4月29日（水）J2 第11節 富山 vs 岐阜（13:00KICK OFF/富山）
スカパー！生中継 Ch179 12:50〜（解説：安井孝志、実況：牧内直哉、リポーター：豊田麻衣）
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富山は前節、首位だったC大阪と０−０で引き分けて組織ディフェンスへの自信を深めている。「東海北陸ダービー」と銘打った隣県クラブとの初めての戦いでもある。岐阜がJFLに所属していた07年、富山の前身のアローズ北陸、YKKAPとは４戦４分け。ライバル物語の始まりを告げる好ゲームをファンは期待している。富山、岐阜ともに２勝で14、15位に並び、今後の浮上へ向けても勝利がほしいところだ。

前節の富山は、C大阪の強力攻撃陣への対策として初めて先発のフォーメーションを変更した。４-２-３-１で中盤を厚くし、雨風の中で我慢の守りを続けた。ミドルシュートにはGK中川雄二がしっかりと対応。相手のレヴィークルピ監督が「富山を好セーブで救った」と称える働きだった。
リーグ最多得点の首位を零封したことは大健闘といってよいだろう。10試合で勝点10に到達した。だが、試合後の選手たちは「勝点３を狙っていた」と口をそろえて悔しがった。結果を積み上げながら、どん欲さも芽生えつつあり、さらなる前進に期待感を抱かせた。
今節は開幕以来の４-４-２に戻すとみられる。第８節の水戸戦あたりから攻撃の連係に向上がうかがえ、ゴール前での思い切りのよさも出てきた。中盤のつなぎの精度が上がれば、理想とする「人もボールも動くサッカー」でのゴールがみえてくる。チームがステップアップするために不可欠なのはFW陣の得点。昨季のエース長谷川満と石田英之のJ初ゴールが待たれる。

岐阜は前節、雨に泣かされた。強い雨脚、ピッチは水浸しの劣悪なコンディションの中、GKがミドルシュートの処理を誤って失点し、０−１で鳥栖に敗れた。前々節で現在首位の湘南と互角以上の戦いをみせ、調子が上向いていただけに残念だった。３月25日の第４節以来、白星から遠ざかっており、新加入相手に必勝を期す。
前節はMF永芳卓磨、DF田中秀人、冨成慎司のルーキー３人が先発した。オーダーも含め、試行錯誤を続けながらチームづくりは進んでいる印象。リーグ最多の17失点も勉強料として成長したい。キーマンになりつつある永芳、エースストライカーの片桐淳至、MF嶋田正吾、高木和正らタレントがそろって攻撃には鋭さがある。得点８は数字的にはもの足りないが、水戸戦で３ゴール、湘南戦でも２ゴールを挙げるなど、かみ合った時の爆発力は上位チームに匹敵する。持ち味のアタッキングサッカーを敵地で展開し、ゴールデンウイークの連戦に勢いをつけたい。

以上

2009.04.28 Reported by 赤壁逸朗