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【J1:第7節 広島 vs 川崎F】プレビュー:打ち合い必至!J最高レベルの攻撃サッカー対決。(09.04.25)

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4月26日(日)J1 第7節 広島 vs 川崎F(13:00KICK OFF/広島
スカパー!生中継 Ch180 12:50〜(解説:前川和也、実況:寺西裕一、リポーター:掛本智子)
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昨年11月15日、雨の長崎で広島は川崎Fに完勝した。しかし、その天皇杯での闘いをもって、「川崎Fはやりやすい」などという紫の戦士は、誰もいない。
大会の違い、モチベーション……。特に「代表選手不在」という現実は重い。広島は佐藤寿人、川崎Fは中村憲剛・寺田周平・川島永嗣。特にこの試合での川崎Fは、中村の不在が大きく響いた。攻守の中心人物を欠いたチームは連動性を失い、川崎F自慢の強力アタッカー陣は糸が切れたタコのように浮遊し、個々での闘いを強いられていた。

 「川崎Fの中心は(中村)憲剛さんだから」と語るのは、広島のナンバー10=柏木陽介だ。「憲剛さんにいいボールが入ると、そこから鋭い攻撃を組み立ててくる。前には能力の高い選手がたくさんいるわけだし、憲剛さんに自由を与えるわけにはいかない」と警戒心を隠さない。
 実際、中村がいる川崎Fは広島に対して圧倒的な戦績を見せつけてきた。彼のJデビュー戦は2003年J2第1節の対広島戦だが、87分に登場した中村に運の神様が味方するかのように、後半ロスタイム、川崎Fの同点ゴールが生まれた。以降、中村が出場した公式戦での対戦では、広島の1勝4分4敗。中村自身にも2得点1アシストを許し、その数字以上に試合を支配されていた。

 しかし、仙台時代も含め対川崎F公式戦で合計9得点をマークしている「川崎Fキラー」佐藤寿人は、中村の実力は当然認めた上で、「相手が川崎Fだからといって、臆することは何もない」と言い切る。
 「川崎Fは攻撃的なチームだから、逆にやりやすい。裏にスペースがあるし、相手が攻めにかかってくる時が、僕たちにとってはチャンスだから」

 2007年11月24日、広島は中村率いる川崎Fに0-3と完敗し、入れ替え戦行きが決まった。シュート22本を乱射され、ストヤノフは退場。何もできずに交代の憂き目をみた柏木は、ペトロヴィッチ監督の胸にすがって泣いた。広島サポーターにとっては、悪夢としか言いようがない試合だった。
 「でもあの時と今とでは、自分たちのサッカーそのものが違う」
 佐藤寿人の自信は、揺るがない。連敗地獄の中で自分たちの行く道を完全に見失っていた当時と違い、今の広島は自分たちのサッカーに自信を持っている。当時はほとんどなかった最終ラインからの攻撃参加は「自分たちの形。リスクもあるけれど、相手は僕や槙野の攻撃を嫌がっていると思う」と森脇良太は語り、川崎F戦でもリスクを負った全員攻撃の形をゆるめるつもりはない。

 また青山敏弘が負傷し、森崎和幸が最終ラインでプレーしていた当時とは、中盤の構成力や運動量も違う。ボールホルダーへのプレスの強さ、「3人目の攻撃」の精度、FWを追い越す動き。エースの言葉にあるように、あらゆる部分で大きな成長を成し遂げた広島は、2年前と全く違うチームになって、優勝争いの常連=川崎Fに自らのサッカーを表現して挑む。

 川崎Fの選手たちも、2年前の広島の印象は頭の中にはあるまい。天皇杯、そして宮崎での練習試合。ほとんど自分たちのサッカーができず、広島の前に屈してしまった。リーグナンバー1の16得点という数字を持ち出すまでもなく、川崎Fというチーム自体が広島の脅威を身をもって体験している。
 川崎Fキラーの佐藤寿人に対して対策を万全に講じなければならないのは、当然だ。しかし、彼の「裏とり」ばかりに神経を集中させてしまうと、安定感が増したポストプレーからの柏木や高柳一誠の飛び出し、さらにサイド攻撃が活きてくる。つまり、佐藤寿人にいい形でボールを供給されると、川崎Fの守備陣の神経がどんどんすり減っていく。

 ただ広島の場合、正GKの佐藤昭大が右膝後十字じん帯断裂の重傷を負い、明日の試合には出場できない。代わりにゴールマウスを守る中林洋次はシュートストップ能力が高い選手ではあるが、何より経験が少ない。ただでさえ13失点とリーグ最多の失点数を記録し、守備に不安のある広島にとっては、大きな痛手となる。
 そこを川崎Fとしては、ついていきたいところだ。後ろでパスをつなぐ広島の守備陣に前線から強くプレスをかけることができれば、経験の乏しい広島守備陣にほころびが生まれやすくなる。その流れをつくって先制点をとれば、バランスを崩して前に出てくる広島の裏をとりやすくなり、得意の速攻が炸裂するはずだ。

 攻撃的サッカーを標榜する両チーム同士の対戦は、躍動感にあふれ、アイディアとパワーに満ちたサッカーの魅力を存分に表現する闘いになることが期待される。J1屈指の激しい打ち合いとなるこの一戦、広島ビッグアーチで午後1時、キックオフだ。

以上

2009.04.25 Reported by 中野和也
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