4月29日（水）J2 第11節 Ｃ大阪 vs 横浜FC（13:00KICK OFF/大阪）
スカパー！生中継 Ch182 12:50〜（解説：長谷川治久、実況：谷口広明、リポーター：森田純史）
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　4月は2勝2分け1敗と、3月開幕5連勝ダッシュの勢いが少し緩んだ形となっている2位Ｃ大阪。ここ2試合は勝利がないだけに、ホームで3試合ぶりの白星を挙げて、5月戦線への弾みとしたいところ。今節は長居スタジアムに、16位と低迷中の横浜FCを迎える。

　ただし、今節は中盤の要のひとり、MFマルチネスが累積警告により出場停止。今季新加入ながら、いきなり「J2 3月度 J'sGOAL月間MIP」を獲得する活躍を見せる背番号10を、Ｃ大阪は欠くことになる。それでも、その穴を埋める人材は豊富。富山戦に出場し、その翌日の大学生との練習試合でも30分プレーしたMF濱田武、黒木聖仁。そして、レヴィークルピ監督も「彼は中盤でも最終ラインでもどこでもできる」と言うように、そのマルチロールなプレースタイルが魅力の藤本康太。彼らのうちの誰かが主将の羽田憲司とボランチを組むか、もしくは羽田がDFに下がって、新たなコンビが攻守の舵取りを担うことになる。

　また、ボランチ同様に、当日までの注目となるのが、前線で香川真司、乾貴士とともにトリオを組む選手の人選。富山戦では柿谷曜一朗が今季初先発したが、悪天候の影響もあって持ち味をフルには発揮できなかった。今回、順当に行けば香川、乾、柿谷が並んで出直したいところだが、27日の練習を取材すると、新たな動きも続々出てきた。

　まずは30分×2本の練習試合でFW小松塁がフル出場。ゴールこそなかったものの、打点の高いヘッド、足下の技術の確かさを見せて、復調間近という出来を示した。さらにベテランFW西澤明訓も久々の対外試合で30分プレー。時に熱さを見せるなど、西澤らしさも垣間見せた。そして、驚くことに練習試合終了後、右ふくらはぎ肉離れで全治4週間から6週間と22日に診断されていたはずのFWカイオが、平然とスパイクを履いてピッチに登場。約1時間、負傷明けの西澤、前田和哉らとともに、ミニゲームで汗を流した。「ヨコハマ（横浜FC戦）、ダイジョウブ！」と笑顔を見せた背番号9。普通に考えれば欠場が妥当なのだが、もしかすると、長居のピッチに登場するかもしれない。

　その他にも、スピードのある苔口卓也、白谷建人も練習試合でアピールをし続けるなど、今節は正直、1トップに誰が入るのか、リザーブにどの選手が名を連ねるのか想像できない。レヴィークルピ監督も「27日、28日の練習の様子を見極めたい」と最後まで慎重にセレクションする姿勢を見せていた。当日のピッチにどんな選手たちが並び立つのか、本当に楽しみなところだ。

　一方の横浜FCは前々節の水戸戦でようやく今季初勝利。ただ、前節の札幌戦では相手が前半の早い時間帯に退場者を出しながら、数的優位を活かせず、0-1と惜敗。ボトム3から抜け出すことがなかなかできない。横浜FCも、課題は決定力。2得点したのは第3節草津戦のみ。4月も1試合平均で1点を下回るなど、厳しい状況が続く。今回は押し込まれる可能性も高いが、昨シーズンの長居でのＣ大阪戦で2得点と活躍した池元友樹、元Ｃ大阪の御給匠や鄭容臺といったＣ大阪に縁のある選手、そして42歳のベテランFW三浦知良ら攻撃陣の奮起が期待される。三浦淳宏のキックの精度は今季も高いだけに、セットプレーをうまく使って、昨年1勝2分けと相性のよかったＣ大阪を苦しめていきたい。

　ゴールデンウィーク真っ只中、天気予報でも好天ということで、大勢のサポーターの来場が見込まれる長居スタジアムでの一戦。ともに白星が絶対に欲しいＣ大阪と横浜FCの試合は、ゴール前での攻防が激しくなるだろう。4月をスッキリと勝って締めくくれるのはＣ大阪か横浜FCか。29日13時のキックオフが待ちきれない。

以上

2009.04.28 Reported by 前田敏勝