやはり不満です」と言及し、最後まで戦い切る事の重要性を強調していた。

 対する加藤監督は前半開始早々のGKの交代というアクシデントでチームが動揺した可能性を指摘。「GKのアクシデント。得失点、そういうものに少し反応しすぎる」とメンタル面での問題点を挙げていた。

 大勝にもかかわらず、敗戦時にも匹敵するいやな空気が漂った川崎Fは、試合展開に応じた戦いを完遂するしたたかさが求められているという点で、対する京都は、戦術以前に「いろいろなことに反応しすぎるという傾向」(加藤監督)を改めなければならないという点で、共にメンタル面での問題を露呈した試合だったといえるのかもしれない。

以上

2009.04.29 Reported by 江藤高志
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